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前編
レオン陛下視点
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ーー時は少しさかのぼりーー
「レオン陛下、久しくご挨拶もせず申し訳ありませんでした」
「いや。そなたも色々と大変であったろう」
ティアナとの初めてのダンスを思い返していた俺は、隣のベンチに座ったアリシアの声に我に返った。
それにしても、ティアナと至近距離で見つめ合ったのはいつぶりだろうか?
たぶん、初めての出会い以来だったろう。結婚式の時ですら、緊張からほとんど目も合わせられなかった。アレは、史上最悪の黒歴史だ。全ては、あの日から狂った。
緊張がピークに達すると、目つきが鋭くなる癖があるのは自覚していた。そのため、女性と接する時は、特に意識して注意をしていた。無闇矢鱈に恐れられるのも、気分が良いものではなかったからだ。
そして迎えた結婚式当日、長年の想いが叶う嬉しさと、ティアナが隣にいる現実に、私の精神は崩壊寸前だった。案の定、自身の顔面の制御が出来るはずもなく、顔が強張っていった。
ベールを上げた瞬間、薄らと赤く染まった頬に、潤んだ瞳で俺を見上げていたティアナの顔つきが変わっていった。見開かれた瞳が、恐怖に歪み、血の気が引いていく。
彼女から見た俺は、恐ろしい顔をしていたのだろう。
あの日からティアナに接するのが怖くなった。
彼女と接っする度、恐怖に歪んだティアナの顔が脳裏をかすめる。
ティアナと顔を合わせるのが怖くなり、いつしか目が合う事も、話す事もなくなり、公務でしか会わなくなった。
王妃としてのティアナの立場が日に日に悪くなり、彼女を娶り三年が過ぎた頃、側妃問題が上がり始めた。
もっと早くに彼女と向き合っていたらと、後悔しても遅い。全ては、自身の不甲斐なさが招いた結果だ。
ティアナ以外の妻を娶る気はない。ただ、配下の貴族の我慢の限界が近いのも分かっている。このまま側妃問題を有耶無耶にしていれば、ティアナを王妃の座から引きずり下ろす動きに繋がる可能性は高い。
『側妃を娶る』と噂を流させたのも、不満を持つ貴族のガス抜きが目的だった。
ただ、これからの策をどうするかが大問題だ。
「レオン陛下、側妃を娶るおつもりがあると言うのは、本心ですか?」
「本心というのは?」
「王妃様を娶るために、様々な策を講じた御方が側妃を娶るなど考えられなかったからです。昔の共犯者の身としては、あの噂を無視出来ませんから」
「アリシアは、共犯者であったな」
庭園の奥、この場所は迷路のような生垣を抜けねば来る事は出来ない。入り口に見張りを置き、人払いをしているこの場所は、完全なるプライベート空間。密会をするには、うってつけの場所だった。
アリシアが夜会へ現れた時に、こうなる事は予想していた。
側妃の噂が流れれば、必ずバレンシア公爵家は動き出す。そして、姿を消していたアリシアも。
「えぇ。共犯者ですわね。バレンシア公爵家が動き出す。いいえ、ルドラが動きますわ」
「そうなるであろうな。バレンシア公爵家は、そなたを必ず王に嫁がせるため動く」
「そうですね。あの時、私が姿を消さなければバレンシア公爵家のアリシアは王妃になっていた。たとえ、レオン陛下のお心が、ティアナ様にあろうとも」
――そう、アリシアの協力がなければ、ティアナを娶る事は出来なかった。
王妃候補が決まる夜会の数日前、突然現れたバレンシア公爵家のアリシアに提案されたのは、意外な策だった。
ティアナ様の王妃候補内定を確実にする代わりに、バレンシア公爵家に関するある秘密を黙認してもらいたいと言うものだ。
アリシアに提案された策は、バレンシア公爵を黙らせ、見事ティアナとの婚約を成立させた。
「アリシアは、未だに本人に気持ちを伝えていないのか?」
「私が、あの方に気持ちを伝える事はありません」
「辛くはないのか?」
