売れ残り男爵令嬢は、うたた寝王女の愛ある策略に花ひらく

湊未来

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第7章 それぞれの未来【ミリア視点】

14 ※R18

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~リドル視点~

俺は信じられない気持ちで前を走るミリアを見つめる。

ルティア王女から今夜の夜会で婚約者を誰に決めたか陛下に伝えると聞いていた俺は今日という日を暗澹あんたんたる気持ちで迎えていた。

ミリアがシュバイン公爵家へ連れ去られて以来、もちろん会うことは出来ず、エリザベスから近況を知らす手紙すら一度も届かなかった。

毎日ミリアの事を考え、何も打つ手がない自分に絶望し、憂鬱な気持ちで過ごしていた。

ルティア王女のエスコートのためレッシュ公爵家へ迎えに行き、一緒に乗り込んだ馬車の中でルティア王女から今夜の夜会にミリアは必ず来ると言われても到底信じる事など出来なかった。
現状を考えればミリアはルカ王太子を選び俺は敗北する未来しか想像出来ない。

王城での夜会が始まり、会場内の紳士淑女の楽しそうな笑い声やダンスに合わせクルクルと踊るカップル………
キラキラした雰囲気の中、俺の心はどんどんと冷えていく。

………ミリアをエスコートする夜会ならどんなに楽しかっただろう………

ルティア王女をエスコートしながら考えてしまうのはやはりミリアの事だった。

夜会も中盤に差し掛かった頃、入り口付近の扉の周辺がザワつき始めた………

そのザワつきが徐々に俺達のいる中央へ向かい進んでくる。

雰囲気の変化に敏感な者達が次々と後ろを振り向く………
あんなにさざめいていた会場はいつの間にかピンっと張り詰めた静寂に包まれていた。

………カツン…カツン………

静寂の中響く靴音…………

近づいてくる誰かに息を呑む人々………

俺の前の人垣が割れ現れた人物に胸が締め付けられる。

…………ミリア………………

恋焦がれて、姑息な手段を使い監禁までしたのに俺の手からいなくなってしまったミリアが自らの意思で戻ってきた。

御伽噺の夜の女王を彷彿とさせる程の妖艶な魅力を放つミリアに誰しもが釘づけだった。

呆然と立ち尽くす俺の手を掴み引き寄せられる………
気づいた時には柔らかいミリアの唇に塞がれていた。

夢のような一瞬だった………




俺の手を引き前を走るミリアが転びそうになる。慌てて引き寄せ抱きしめるとミリアの懐かしい香りが鼻腔を擽る。

………我慢出来ない………………

俺はミリアを抱き上げ走り出した………

エントランスの待機場で待つベイカー公爵家の馬車に乗り込みタウンハウスへ向かうように指示し、ゆっくりと馬車が動き出した。
タウンハウスに着いた馬車から降りた俺はミリアを抱き上げたままエントランスをくぐりまっすぐ寝室へ向かった。

ベットにそっとミリアを降ろすと覆いかぶさりキスを仕掛ける………

深々と口腔を犯しミリアの甘い唇を味わう。淫な音が響く中、拙い動きで応えようとするミリアに愛しさが溢れる。

唇と唇が離れ銀色の糸がキラキラと煌く様は淫靡であり堪らなくなる。

夜の女王を思わせる妖艶な色気は鳴りを潜め、ハクハクと忙しない吐息をもらし真っ赤に染まった目元はウブな色気を漂わせ男の情欲をそそる………

俺はミリアの首元に顔を埋め、想いのたけをぶつけた。

「………ミリア…君のいない世界で生きることなど出来ない。君がいなければ俺は息さえ思うように出来ないんだ………
………もう俺の手を離さないでくれ………
俺の前からいなくならないでくれ………」

「リドル様…わたくしの愛しい人………
貴方を理解し幸せに出来るのはわたくしだけよ………」

ミリアの瞳を見つめ真摯に紡ぐ………

「あぁ…ミリアがいなければ俺は幸せになれない。」


「わたくしが必ずやリドル様を幸せにします。リドル様と共に人生を歩むことをお許しください………」

泣きながら笑うミリアの頬を包み紡ぐ………

「ミリア…結婚しよう………」

「………はい………」

ふたりの唇が重なり俺はとうとう愛しいミリアを手に入れることが出来た。





ミリアの心を手に入れた俺は溢れ出す劣情を抑える事が出来なかった。
性急に組み敷いたミリアの胸元に顔を埋め所有の印を刻む………

胸元に散らされた紅い花びらは俺の支配欲を満たし劣情をさらに煽る。

………ミリアの全ては俺のものだ………

真っ赤に染まり震える目元にキスを落とし、ミリアを見つめながら服を脱ぎ捨て、胸元が強調されたドレスを掴み引き下ろせば円やかな乳房が露わになる。

蒸気した肌は紅く染まり淫な格好をしたミリアの扇情的な姿は、夜の女王然とし夜会に現れた時より、よほど魅力的に見えた。

………こんなミリアの姿を知るのは俺だけ………

独占欲を満たされ、満足気に笑う俺にミリアが呟く。

「………リドル様…こんな格好………
恥ずかしいぃ………………」

「大丈夫だ………
すぐに恥ずかしさなんて忘れてしまうから………」

胸元に顔を埋め、谷間を舌で辿り………
柔らかい乳房の感触を堪能しつつ辿りついた先は紅く色づき主張する頂………
口に含み舌で転がせばミリアの口から甘い喘ぎがひっきりなしに紡がれていく。

自己主張する反対の頂きは指先で優しく摘み掌で乳房を揉み込めば貪欲に快感を欲しがるミリアの身体も愛撫を欲しがり揺れる………

「…ひぃぃ…あぁ………………
足りないのぉ………もっと………」

ゆったりとした乳房への愛撫ではもどかしいのか素直に欲望を口にするミリアが愛しくてたまらない。

「………ミリア…どうして欲しいの?
言わないと愛してあげられない………」

………もっと俺を欲しがって………

「………奥が…疼くの………………」

俺の中の欲望が膨れ上がり爆発した………

仰向けで悶えるミリアをうつ伏せにし邪魔なドレスを剥ぎ取れば美しい裸体が目の前に晒される。

背中から臀部にかけての成熟した女性の丸みを帯びた曲線が艶かしく美しい。腹部に手を差し込み四つん這いの姿勢をとらせるため持ち上げれば、太ももを伝うキラキラと光る愛液が確認出来た。

………感じているんだね………

「ひっ!………やぁ………はぁぁぁ………」

双丘を両手で掴むと脚を開かせ秘所にむしゃぶりついた。

………ぐちゅ…ぴちゃぴちゃ………
………じゅ………じゅる…ぐちゅ………

蜜壺からしとどに流れる甘い愛液を舌で吸い取り舐めとる………
それでも足りず舌を蜜壺に差し込み掻き出すがまだ足りない………
まるで赤ちゃん猫がミルクを欲しがるように夢中で舐め回す。

秘めたる奥を暴くため指をゆっくり挿入していけば、反動でさらに愛液が溢れ出す様は淫靡で、俺の欲望を煽り先に進めとひっきりなしに誘惑する。

恋焦がれた女性が目の前にいる………
手に入れたくても手に入らず、それでも諦められなかった………
ミリアに恋した時間はあまりに長く辛い日々だった………

もう待てない………
ミリアが欲しい………

………ひとつになりたい……………





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