7 / 24
1.出会い
もうすぐ初島
しおりを挟む
次の日、ザックに話しかけられた。
「明日、島に上陸するっすよ。そこで必要なものを買うといいから買い物リストを作るといいっすよ。」
「ありがたいのですが服はお下がりを貰えましたし、他に必要なものもないので大丈夫です。」
「女の子なのにそんな野郎どものお下がりなんて勿体無いっすよ。金は頭持ちだから気にしなくて大丈夫っすよ。明日、頭が日菜さんを護衛するっすから楽しんでくるといいっすよ。」
「悪いですので大丈夫です。」
「これは船長命令なのでクルーは拒否権ないっす。なので諦めて可愛い服買ってくるといいっすよ。」
えっと言う前にザックは去っていってしまった。
どうしよう。服にこだわりはない。けど下着が1枚しかない。男所帯で乾かしている間何も着ないというとは危ない。ここは大人しく服や下着を買ってもらうか…
けどここでは下っ端のようなことしかやっていない。何もやっていないのに買ってもらうのは悪い気がする。
そう悩んでいたら後ろから
「ひ、日菜。明日、し、島に上陸する。そこで買い物するから準備しとけ。」
振り向くとそこには船長がいた。
「わかりました。ほぼ何もやっていないのにお手数をお掛けして申し訳ありません。」
そう頭を下がると
「き、気にしなくていい。お前が手伝ってくれてた、助かると聞いている。」
「そうですか。そういえばクリームありがとうございます。ありがたく手に塗らせてもらっています。こんな自分によくでしいただきありがとうございます、船長。」
船長は少し顔を赤くして
「いや、役立ったのならよかった。あ、あと俺は船長じゃなくて、ヴィ、ヴィルターだ。」
「知ってますよ?」
そう言うとこのクマはジッと自分を見てきた。
「もしかして名前で呼んで欲しいと言うことでしょうか?」
今度は顔を真っ赤にさせて
「そ、そ、そうだ。呼んでくれると嬉しい。」
「下っ端が呼んで船長の威厳は大丈夫なのですか?」
船長の太眉がぴくと動き
「も、もしかして、手伝いを断ってきたのは俺の頭としての威厳を気にしてくれたのか?」
ジッとこっちを見ている。少し目をキラキラさせているように感じる。
「そうですね。自分は突然入ってしまい元いた和を乱してしまうと申し訳ないので。」
そう言うと喜んでいたのに少し眉が下がった。
それも一瞬でいつものコワモテに戻ったが。
「大丈夫だ。俺達海賊にとってボスをどう決めるかは場所によるがここは戦場での強さがあれば大丈夫だ。」
「そうですがでは船長が名前で呼べというならば呼ばせていただきます。」
「な、名前で呼べ!」
「わかりました。ヴィルター。」
そう言うとヴィルターはすごい嬉しそうに目をキラキラしている。少しわかりずらいけど骨角が少し上がっている。よっぽど名前を呼ばれたかったらしい。
可愛いものが好きと聞くがこんなゴミのようなものしか愛でられないと考えると少し不憫に感じる。
「明日はよろしくお願いします。では。」
そう言ってヴィルターの元から去った。
「明日、島に上陸するっすよ。そこで必要なものを買うといいから買い物リストを作るといいっすよ。」
「ありがたいのですが服はお下がりを貰えましたし、他に必要なものもないので大丈夫です。」
「女の子なのにそんな野郎どものお下がりなんて勿体無いっすよ。金は頭持ちだから気にしなくて大丈夫っすよ。明日、頭が日菜さんを護衛するっすから楽しんでくるといいっすよ。」
「悪いですので大丈夫です。」
「これは船長命令なのでクルーは拒否権ないっす。なので諦めて可愛い服買ってくるといいっすよ。」
えっと言う前にザックは去っていってしまった。
どうしよう。服にこだわりはない。けど下着が1枚しかない。男所帯で乾かしている間何も着ないというとは危ない。ここは大人しく服や下着を買ってもらうか…
けどここでは下っ端のようなことしかやっていない。何もやっていないのに買ってもらうのは悪い気がする。
そう悩んでいたら後ろから
「ひ、日菜。明日、し、島に上陸する。そこで買い物するから準備しとけ。」
振り向くとそこには船長がいた。
「わかりました。ほぼ何もやっていないのにお手数をお掛けして申し訳ありません。」
そう頭を下がると
「き、気にしなくていい。お前が手伝ってくれてた、助かると聞いている。」
「そうですか。そういえばクリームありがとうございます。ありがたく手に塗らせてもらっています。こんな自分によくでしいただきありがとうございます、船長。」
船長は少し顔を赤くして