「辛い?どうしてでしょう。私の気持ちは罪なのです。明かす事はありません。ただ、望みはあります。母の愛したバレンシア公爵家を残す事。そして、愛する人が幸せな人生を歩む事です。だからこそ、私はバレンシア公爵家を出る事は出来ないのです。私が誰かに嫁げば、バレンシア公爵家は壊れてしまう」
「そうか……」
アリシアは強い。俺との婚約がなくなった後、公爵家での彼女の扱いがどうなったかは想像に難くない。辛い想いもたくさんしてきたであろうに。
彼女を強くしたのは、『愛』の力なのだろう。
『愛』は、時に人を強くも弱くもする。そして、愚かにもするが、賢くもする。
アリシアを見ていると、そんな想いにさせられる。
「陛下、わたくしに良い考えがございます。あの時のように共犯関係を結びませんか?わたくしが側妃候補となれば、娘を妃へと望む貴族共の防波堤にもなりましょう。仮にも、公爵令嬢です。わたくしが、側妃候補となれば、出しゃばる貴族家も居なくなります」
確かに、アリシアほど仮初めの側妃候補としてうってつけの令嬢はいない。
「その代償として、アリシアは何を望むのだ?」
「望みはただ一つでございます。今回の側妃問題が解決しましたら、わたくしが次期バレンシア公爵になるために尽力願いとうございます」
「バレンシア公爵への圧力と議会を動かせと言う事か?」
「はい。今の法律では、父の気持ちを動かすのは難しい事でございますゆえ」
「しかし、其方が側妃候補となれば、それこそ公爵の思う壺ではないのか?」
「いいえ。その点に関しましてはわたくしに策がございますのでご安心を」
「その策とは……」
目の前に座るアリシアの人差し指が伸び、唇に当てられる。
「秘密でございます。バレンシア公爵家の闇に関する事ゆえ」
バレンシア公爵家の闇か……深いな……
「わかった。では、アリシア!私の側妃候補になってくれ」
「はい、レオン陛下。貴方様のお望みのままに」
差し出した手に、アリシアの手が重なる。
――共犯契約が成立した。
アリシアは、自身の目的を果たすため。
そして、俺はティアナをもう一度手に入れるために……
「レオン陛下、久しくご挨拶もせず申し訳ありませんでした」
「いや。そなたも色々と大変であったろう」
ティアナとの初めてのダンスを思い返していた俺は、隣のベンチに座ったアリシアの声に我に返った。
それにしても、ティアナと至近距離で見つめ合ったのはいつぶりだろうか?
たぶん、初めての出会い以来だったろう。結婚式の時ですら、緊張からほとんど目も合わせられなかった。アレは、史上最悪の黒歴史だ。全ては、あの日から狂った。
緊張がピークに達すると、目つきが鋭くなる癖があるのは自覚していた。そのため、女性と接する時は、特に意識して注意をしていた。無闇矢鱈に恐れられるのも、気分が良いものではなかったからだ。
そして迎えた結婚式当日、長年の想いが叶う嬉しさと、ティアナが隣にいる現実に、私の精神は崩壊寸前だった。案の定、自身の顔面の制御が出来るはずもなく、顔が強張っていった。
ベールを上げた瞬間、薄らと赤く染まった頬に、潤んだ瞳で俺を見上げていたティアナの顔つきが変わっていった。見開かれた瞳が、恐怖に歪み、血の気が引いていく。
彼女から見た俺は、恐ろしい顔をしていたのだろう。
あの日からティアナに接するのが怖くなった。
彼女と接っする度、恐怖に歪んだティアナの顔が脳裏をかすめる。
ティアナと顔を合わせるのが怖くなり、いつしか目が合う事も、話す事もなくなり、公務でしか会わなくなった。
王妃としてのティアナの立場が日に日に悪くなり、彼女を娶り三年が過ぎた頃、側妃問題が上がり始めた。
もっと早くに彼女と向き合っていたらと、後悔しても遅い。全ては、自身の不甲斐なさが招いた結果だ。
ティアナ以外の妻を娶る気はない。ただ、配下の貴族の我慢の限界が近いのも分かっている。このまま側妃問題を有耶無耶にしていれば、ティアナを王妃の座から引きずり下ろす動きに繋がる可能性は高い。
『側妃を娶る』と噂を流させたのも、不満を持つ貴族のガス抜きが目的だった。
