売れ残り男爵令嬢は、うたた寝王女の愛ある策略に花ひらく

湊未来

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第5章 忘れられない想い【ミリア&リドル編】

15 ※R18

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粉が舞い散る部屋の中、リドル様にキスをした私は無言のリドル様に抱き上げられ浴室に連行された。

シャワーブースに着いた私は服も脱がず上から降りしきるシャワーを浴びながらリドル様の深いキスに翻弄されていた。

………ちゅ………くちゅ………

「…うぅ………ふぁ………」

リドル様の激しい口淫で頭の中が酩酊したようにフワフワする………


「愛しい人と言ったのは本当なのか?
俺のことを好きだと思っていいのか?」

頬を両手で包み込まれ………
どこか苦しそうなリドル様の瞳が私を見つめる………

「………リドル様…どうしてそんなに苦しそうなの?」

私は下ろしていた手を持ち上げ同じようにリドル様の頬へ持っていく………

………リドル様………泣いてるの………

降りしきるシャワーの雨に全身ずぶ濡れになった彼は頬を水が伝い泣いているかのように見える。

闇を纏い愛に飢えた幼い頃の彼と目の前にいる彼が重なる………

………あぁ…貴方には私が必要なのね………

仄暗い喜びに心が満たされていく………


「………リドル様…泣かないで………
わたくしがずっとそばにおりますわ………」

私は想いの丈をぶつけるようにリドル様の唇を奪った………



ふたりの舌が激しく絡まり合い降りしきるシャワーの雨の中いつの間にか浴室の床に押し倒されていた。

性感を刺激された身体は、濡れて纏わり付いた服の感触ですら快感として拾ってしまう………

馬乗りになったリドル様が濡れたワンピースの前ボタンを外していく………
前を開かれ簡素な下着を取り払われ生まれたままの私が曝される。

恥ずかしさで身を捩り逃げようとした私を逃しまいとリドル様はキスの雨を降らせる………

………唇に…頬に…首筋に………

ゆっくりと舌を這わされ………

「………ひっ…やぁ………」

胸の谷間に到達したとき一瞬鋭い痛みに襲われる。

私の叫びを宥めるようにチロチロと舐められる………

私は恐る恐る自身の胸の谷間を確認すると赤い痣らしきものが残されていた………

「ミリア………これは俺がミリアのものだという証だ………」

………リドル様が私のものという証………

リドル様はわたくしだけのもの………


「リドル様を癒してあげられるのはわたくしだけなの………?」

「…あぁ………俺を癒せるのはミリアだけだ。
もうずっとミリアに恋焦がれている………
お願いだ………
哀れな俺に癒しを与えてくれ………」


………リドル様を癒してあげられるのはわたくしだけ………

「わたくしの愛しくて可哀想なリドル様………
貴方にはわたくしが必要なのね………」

「………ミリアなしでは生きられない………」

私はリドル様の頬を両手で包み込み………

「………わたくしの心はリドル様だけのものよ………
貴方を癒すことが出来るなら………
わたくしの全てを貴方に差し上げたい………」

私はリドル様の首筋に噛みつき所有の証を刻んだ………





私の目の前には、馬乗りになり壮絶な色気を垂れ流しながら服を脱ぎ捨てたリドル様がいる。

私の心臓が壊れそうなほど早鐘を打ち鳴らす。

………トクトクトクトクトクトク………

私を見つめながらゆっくりとリドル様の顔が胸の谷間に降りてくる………

所有の証を労わるように舌で舐められながら両の乳房をゆっくりと揺さぶられ………
もどかしい程の緩慢な刺激に耐えきれず、貪欲な私の身体は強い刺激を欲しがり身悶える。

頭に霞のかかった私は幼子のように欲望を口にする………

「………そんなんじゃ………足りないのぉ………」

胸元で息をのむリドル様の微かな息づかいが聞こえた………

「ひっ………ひゃあ………」

唐突に胸の頂きを摘まれ潰される………

痛すぎる刺激に甘ったるい悲鳴が溢れ、それを労わるように紅く色づいた乳首を優しく転がされる。

痛すぎる刺激と優しい刺激が交互に襲い私の蜜壺が潤み出すのを感じる。

「………ミリア………
貴方の胸の果実が真っ赤に熟れて食べごろだ………」

淫靡な囁きを吹き込まれると同時に、真っ赤に熟れた乳首を食まれていた………

「………ふぅあ~…ひっ…あぁ~………」

食まれ…舐められ…舌で転がされ………

強すぎる快感は時として辛い………
蜜壺の奥深くが疼く………

「………リドル様………奥が疼くのぉ………
どうしていいか分からない………
怖いのぉ………」

いつの間にか流れていた涙を唇で拭われる………

「ミリア…大丈夫だ………
俺が全て受け止めるから………
快感に流されてもいいんだ………」

滲んだ視界の中、啄むような優しいキスの雨が降り注ぐ………

次第に淫靡に変わるキスの嵐に翻弄され始めた頃………
疼く蜜壺に指を突き入れられた………

初めて経験する痛みと圧迫感に一瞬で私の体が強ばる。

「………ミリア…力を抜くんだ………
ゆっくり息を吐き出して………
………そう…上手だ………」

ハクハクと息をしながら力を抜こうとする………

「ひぃ………うぅ…あぁ………」

力を抜けば抜いただけ押し込まれる指に圧迫感は強まるばかりで辛い。

「………もぅ…む…無理………」

私が限界を訴えた時………
紅く色づいた乳首を摘まれ捻られた………

強すぎる刺激に私の意識が削がれる。

強弱をつけた愛撫に少しずつ脳が快感を拾い始め、蜜壺の中がうねり愛液がとめどなく溢れてくる。

しとどに流れる愛液を指に絡め一本だった指が二本、三本と増やされる。

耐えがたい圧迫感に苦しみながらも時間が経つにつれ小さかった快感の芽が花開き私の全身に痺れをもたらす………

………苦しいのに………気持ちいい………

快感の荒波にもまれ気づいたら浴室の床に手をつく姿勢で四つん這いにされていた。

「………貴方の中には入れない………
でも…我慢出来ないんだ………」

………ぬちゅ………

膝立ちで四つん這いにされた私の僅かに開いた太ももの間に熱くて太く長いリドル様自身が入ってくる。

ピッタリと私の隘路に押し当てると激しく抜き差しされる………

………ずちゅずちゅずちゅずちゅ………

激しくなる抽送に露わになった蜜粒が捏ね回される………

「………ミリア…限界だ………一緒に………」

両方の乳首を同時に捻られ、強すぎる刺激に飛沫を吹き上げ果てる………

意識を手放した私の蜜壺からは奥深くの疼きを癒してくれるものを求め、大量の愛液を滴らせていた。


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