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1.出会い
可愛い子と可愛いもの
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島について物資の補給などの指示を出したらあとはオスカーが勝手にやってくれるだろう。
そう思いウキウキで指示を飛ばす。
「念願の可愛い子を愛でられてよかったな。」
オスカーは少し呆れたようにだけど、嬉しそうにそう言った。
「日菜は可愛いからなんでも似合うと思うんだ。流石にドレスとかは船だから難しいかもだけど、ワンピースなら大丈夫だろうから可愛いものを着せてやりたい。」
自分でもわかるぐらい浮かれてる。
「はいはい。わかったからもう行ってこい。」
「じゃあ後は頼むわ。」
そうして船を降りると日菜は待っていてくれた。
「い、行くぞ。」
前を向いて歩き出すと彼女は「はい。」と言って後ろをついて来た。女性物の服屋を探していると
「手伝いはいいんですか?」
「あとはオスカー達がやってくれるから問題ない。」
そもそもこの船の参謀はオスカーだしな。
買い物は苦手だがそもそも店員と話す機会などほぼないので大丈夫。会計の時だけだ。そう自分に言い聞かせていると女性物の服屋を見つかる。
可愛いワンピースなどがあり彼女に似合うだろうと思った。
「好きなものを買え。」
すごい見たいがあまり見ていると嫌だろうから少し外を見ている。
「これにします。」
彼女が声をかけてきて何を選んだから見てみると黒1色。
しかもシャツ、ズボン、下着1枚ずつという最低限のもの。
なんでももっと可愛いものがあるのに?
「もっとこういう可愛い服とかあるぞ。」
入り口付近に置いてあったピンクの可愛いワンピースを見せる。
けど彼女の顔からは何も読み取れなくて焦っていると
「それがいいならそれでも構いませんが動きにくいのではないでしょうか?自分はあまりそういうものを着たことがないのでどこかに引っ掛けて破らないとも言えません。」
キタコトガナイ?
なんて勿体無い!絶対可愛いのに!
それにまるで日菜が戦うような口ぶりでものを言っている。
日菜は俺達から守られているのが仕事なのに何を言っているんだ?
「別に日菜は俺達が守るから戦闘はないし、どこかに引っ掛けてもまた新しいのを買ってやるよ。」
思ったことを口に出してみると今度は日菜が固まっている。
もしかして、嫌だったのか。と不安になるがよく見ると少しだけ、本当に少しだけ泣きそうな顔をしているように見えた。
「着たくないとか嫌いじゃ何なら是非着て見せてくれ。」
彼女から戸惑いが感じられるが別に服が嫌という感じ
はしない。
ならばと思い他にも似合いそうな服をいくつか見繕ってみる。
なんか抗議してくるがこれは俺の金だから何の問題もない。そう言って頭を撫でたら彼女は迷子の様な顔をした。
どうすればいいのかわからないといった表情で辺りを見る。
俺は頭を撫でたまま
「それにど、どうせ買うんだから止めるよりありがとうって言ってくれ。」
そうするとまた少し泣きそうな顔になり
「あり、がとうございます…」
そのまま俺は調子に乗って雑貨屋や布屋などを梯子して彼女の部屋を可愛いもの計画を進めて行く。
彼女にこういうものは嫌いかと聞いてみたらよくわからないと言っていたが玩具屋でクマのぬいぐるみに少し目がいっていたからそれも買ってベットに置くことにした。
帰り道、今日は日菜の色々な顔が見れたなと嬉しく思いながら歩く。
まぁ表情といっても俺の気のせいの可能性すらあるぐらいわずかな変化だったが間違えなく変わった。
少し距離が縮んだようで有頂天だった。
船に戻ると物資の補充も終わっており、クルーもまばらになっていたから各々店を見たりして楽しんでいるよだ。
そのまま日菜の部屋へ行き買ったものを置いていった。
最後にクマのぬいぐるみをベットに置いて完成だ。
「これでいいか?」
「ありがとうございます。」
少し戸惑った様子だったが彼女とこの部屋を一緒に見たいと思い部屋の真ん中へ行くようにお願いし、そのまま俺は入り口まで下がった。