ただ、これからの策をどうするかが大問題だ。
「レオン陛下、側妃を娶るおつもりがあると言うのは、本心ですか?」
「本心というのは?」
「王妃様を娶るために、様々な策を講じた御方が側妃を娶るなど考えられなかったからです。昔の共犯者の身としては、あの噂を無視出来ませんから」
「アリシアは、共犯者であったな」
庭園の奥、この場所は迷路のような生垣を抜けねば来る事は出来ない。入り口に見張りを置き、人払いをしているこの場所は、完全なるプライベート空間。密会をするには、うってつけの場所だった。
アリシアが夜会へ現れた時に、こうなる事は予想していた。
側妃の噂が流れれば、必ずバレンシア公爵家は動き出す。そして、姿を消していたアリシアも。
「えぇ。共犯者ですわね。バレンシア公爵家が動き出す。いいえ、ルドラが動きますわ」
「そうなるであろうな。バレンシア公爵家は、そなたを必ず王に嫁がせるため動く」
「そうですね。あの時、私が姿を消さなければバレンシア公爵家のアリシアは王妃になっていた。たとえ、レオン陛下のお心が、ティアナ様にあろうとも」
――そう、アリシアの協力がなければ、ティアナを娶る事は出来なかった。
王妃候補が決まる夜会の数日前、突然現れたバレンシア公爵家のアリシアに提案されたのは、意外な策だった。
ティアナ様の王妃候補内定を確実にする代わりに、バレンシア公爵家に関するある秘密を黙認してもらいたいと言うものだ。
アリシアに提案された策は、バレンシア公爵を黙らせ、見事ティアナとの婚約を成立させた。
「アリシアは、未だに本人に気持ちを伝えていないのか?」
「私が、あの方に気持ちを伝える事はありません」
「辛くはないのか?」
「辛い?どうしてでしょう。私の気持ちは罪なのです。明かす事はありません。ただ、望みはあります。母の愛したバレンシア公爵家を残す事。そして、愛する人が幸せな人生を歩む事です。だからこそ、私はバレンシア公爵家を出る事は出来ないのです。私が誰かに嫁げば、バレンシア公爵家は壊れてしまう」
「そうか……」
アリシアは強い。俺との婚約がなくなった後、公爵家での彼女の扱いがどうなったかは想像に難くない。辛い想いもたくさんしてきたであろうに。
彼女を強くしたのは、『愛』の力なのだろう。
『愛』は、時に人を強くも弱くもする。そして、愚かにもするが、賢くもする。
アリシアを見ていると、そんな想いにさせられる。
「陛下、わたくしに良い考えがございます。あの時のように共犯関係を結びませんか?わたくしが側妃候補となれば、娘を妃へと望む貴族共の防波堤にもなりましょう。仮にも、公爵令嬢です。わたくしが、側妃候補となれば、出しゃばる貴族家も居なくなります」
確かに、アリシアほど仮初めの側妃候補としてうってつけの令嬢はいない。
「その代償として、アリシアは何を望むのだ?」
「望みはただ一つでございます。今回の側妃問題が解決しましたら、わたくしが次期バレンシア公爵になるために尽力願いとうございます」
「バレンシア公爵への圧力と議会を動かせと言う事か?」
「はい。今の法律では、父の気持ちを動かすのは難しい事でございますゆえ」
「しかし、其方が側妃候補となれば、それこそ公爵の思う壺ではないのか?」
「いいえ。その点に関しましてはわたくしに策がございますのでご安心を」
「その策とは……」
目の前に座るアリシアの人差し指が伸び、唇に当てられる。
「秘密でございます。バレンシア公爵家の闇に関する事ゆえ」
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「わかった。では、アリシア!私の側妃候補になってくれ」
「はい、レオン陛下。貴方様のお望みのままに」
差し出した手に、アリシアの手が重なる。
――共犯契約が成立した。
アリシアは、自身の目的を果たすため。
そして、俺はティアナをもう一度手に入れるために……
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