伊達政宗に憧れたら

慧流

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1章

私は愛姫なんかじゃない!

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「愛姫様ですね?」
えっ
「ちがいますが」
「そんなはずは……写真通りですし」
この時代に写真あんの!?ないよね!?
「それにその衣装は田村家である証です。
嘘をつかないでください。愛姫様」
衣装……?ってえぇぇ!?な、なにこれ
What's my dress?
おっと、ついつい英語になってしまった。
この世界では私は愛姫ってこと?
バフン……そんな音が似合いそうな煙玉らしきものが飛んできた。
「ごほ、ごほっ」
「望慧流」
「月姫ーーーってなんでその格好?」
「私、この世界では服部半蔵みたいなんだ。」
「え?」
「私は今、真田幸村と共に光の原因を調べてる。じきに戻る方法は見つかる。だから、それまで愛姫でいて」
「わ、わかった」
「煙がもうすぐ消える………時々様子は見に来る。


あと、この時代の武将とかは私達の知ってる人達だよ。」
「え?」
私達の知ってる人達?もしかしてクラスのみんなもこの世界に来てるってことになる……
「ごほっごほっ……何だったのですか、あれは。……もう一度聞きますね。愛姫様ですか?」
「はい。」
「では、行きましょう。」
「あの、!」
「どうされました?」
「この時代のルールを教えてください。あといる武将も」
「いきなりどうなされたんですか?いいですけど………決まり事は、名高い武将は子供を作らない。その弟や妹が代わりに決められた相手と子供を作る。正室しかない。 戦いは1ヶ月に1度

くらいです。武将は、伊達政宗様、真田幸村様、上杉謙信様、明智光秀様、織田信長様、徳川家康様、豊臣秀吉様、雪舟様、等です」
  やっぱり、時代が混じってる。とても名高い武将達が戦国時代に集結してしまってる。
「名高い武将は、我々のことを覚えておらず本当の武将みたいになってしまうそうですよ。まぁ真田幸村様は違うみたいですが。望慧流さん」
「え?」
「申し遅れました。私、あなたの隣のクラスの沢口凜音と申します。」
「やっぱり、凜音ちゃんだったんだ!あ、こう呼んでもいい」
「構いません。」
「さっき、名高い武将は、我々のことを覚えておらず本当の武将みたいになってしまう。そう言ったよね?それは伊達政宗、、様も同じなの」
「はい、そうですね。伊達政宗様はどうやら学校一モテ王子の神谷裕也さんらしいですよ」
えぇぇ、、ないわ。
 「ですが、こちらのことは覚えていないようです。まぁじきに思い出すでしょう。この時代は色んな武将が集結してしまっています。恐らくあの光が原因でしょう。我々がタイムスリップしている空間の間、少しの間で歴史の歯車が動き出しおかしくなってしまった。という可能性もあります、もしこの世界が未来、、つまり私たちの世界に関係してしまうのであれば我々が元の世界に戻った時、本来の歴史とは違うことを学ぶようになってしまいます。」
「そんなっ止める方法は?」
「光です」
「光………」
「まずは光を調べなければなりません。真田幸村様、、もとい尼崎龍斗さん。服部半蔵様、、もとい大森月姫さんが調べてくれています。」
「そのこと、知っていたんですね。」
「もちろんです。その結果を待つのみです。ですのでそれまで伊達政宗様のもとにいるように。」
「凜音ちゃんは?」
「私も伊達政宗邸にいますよ。」
「お世話係とかありますか?」
「ありますよ。」
「それ、凜音ちゃんがいいです。そしたら色々お話出来ますし」
「それもそうですね。頼んでみます」
よかった……これで少しは不安取り除けたかな。まぁ、頑張りますか。


これからわたしの"愛姫"としての(多分)少しの間の生活が始まる
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