色の好みはないと言っていたが黄色の色が反応がよかった用だから黄色をメインにしたがすごい可愛いな。
ずっとこれを愛でていたい。
「うん。すごく可愛いな。」
つい言葉かま漏れてしまった。昨日キールと話している時は特に嫌悪感がなかったから大丈夫だと思ったが不安になり恐る恐る聞いてみた。
「ひ、日菜は俺のこと怖くないか?気持ち悪くてないか?」
彼女はなんて事ないように言った。
「キールからヴィルターは可愛いものが好きと聞いていましたし、別にそういう方がいてもいいと自分は思います。けど自分なんかを可愛いと言うより他にも可愛いものはあるのでそちらを見てみたらいいと思いますよ。」
いいと思うと言われ嬉しいと感じると同時にその続きの言葉が理解できなかった。
何を言っているんだ。
確かに可愛いものは沢山あるが日菜という可愛さは日菜しかない。
けどその諦めたような顔で自分がまるで価値がない様に言わないでくれ。
「そんなことない!お前の髪は銀髪でキラキラしていて綺麗だし、赤い瞳はイチゴみたいで可愛い!自分を自分で貶すな!俺はこんな図体で可愛いものが好きだし他者に気持ち悪とか言われたりして少し落ち込むが自分を卑下にしたらもっと落ち込んでダメになる。
日菜が今までどんな風に暮らしてきたがわからないし、どんな環境で育ったかも知らないが自分を卑下にして1番傷つくのは日菜自身なんだぞ。自分の価値を下がるな。もっと自分を大切にしろ!」
そう言わずにはいられなかった。
彼女の過去は何も知らない。けど1人の時の顔を見てあれは故郷が恋しいとかいう顔ではないのはわかっていた。何があったがわからないがもう彼女は夕闇海賊団の一員だ。たとえ一時であっても。
「わかりました。今後は気をつけます。」
悲しみを含んだように言われた。
全てを諦めて光を見ないようにしているような感じがした。
まだあって1週間と少し。彼女の信頼を勝ち取れているかすらわからない。
今踏み込んでも彼女は答えない。それにそれは彼女が言い出さない限り踏み込んではいけない禁断の場所だ。
やらせない気持ちになりながら
「今日は日菜の歓迎の宴をする。準備ができたら呼ぶからそしたら甲板にこい。」
それだけ言って部屋を去った。
そう思いウキウキで指示を飛ばす。
「念願の可愛い子を愛でられてよかったな。」
オスカーは少し呆れたようにだけど、嬉しそうにそう言った。
「日菜は可愛いからなんでも似合うと思うんだ。流石にドレスとかは船だから難しいかもだけど、ワンピースなら大丈夫だろうから可愛いものを着せてやりたい。」
自分でもわかるぐらい浮かれてる。
「はいはい。わかったからもう行ってこい。」
「じゃあ後は頼むわ。」
そうして船を降りると日菜は待っていてくれた。
「い、行くぞ。」
前を向いて歩き出すと彼女は「はい。」と言って後ろをついて来た。女性物の服屋を探していると
「手伝いはいいんですか?」
「あとはオスカー達がやってくれるから問題ない。」
そもそもこの船の参謀はオスカーだしな。
買い物は苦手だがそもそも店員と話す機会などほぼないので大丈夫。会計の時だけだ。そう自分に言い聞かせていると女性物の服屋を見つかる。
可愛いワンピースなどがあり彼女に似合うだろうと思った。
「好きなものを買え。」
すごい見たいがあまり見ていると嫌だろうから少し外を見ている。
「これにします。」
彼女が声をかけてきて何を選んだから見てみると黒1色。
しかもシャツ、ズボン、下着1枚ずつという最低限のもの。
なんでももっと可愛いものがあるのに?
「もっとこういう可愛い服とかあるぞ。」
入り口付近に置いてあったピンクの可愛いワンピースを見せる。
けど彼女の顔からは何も読み取れなくて焦っていると
「それがいいならそれでも構いませんが動きにくいのではないでしょうか?自分はあまりそういうものを着たことがないのでどこかに引っ掛けて破らないとも言えません。」
キタコトガナイ?
なんて勿体無い!絶対可愛いのに!
それにまるで日菜が戦うような口ぶりでものを言っている。
日菜は俺達から守られているのが仕事なのに何を言っているんだ?