「いや、役立ったのならよかった。あ、あと俺は船長じゃなくて、ヴィ、ヴィルターだ。」
「知ってますよ?」
そう言うとこのクマはジッと自分を見てきた。
「もしかして名前で呼んで欲しいと言うことでしょうか?」
今度は顔を真っ赤にさせて
「そ、そ、そうだ。呼んでくれると嬉しい。」
「下っ端が呼んで船長の威厳は大丈夫なのですか?」
船長の太眉がぴくと動き
「も、もしかして、手伝いを断ってきたのは俺の頭としての威厳を気にしてくれたのか?」
ジッとこっちを見ている。少し目をキラキラさせているように感じる。
「そうですね。自分は突然入ってしまい元いた和を乱してしまうと申し訳ないので。」
そう言うと喜んでいたのに少し眉が下がった。
それも一瞬でいつものコワモテに戻ったが。
「大丈夫だ。俺達海賊にとってボスをどう決めるかは場所によるがここは戦場での強さがあれば大丈夫だ。」
「そうですがでは船長が名前で呼べというならば呼ばせていただきます。」
「な、名前で呼べ!」
「わかりました。ヴィルター。」
そう言うとヴィルターはすごい嬉しそうに目をキラキラしている。少しわかりずらいけど骨角が少し上がっている。よっぽど名前を呼ばれたかったらしい。
可愛いものが好きと聞くがこんなゴミのようなものしか愛でられないと考えると少し不憫に感じる。
「明日はよろしくお願いします。では。」
そう言ってヴィルターの元から去った。
1
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
後宮の棘
香月みまり
キャラ文芸
蔑ろにされ婚期をのがした25歳皇女がついに輿入り!相手は敵国の禁軍将軍。冷めた姫vs堅物男のチグハグな夫婦は帝国内の騒乱に巻き込まれていく。
☆完結しました☆
スピンオフ「孤児が皇后陛下と呼ばれるまで」の進捗と合わせて番外編を不定期に公開していきます。
第13回ファンタジー大賞特別賞受賞!
ありがとうございました!!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】新皇帝の後宮に献上された姫は、皇帝の寵愛を望まない
ユユ
恋愛
周辺諸国19国を統べるエテルネル帝国の皇帝が崩御し、若い皇子が即位した2年前から従属国が次々と姫や公女、もしくは美女を献上している。
既に帝国の令嬢数人と従属国から18人が後宮で住んでいる。
未だ献上していなかったプロプル王国では、王女である私が仕方なく献上されることになった。
後宮の余った人気のない部屋に押し込まれ、選択を迫られた。
欲の無い王女と、女達の醜い争いに辟易した新皇帝の噛み合わない新生活が始まった。
* 作り話です
* そんなに長くしない予定です
離婚した彼女は死ぬことにした
まとば 蒼
恋愛
2日に1回更新(希望)です。
-----------------
事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。
もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。
今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、
「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」
返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。
それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。
神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。
大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。
-----------------
とあるコンテストに応募するためにひっそり書いていた作品ですが、最近ダレてきたので公開してみることにしました。
まだまだ荒くて調整が必要な話ですが、どんなに些細な内容でも反応を頂けると大変励みになります。
書きながら色々修正していくので、読み返したら若干展開が変わってたりするかもしれません。
作風が好みじゃない場合は回れ右をして自衛をお願いいたします。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる