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第二章

76『調薬三昧』

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次は自分のギフト取得だ。
 その前に、かなり上昇してきたセトの体力値をさらにUPさせるために自分の体力値を上げることにする。

「【体力値倍増】」

「ギフト【ガラス工芸】
 そして、ステータスオープン」


 アンナリーナ 14才
 職業 薬師、錬金術師、賢者の弟子
 
 体力値 204800
 魔力値 34843571039255/34843571040256)
(ステータス鑑定に1使用、ガラス工芸に1000使用)

 ギフト(スキル) ギフト(贈り物)
  [一日に一度、望むスキルとそれによって起きる事象を供与する]
 調薬
 鑑定
 魔力倍増・継続 (12日間継続)
 錬金術(調合、乾燥、粉砕、分離、抽出、時間促進)
 探索(探求、探究)
 水魔法(ウォーター、水球、ウォーターカッター)
 生活魔法(ライト、洗浄クリーン、修理リペア、ファイア、料理、血抜き、発酵)
 隠形(透明化、気配掩蔽、気配察知、危機察知、索敵)
 飛行(空中浮遊、空中停止)
 加温(沸騰)
 治癒(体力回復、魔力回復、解毒、麻痺解除、状態異常回復、石化解除)
 風魔法(ウインド、エアカッター、エアスラッシュ、ウインドアロー、トルネード、サファケイト)
 冷凍(凍結乾燥粉砕フリーズドライ)
 時間魔法(時間短縮、時間停止、成長促進、熟成)
 体力値倍増・継続(12日間継続)
 撹拌
 圧縮
 結界
 異空間収納(インベントリ、時間経過無し、収納無限、インデックス)
 凝血
 遠見
 夜目
 解析スキャン
 魔法陣
 マップ
 裁縫
 編み物
 刺繍
 ボビンレース
 検索
 隠蔽(偽造)
 従魔術ティム
 体力値供与
 細工
 再構築
 無詠唱
 悪意察知
 魔力値供与
 空間魔法(転移)
 異世界買物
 位置特定
 異空間魔法(空間接続、空間増設)
 宣誓魔法
 火魔法(火球、エクスプロージョン、ファイアアロー、ファイアストーム、ボルケーノ、インフェルノ]
 氷魔法(氷球、アイスアロー、アイススピア、フリーズストーム、アブソリュートゼロ、ダイヤモンドダスト)
 スキル供与
 ガラス工芸

「主人様、どうして今【ガラス工芸】なのですか?」

 ナビが問うてきた。

「これから何本、ポーションの類を作るかわからないから、瓶が足らなくなるかもしれないでしょ?」

 実際、かなりの量の瓶の在庫があるのだが、ここで吐き出すわけにもいかない。だが、ここでならガラスの材料【石英砂】の提供を頼む事が出来るのではないか。
 アンナリーナはスキル(ギフト)を持っていて、レシピを固定出来ていれば魔法で大量生産出来る。
 上手く行けばポーション瓶の在庫を増やすことが出来るだろう。
 むふむふと、取らぬ狸の皮算用をしながらハーブ茶を用意する。


 翌朝からアンナリーナは、ダウンしていた事が嘘だったかのように行動した。
 フランクとの朝食の後マリアの診察をし、ジャマーと話し合う。
 彼は今夜、ベルネット・プルルスの全員を集めて集会を開くそうだ。


「今日はツリーハウスにこもってマリアさんの身体にいい薬草茶とか、滋養の効果のある薬湯とか作っているよ。
 今夜、診察してそれから薬の調合に入る」

 フランクは今日一日、アンナリーナから外れることになり、目にわかるくらいがっかりしていた。

「次は付与魔法を取得してアイテムボックスを作ってあげた方がいいかしら」

 いささか的外れな考えに、ナビは口を挟むのをやめた。
 フランクが主に対して持っているのは彼女自身への愛情だ。
 だがアンナリーナは純粋に食欲からくるもの……餌付けの成果だと思っているようだ。


 インベントリから取り出した、数種類の乾燥ハーブを前に大きなボウルを取り出す。
 株の一番根元を5cmほど切り落とし、あとの部分を8mmほどに刻んでいった。
 鎮静作用のあるカモミール、疲れを癒すミントなどをベースに一般にはあまり知られていない、薬師の間にだけ伝わるハーブも混ぜ込み、一回分ずつ紙袋に入れていった。
 それを100包、約3ヶ月分だ。

「うふふ……お花のお茶もオマケしちゃう」

 バラの花やラベンダーをそれぞれ一回分、紙袋に入れ飾り文字で名を書く。
 書いたインクも植物由来の手作りインクだ。

 薬湯の葉も工程は一緒なのだが、中身が違う。
 先ほどのハーブ茶は少し知識のあるものなら一般人にも作れるが、これからは薬師の領域だ。

 インベントリとアイテムバッグのインデックスを見ながら慎重に選び出していく薬草は、相性の悪いものもあるので注意が必要だ。
 アンナリーナが今まで魔獣の森でしか見たことのない貴重なキノコの干したものも2かけら取り出した。
 あとは角蛇の角。
 キノコと角は少し細かくしなければならない。
 あとは先ほどと同じようにザクザクと刻んだ。

「主人様、あまり根を詰められると、また具合を悪くされますよ」

 ナビの言葉にギクリとする。
 心配そうに寄ってきたセトの頭を撫でながら、アンナリーナは頷いた。

 軽食をはさんで、今度はローヤルゼリーを使った飴を作る。
 これは砂糖水にローヤルゼリーを混ぜた簡単なもの。だが焦がさないように、目を離せない。
 ただ、火にかけて煮詰めるだけなのだが意外にイケる飴なのだ。

 ついでに、喉に貼る湿布の軟膏も作り置きし、そろそろ夕食の時間なのでテントの方に移ることにした。

「あら、フランク……戻ってないのね」

 その呟きは、本人が意図することなく、寂しそうだった
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