「別に日菜は俺達が守るから戦闘はないし、どこかに引っ掛けてもまた新しいのを買ってやるよ。」
思ったことを口に出してみると今度は日菜が固まっている。
もしかして、嫌だったのか。と不安になるがよく見ると少しだけ、本当に少しだけ泣きそうな顔をしているように見えた。
「着たくないとか嫌いじゃ何なら是非着て見せてくれ。」
彼女から戸惑いが感じられるが別に服が嫌という感じ
はしない。
ならばと思い他にも似合いそうな服をいくつか見繕ってみる。
なんか抗議してくるがこれは俺の金だから何の問題もない。そう言って頭を撫でたら彼女は迷子の様な顔をした。
どうすればいいのかわからないといった表情で辺りを見る。
俺は頭を撫でたまま
「それにど、どうせ買うんだから止めるよりありがとうって言ってくれ。」
そうするとまた少し泣きそうな顔になり
「あり、がとうございます…」
そのまま俺は調子に乗って雑貨屋や布屋などを梯子して彼女の部屋を可愛いもの計画を進めて行く。
彼女にこういうものは嫌いかと聞いてみたらよくわからないと言っていたが玩具屋でクマのぬいぐるみに少し目がいっていたからそれも買ってベットに置くことにした。
帰り道、今日は日菜の色々な顔が見れたなと嬉しく思いながら歩く。
まぁ表情といっても俺の気のせいの可能性すらあるぐらいわずかな変化だったが間違えなく変わった。
少し距離が縮んだようで有頂天だった。
船に戻ると物資の補充も終わっており、クルーもまばらになっていたから各々店を見たりして楽しんでいるよだ。
そのまま日菜の部屋へ行き買ったものを置いていった。
最後にクマのぬいぐるみをベットに置いて完成だ。
「これでいいか?」
「ありがとうございます。」
少し戸惑った様子だったが彼女とこの部屋を一緒に見たいと思い部屋の真ん中へ行くようにお願いし、そのまま俺は入り口まで下がった。
色の好みはないと言っていたが黄色の色が反応がよかった用だから黄色をメインにしたがすごい可愛いな。
ずっとこれを愛でていたい。
「うん。すごく可愛いな。」
つい言葉かま漏れてしまった。昨日キールと話している時は特に嫌悪感がなかったから大丈夫だと思ったが不安になり恐る恐る聞いてみた。
「ひ、日菜は俺のこと怖くないか?気持ち悪くてないか?」
彼女はなんて事ないように言った。
「キールからヴィルターは可愛いものが好きと聞いていましたし、別にそういう方がいてもいいと自分は思います。けど自分なんかを可愛いと言うより他にも可愛いものはあるのでそちらを見てみたらいいと思いますよ。」
いいと思うと言われ嬉しいと感じると同時にその続きの言葉が理解できなかった。
何を言っているんだ。
確かに可愛いものは沢山あるが日菜という可愛さは日菜しかない。
けどその諦めたような顔で自分がまるで価値がない様に言わないでくれ。
「そんなことない!お前の髪は銀髪でキラキラしていて綺麗だし、赤い瞳はイチゴみたいで可愛い!自分を自分で貶すな!俺はこんな図体で可愛いものが好きだし他者に気持ち悪とか言われたりして少し落ち込むが自分を卑下にしたらもっと落ち込んでダメになる。
日菜が今までどんな風に暮らしてきたがわからないし、どんな環境で育ったかも知らないが自分を卑下にして1番傷つくのは日菜自身なんだぞ。自分の価値を下がるな。もっと自分を大切にしろ!」
そう言わずにはいられなかった。
彼女の過去は何も知らない。けど1人の時の顔を見てあれは故郷が恋しいとかいう顔ではないのはわかっていた。何があったがわからないがもう彼女は夕闇海賊団の一員だ。たとえ一時であっても。
「わかりました。今後は気をつけます。」
悲しみを含んだように言われた。
全てを諦めて光を見ないようにしているような感じがした。
まだあって1週間と少し。彼女の信頼を勝ち取れているかすらわからない。
今踏み込んでも彼女は答えない。それにそれは彼女が言い出さない限り踏み込んではいけない禁断の場所だ。
やらせない気持ちになりながら
「今日は日菜の歓迎の宴をする。準備ができたら呼ぶからそしたら甲板にこい。」
それだけ言って部屋を去った。
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