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パーティーでは淑女を演じさせていただきます
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あれ……目付きが悪すぎて最初気付かなかったけど、この人もとんでもないイケメンじゃないか!
夕映はぽかんと口を開けたまま、頬がくっつきそうなほど距離を縮めている2人を傍観していた。
少し茶色の髪に、ほとんど左右対称の瞳。くりっと目が大きいのに、目を細める癖があるのか目付きが悪く見える。
一見クールに見える保とは反対に、元の顔は子犬のように可愛らしい。不機嫌そうな表情が、全くその端正な顔を活かしきれていないと夕映は思った。
「岩崎昴ね。目付きと口は悪いけど悪いヤツじゃないんだよ」
「目付きも口も悪くねぇよ。離れろよ」
額に青筋を浮かべて鬱陶しそうにしている昴。2人を見ていると仲睦まじい様子で、幼なじみという言葉がしっくりきた。保の言葉を聞けば、確かに目付きも口も悪いがじゃれているようにしか見えなかった。
「昴の彼女がうちの病棟の看護師さんなんだよ」
保がどうどうと昴を落ち着かせながら、視線だけ夕映に移して言う。夕映は、杏奈達が言っていた同じ病棟の看護師と付き合っている医者が旭の同期にいるという話を思い出した。
あぁ、この人がそうなんだ!
次々と明かされる同期の存在に、夕映は自然と笑みがこぼれた。
同じ病棟の看護師さんと付き合うくらいだからやっぱり悪い人じゃないのかも。
そう思った夕映は「4月から看護師としてお世話になります。よろしくお願いします」と昴に向けて頭を下げた。
ピクリと反応した昴はじろっと夕映を下から睨み付け、「看護師? 旭の彼女じゃなくて?」と聞き直した。
「旭の彼女で旭の患者でうちの看護師になるの。6Aにスカウトしたよ」
「は? 患者? お前、患者に手ぇ出してんのかよ」
昴は、自分の首に絡みついた保の腕を手で掴みながら、今度は旭に目を向けた。
夕映はぽかんと口を開けたまま、頬がくっつきそうなほど距離を縮めている2人を傍観していた。
少し茶色の髪に、ほとんど左右対称の瞳。くりっと目が大きいのに、目を細める癖があるのか目付きが悪く見える。
一見クールに見える保とは反対に、元の顔は子犬のように可愛らしい。不機嫌そうな表情が、全くその端正な顔を活かしきれていないと夕映は思った。
「岩崎昴ね。目付きと口は悪いけど悪いヤツじゃないんだよ」
「目付きも口も悪くねぇよ。離れろよ」
額に青筋を浮かべて鬱陶しそうにしている昴。2人を見ていると仲睦まじい様子で、幼なじみという言葉がしっくりきた。保の言葉を聞けば、確かに目付きも口も悪いがじゃれているようにしか見えなかった。
「昴の彼女がうちの病棟の看護師さんなんだよ」
保がどうどうと昴を落ち着かせながら、視線だけ夕映に移して言う。夕映は、杏奈達が言っていた同じ病棟の看護師と付き合っている医者が旭の同期にいるという話を思い出した。
あぁ、この人がそうなんだ!
次々と明かされる同期の存在に、夕映は自然と笑みがこぼれた。
同じ病棟の看護師さんと付き合うくらいだからやっぱり悪い人じゃないのかも。
そう思った夕映は「4月から看護師としてお世話になります。よろしくお願いします」と昴に向けて頭を下げた。
ピクリと反応した昴はじろっと夕映を下から睨み付け、「看護師? 旭の彼女じゃなくて?」と聞き直した。
「旭の彼女で旭の患者でうちの看護師になるの。6Aにスカウトしたよ」
「は? 患者? お前、患者に手ぇ出してんのかよ」
昴は、自分の首に絡みついた保の腕を手で掴みながら、今度は旭に目を向けた。
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