現代摩訶不思議詩集

yoh_okazaki

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疲れたよ

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FMから踊りの唄
ウィークエンドは
ぐずぐずに疲れてる
まるで脳みそが蒟蒻に
なったが如し

寝転がれば
どの方向でも背骨が軋む
暗闇の中
ステレオのデジタル
スタンドのスタンバイ
そしてこのスマホが光る

膝でも腰でもない
背中が痛い
湿布を貼ってみた
どうって効き目はない

京都大学に行きたかった
東京大学よりな
筑波大学
受けて受かったのだから
筑波大学に行けばよかった
音楽なんか
音楽なんか諦めて
平凡な人生が良かったの
かな

平成生まれの
カリスマに嫉妬
音楽も
学問も
文芸も

追い抜かされて
ひどく古びた気持ちになる
今時の若いもん
的な口調で皮肉って
わきまえた顔の
ただの年寄り

もう二度と
若い才能に惚れないと
思ってたけど惚れた
彼女に自分を託した
わけだけど
要するにカネをつぎ込んで
推し活というのだ
わりと楽しい

それにしても
疲れすぎて腹が立つ
なんでこんなにグダグダに
疲れなくてはならないの
スマホ握って
素っ裸で
コンビニに強盗に入りたい
元気があればするのだが
その元気もないの
服なら着てるよ
やすい服
脱いでもいいけどさ
今は疲れた

甘いものでも食べて
元気百倍になりたい
元の元気がないからさ
百倍してやっと一個
あるかないか
チョコレートが食べたい
ありませんが
ありませんが
ありませんが

食えば疲れが取れる
なんてわけでもなく
胃が苦しくて辛くなる
酒でもあれば
と思うがもちろんないし
飲んだらよけい疲れる
銃を乱射したくなる

銃を乱射した彼女は
16だった
月曜がキライだったから
銃を乱射した
15年後の彼女は大人だが
ひどく疲れてみえた
更に15年後の彼女は
ひどく太ってた
刑務所で
どうすれば太るのか
わかんないけど
痩せ細るより
悲しみ

悲しいね
悲しいね
疲れて何もしたくない
疲れが取れる気配もなく
バカ騒ぎの週末
世界の終末
ボタンを押せば死ぬのなら
連打してしまいそうだ
生きていたって
世界の終末

しょせんオワコンの私
疲れたらドロップアウト
疲れた眠いもう何も
したくないし考えたくない
意識不明になり
そのまま死んでしまいたい

疲れたよ
生まれ変わるなら
水がいいな
たらたら流れたり
降り積もったり
悲しくないのは
人間でいるより
友だちが多いだろう
あるいは
水の運命として最高の
あの水準器の
水になれるかな
いや
エビアンでもいいな

疲れすぎて笑ってしまう
お腹減ってたのに
水分の摂りすぎで
食えない
のどが渇きすぎていた
カロリーが足りない
コーラじゃなあ
栄養がない

人生百年と
笑って言えるのは
お金がたくさんあって
働かなくてもいい人さ
さらに言えば
創作をしない人

何かを創る人々は
それが認められるまでが
勝負で
そのタイムリミットはおそらく
50歳
くらいなんだ
それ以上は
死んだら認められる
場合もあるかも
くらい

だからその人々の
人生はやはり
50年しかないも同然
世間は
円熟よりも
新奇が好み

夢を追うことに疲れたよ
あとは点差のひらいた
ロスタイム
頑張るだけムダなら
もういい寝る
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