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後編
レオン陛下視点
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いったい何が起ころうとしている?
腹の底から湧き上がる怒りを抑える事が出来ず、手当たり次第に、当たり散らしたくなる。
ティアナが消えてから十日。未だに、彼女の足取りが分からない。
上手く他の書類に紛れさせた『王妃の帰省願い』に判を押したのは自分だ。それは間違いない。ただ、明らかに人為的な工作がなされていた。
王妃に関する書類は、全て火急を要する案件として、重要書類の棚へと分類されるよう徹底されている。それを承知していない文官など居るはずがないのに、『王妃の帰省願い』が、大して重要ではない書類に紛れていた。
毎日積み上がる書類の山に、重要案件以外の書類に対して、可否の判断が甘くなっている自覚はある。そこを突かれたとしか思えない。
そんな大それた事が出来る文官など、かなり身近な者に限られる。ティアナがいなくなった緊急事態に、側近の見直しまで行わなければならない事実を突きつけられ苛立ちが募る。
最終手段は、ルアンナを締め上げ吐かせるしかないが、ただ、それはやりたくない。
あの侍女頭は、ティアナへ絶対の忠誠を誓っている。王である俺に対しても、容赦なく食って掛かる当たり、ティアナを大切に思っているであろう事は明白だ。今後、起こり得る事を考えれば、信頼がおける侍女を味方にしておく事は不可欠だろう。
「陛下、ティアナ様の件に関して分かった事があります」
執務室へと入って来たアルバートの第一声に、思考を中断し、視線を投げる。
「何だ」
「ティアナ様の足取りを追ったところ、王妃様の馬車はルザンヌ侯爵領ではなく、どうやらメイシン公爵邸へ向かったようですね」
「はっ⁈ メイシン公爵邸だと?」
「はい。御者は、ティアナ様にメイシン公爵邸へ向かうように言われたと申しています。お世話になったメイシン公爵夫人に挨拶をしたいからと」
確か、ティアナの妃教育は、メイシン公爵夫人が教鞭を取っていたと報告書にあった。しかし、王妃となってからは、夜会や茶会での接点はあまり無かったように思うが。
――あぁぁ、思い出した。
メイシン公爵夫人とティアナの母は、姉妹であったな。ルザンヌ侯爵が、王家主催の夜会であろうと滅多に出席しないものだから、関係性を失念していた。
俺が知らないだけで、ティアナとメイシン公爵夫人は、密かに会っていたのかもしれない。
俺はティアナの何を知っている……
彼女の事を知っていたようで、何も知らないという事実が重く伸し掛かる。
「ティアナはメイシン公爵夫人に、ただ挨拶をしに行っただけだと思うか?」
「それは無いでしょうね。御者が言うには、王妃様の格好がまるで侍女が着るような簡素な服だったらしいので。ただ、不思議だと思いつつ里帰りなさるには、華美な服だと邪魔になるのかと、深く考えなかったようです」
違和感を覚えたなら、すぐに報告をしろと思ったところで、御者自体も王妃付きの者では無かったのだろう。
「どうせ、その御者も臨時の者だろう?」
「はい。当日、担当の御者が体調を崩したとかで、急遽代わったと言っていました」
「やはりな。手の込んだ事をする……」
「今回の件、首謀者はメイシン公爵家だとお考えで?」
「だろうな。王妃の帰省願いをどうでもいい書類に紛れさせるなど、メイシン公爵なら造作もない」
「公爵様をお呼びになられますか?」
「いいや、いい。呼んだところで、しらばっくれて終いだ。あの狸ジジイに煙に撒かれるだけだな」
「確かに、そうですね。温厚な振りして、笑顔で政敵を刺すタイプですから。しかも、愛妻家でもいらっしゃいますし、厄介ですね」
嫌な事を思い出したのか、いつも飄々としているアルバートの顔が歪む。
メイシン公爵は、アルバートの直属の上司であったな。近衛騎士団も含め、軍部のトップを担う公爵とは、近しい関係ゆえに思う所もあるのだろう。
「さて、どうしたものか?」
「ここで追い討ちをかけるようで申し訳有りませんが、メイシン公爵家のタッカーも姿を消しています」
「は?タッカーが姿を消した?まさか……」
「たぶん、そのまさかだと思います。休暇願いを提出して、もう十日以上休んでいます。状況を考えるとティアナ様と行動を共にしているとしか」
「……」
言葉が出ない。
ティアナが他の男と寝食を共にしているだと!
湧き上がり、噴き出した怒りのまま目の前の机をバンっと、叩く。
許せるはずがない。
『あの自然豊かなルザンヌ侯爵領へ帰りたい』
唐突に思い出したティアナの言葉が胸を締めつける。
――ティアナの心に俺はいない。
今まで俺は何をして来た……
侍女ティナに扮した彼女の優しさに甘え、王妃ティアナでもある彼女自身と向き合う努力をして来なかった。
その結果、彼女自身を失うのか。
手の届くところに、ティアナがいないと言うだけで、こんなにも心が落ち着かない。このまま、失うのかもしれないと言う恐怖で、身体が震え出す。
ティアナは何処にいる?何処にいるんだ!
