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第7章 それぞれの未来【ミリア視点】
15 ※R18
しおりを挟む「ひっ!………やぁ………はぁぁぁ………」
………もうどれくらいこうしていただろう………
四つん這いの獣のような格好のまま、秘所に顔を埋めたリドル様に蜜壺を舐めしゃぶられ、はしたなくも去声を止める事が出来ない。
怖いくらいの快感に襲われるものの貪欲な体は更なる刺激を求め奥が疼き出す。
「………我慢出来ないのぉ………奥が疼くのぉ………」
うわ言のような呟きにリドル様が応えてくれる………
………ずちゅっ………………
蜜壺に与えられた痛いくらいの刺激に脳が歓喜に震え、ゆっくりと挿入された指を離しまいと柔肉がうねり出す。
指を抜き差しする度に、しとどに溢れる愛液はリドル様の唾液と混ざり合い脚を伝いシーツの上にいやらしい染みを点々と残していった。
………ずちゅっ………ずちゅ…ぐちゅ………
「………はぁ…はぁ~………いぃ………」
「………ミリア…もっと俺を欲しがって………」
ひっきりなしに聞こえる淫猥な水音に耳を犯され、リドル様の艶めいた声に脳を犯される………
いつの間にか増やされた指の圧迫感と僅かな痛みに辛うじて意識がつなぎ止められている状態の私は限界だった。
「………ひっ‼︎やぁ………………」
蜜壺に挿入されていた指を引き抜く刺激にも身悶える程の快感が襲う………
仰向けにひっくり返された私を見つめるリドル様の瞳が煌めき、欲情を滲ませた目線に射抜かれれば、肉食獣に睨まれた獲物さながら動く事など出来なかった。
両脚を掴まれゆっくりと広げられる………
蜜壺にあてがわれたものの存在を意識した時……私に緊張が走る………………
「………ミリア…もう待てないんだ………
…………ひとつになりたい…………」
見上げた先のリドル様の顔が辛そうに歪み………
泣きそうに煌めく瞳が私を過去へ誘う………
………あぁ…今でも幼い頃の闇を纏ったリドル様が特別なのね………
あの頃からずっと貴方の特別になりたかった………………
………リドル様とひとつになる………
貴方の心の闇を癒せるのは私だけ………
………リドル様は私だけのもの………
仄暗い喜びに支配された私にとって貴族の処女性などもはやどうでも良かった。
私を見つめるリドル様の頬を両手で包み紡ぐ………………
「………わたくしの愛しい人………………
貴方を癒せるのはわたくしだけ…………
………貴方の望みのままに………」
目の前の濡れて光る唇にむしゃぶりついた………
………こんな日にも早く目覚めてしまう律儀な身体が恨めしいわね………
翌朝…早朝に目覚めた私は昨夜の出来事を思い返し赤面していた。
王城に乗り込み、ルティア王女からリドル様を奪い逃げるなんて………
あの後、夜会会場はどうなったのかしらねぇ………
………それに………
リドル様に処女を捧げてしまったわ………
まぁ…もう25歳だし貴族の処女性を重んじる風習も結婚適齢期を過ぎた女には適用されないでしょうがね………
私を抱きしめスヤスヤ眠るリドル様の顔を見つめため息をつく。
さすがに節々も痛いし、あらぬ所もジンジンと痛む。
………本当…初心者に容赦なさ過ぎよ………
私は思わず目の前で気持ち良さそうに眠るリドル様の鼻を摘んでいた。
『………ふがっ!』
苦しかったのか眉根を寄せ、ゆっくりとリドル様が目を覚ます………
………マズっ!
私は慌てて体を反転させようとして捕まった。寝起きの色気ダダ漏れのリドル様に抱きしめられ濃厚なキスを仕掛けられる。
たっぷりと絡められた舌に口腔内を刺激され官能が引きずり出されてしまう。
「………ミリア…おはよう………………
体は辛くない………?」
朝っぱらからの濃厚なキスに翻弄され、真っ赤な顔の私は頷くことしか出来ない。
「だいぶ無理させたし………
今日は一日、俺とベットで過ごそうね。」
………なんだこの甘々リドル様は………
目の前の幸せそうに笑うリドル様に胸がキュンとしてしまう。
私は早々に白旗を上げ、リドル様のされるがまま悪戯な手に翻弄されていた。
『………バタンっ!』
………数刻後………
そんな私達の元を、大きな音を立て寝室の扉が開け放たれ珍入者が駆け込んできた。
「エマっ⁈」
「………ミリア様………………
よくぞ戻って来て下さいました………」
思わずベットの下にリドル様を蹴落とし布団を首まで上げた私の元に駆け寄って来たエマは、布団ごと私を抱きしめエグエグと泣き出してしまった。
「………ミリア様がタウンハウスから居なくなってしまい毎日心配で心配で寝られない日々を過ごしました。リドル様が不甲斐ないばかりにミリア様は辛い思いをされているのではないかと………
………しかしこうして戻って来てくださった………
ずっとタウンハウスに居てくださいますのでしょ?」
目の前で泣くエマの言葉に私の心が幸せで満たされる………
勝手に出て行った私をずっと心配してくれていたエマに胸が熱くなる。
「………えぇ…ずっとここにいるわ………
エマ…心配かけて本当にごめんなさい。
わたくしの侍女として…いいえ………
先生として次期公爵夫人としての立ち居振る舞いを教えてください………」
「………っ⁈では、リドル様との結婚を………」
「………あぁ…ミリアは俺と結婚する。」
床に蹴落とされたリドル様が立ち上がりエマに言う………
「エマもそのつもりで準備を進めてくれ………」
………私の膝で泣いていたエマの目が、私とリドル様を交互に見て剣呑になっていく………
………リドル様…裸ですわ………………
スクッと立ち上がったエマの怒声が響き渡る………………
「嫁入り前の大切なご令嬢に何をされているんですか‼︎‼︎」
怒り心頭のエマに裸のまま部屋を追い出されたリドル様がその後どうなったかは不明だが、甲斐甲斐しく私の世話を焼き始めたエマの嬉しそうな姿に、改めてタウンハウスに帰って来れた幸せを感じていた。
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