魔法適性の無い魔法使い

雪咲響鬼

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出会いの季節

勝負

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「約束。何があっても僕は君を守るよ。(僕を救ってくれた、生まれたことを否定された僕を認めてくれた)君を、僕は何に変えても守るよ」
少年は言う

少女は答える
「約束。私はあなたのそばにいる(私を自由にしてくれた、生まれたときから縛られてたすべてを奪われるだけだった)私を、守ると言ってくれたあなたのそばに」

2人は約束をした。
似ているようで全く違う道を辿ってきた
これまでを捨てて、新たに始める今日、
密かに、静かに、しかし確実に誓いあう




2人が誓いあってから8年
とある国の山奥、1つの家の前で山奥には似つかわしくない金属音や爆音が鳴り響いていた

ガキンッキンッドカン
「クソっ攻めきれない。ユキ」
「ん。赤、黄色」

「ふははヒビキ、お前は単調なんだよ笑
    ん?おっと、あぶないあぶない。」

金属音は男性と男の子が持つ剣がぶつかり合う音
そして爆音は女の子の放つ火や雷といった魔法だった。


状況はヒビキと呼ばれた剣を持つ男の子とユキと呼ばれた女の子が剣を持ちながら高笑いする男性と戦っていた。
明らかな2対1だが男性は汗1つなく対応していた。

と。そこにパンっと何かが割れる音がしたと思ったらピーーーという音と
「そこまで!
     勝者ダイン」
という綺麗な声が響いた。
そして
「よし。今日も勝ったな。ふははは」
彼が勝者であるダインである
「あぁーーまた勝てなかった」
「悔しい。」
と言う声が続いた
そして
「うふふお疲れ様。パパおめでとう、ヒビキくんもユキちゃんも惜しかったわね。さて、みんな汗流してからご飯ね?」
と先程と同じ声とともに美しい女性が現れた
「あぁ。ありがとうサナ。」
「うぅーユキごめんな。怪我とか大丈夫か?」
「ん。平気」

ここはリノベス国の国境の端にある山奥
そこには1組の家族が住んでいた。


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