脳裏に浮かんだ言葉が正解だと本能が告げる。
「アルバート、ルザンヌ侯爵領へ向かうぞ!」
「お待ちください!陛下が動くのは――」
俺の本気を感じ取ったのか、否を唱えようとしていたアルバートが黙る。
「――はぁぁ、仕方ないですね。ただし、猶予は七日です。それ以上は無理です」
「わかった。十分だ」
大きなため息をつきアルバートが愚痴る。
「本当、私の主人は人使いが荒い」
背を向け、執務室を去るアルバートに心からの感謝を送った。
腹の底から湧き上がる怒りを抑える事が出来ず、手当たり次第に、当たり散らしたくなる。
ティアナが消えてから十日。未だに、彼女の足取りが分からない。
上手く他の書類に紛れさせた『王妃の帰省願い』に判を押したのは自分だ。それは間違いない。ただ、明らかに人為的な工作がなされていた。
王妃に関する書類は、全て火急を要する案件として、重要書類の棚へと分類されるよう徹底されている。それを承知していない文官など居るはずがないのに、『王妃の帰省願い』が、大して重要ではない書類に紛れていた。
毎日積み上がる書類の山に、重要案件以外の書類に対して、可否の判断が甘くなっている自覚はある。そこを突かれたとしか思えない。
そんな大それた事が出来る文官など、かなり身近な者に限られる。ティアナがいなくなった緊急事態に、側近の見直しまで行わなければならない事実を突きつけられ苛立ちが募る。
最終手段は、ルアンナを締め上げ吐かせるしかないが、ただ、それはやりたくない。
あの侍女頭は、ティアナへ絶対の忠誠を誓っている。王である俺に対しても、容赦なく食って掛かる当たり、ティアナを大切に思っているであろう事は明白だ。今後、起こり得る事を考えれば、信頼がおける侍女を味方にしておく事は不可欠だろう。
「陛下、ティアナ様の件に関して分かった事があります」
執務室へと入って来たアルバートの第一声に、思考を中断し、視線を投げる。
「何だ」
「ティアナ様の足取りを追ったところ、王妃様の馬車はルザンヌ侯爵領ではなく、どうやらメイシン公爵邸へ向かったようですね」
「はっ⁈ メイシン公爵邸だと?」
「はい。御者は、ティアナ様にメイシン公爵邸へ向かうように言われたと申しています。お世話になったメイシン公爵夫人に挨拶をしたいからと」
確か、ティアナの妃教育は、メイシン公爵夫人が教鞭を取っていたと報告書にあった。しかし、王妃となってからは、夜会や茶会での接点はあまり無かったように思うが。
――あぁぁ、思い出した。
メイシン公爵夫人とティアナの母は、姉妹であったな。ルザンヌ侯爵が、王家主催の夜会であろうと滅多に出席しないものだから、関係性を失念していた。
俺が知らないだけで、ティアナとメイシン公爵夫人は、密かに会っていたのかもしれない。
俺はティアナの何を知っている……
彼女の事を知っていたようで、何も知らないという事実が重く伸し掛かる。
「ティアナはメイシン公爵夫人に、ただ挨拶をしに行っただけだと思うか?」
「それは無いでしょうね。御者が言うには、王妃様の格好がまるで侍女が着るような簡素な服だったらしいので。ただ、不思議だと思いつつ里帰りなさるには、華美な服だと邪魔になるのかと、深く考えなかったようです」
違和感を覚えたなら、すぐに報告をしろと思ったところで、御者自体も王妃付きの者では無かったのだろう。
「どうせ、その御者も臨時の者だろう?」
「はい。当日、担当の御者が体調を崩したとかで、急遽代わったと言っていました」
「やはりな。手の込んだ事をする……」
「今回の件、首謀者はメイシン公爵家だとお考えで?」
「だろうな。王妃の帰省願いをどうでもいい書類に紛れさせるなど、メイシン公爵なら造作もない」
「公爵様をお呼びになられますか?」
「いいや、いい。呼んだところで、しらばっくれて終いだ。あの狸ジジイに煙に撒かれるだけだな」
「確かに、そうですね。温厚な振りして、笑顔で政敵を刺すタイプですから。しかも、愛妻家でもいらっしゃいますし、厄介ですね」
嫌な事を思い出したのか、いつも飄々としているアルバートの顔が歪む。
メイシン公爵は、アルバートの直属の上司であったな。近衛騎士団も含め、軍部のトップを担う公爵とは、近しい関係ゆえに思う所もあるのだろう。
「さて、どうしたものか?」
「ここで追い討ちをかけるようで申し訳有りませんが、メイシン公爵家のタッカーも姿を消しています」
「は?タッカーが姿を消した?まさか……」
「たぶん、そのまさかだと思います。休暇願いを提出して、もう十日以上休んでいます。状況を考えるとティアナ様と行動を共にしているとしか」
「……」
言葉が出ない。
ティアナが他の男と寝食を共にしているだと!
湧き上がり、噴き出した怒りのまま目の前の机をバンっと、叩く。
許せるはずがない。
『あの自然豊かなルザンヌ侯爵領へ帰りたい』
唐突に思い出したティアナの言葉が胸を締めつける。
――ティアナの心に俺はいない。
今まで俺は何をして来た……
侍女ティナに扮した彼女の優しさに甘え、王妃ティアナでもある彼女自身と向き合う努力をして来なかった。
その結果、彼女自身を失うのか。
手の届くところに、ティアナがいないと言うだけで、こんなにも心が落ち着かない。このまま、失うのかもしれないと言う恐怖で、身体が震え出す。
ティアナは何処にいる?何処にいるんだ!
脳裏に浮かんだ言葉が正解だと本能が告げる。
「アルバート、ルザンヌ侯爵領へ向かうぞ!」
「お待ちください!陛下が動くのは――」
俺の本気を感じ取ったのか、否を唱えようとしていたアルバートが黙る。
「――はぁぁ、仕方ないですね。ただし、猶予は七日です。それ以上は無理です」
「わかった。十分だ」
大きなため息をつきアルバートが愚痴る。
「本当、私の主人は人使いが荒い」
背を向け、執務室を去るアルバートに心からの感謝を送った。
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