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「勤労感謝の日」のルーツは収穫祭

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私が新卒として入社した会社は、クレイジーな程に厳しい組織でした。

日本海軍の「五戒」なる教えを叩き込まれ、軍隊さながらの思考回路を持つ企業戦士(社畜)として鍛え上げられました。

「ミスターもやしっこ」だった私は、入社初日から(辞めたい)と考えていましたが、逃げるのは悔しいので4年間は耐え抜きました。

その経験のおかげで、今では(仕事が辛い)と感じる事はありません。

むしろ、周りの同僚を見て(考え方が甘い。五戒を教え込んでやろうか?)という思いすら湧いてきます。

「三つ子の魂百まで」と同じように、「新卒三年の魂定年まで」の法則はあると思います。


そんな社畜の戯言はさておき、今回は「働く」という事に絡めまして11月23日「勤労感謝の日」の話です。

「勤労感謝の日」は日付が固定されているタイプの祝日なので、11月23日が土曜日の年で、かつ土曜日が休日の会社の場合、(ただただ勤労に感謝するだけの日)となり休日の数は一切増えません…

休みは増えないのに、土曜日にまで勤労への感謝を強要される…私は11月23日が土曜日の年は、年齢と性別に関係なく厄年だと認定しています。

そんな勤労感謝の日、実は第二次世界大戦後アメリカ占領下の時代に、GHQによって制定された祝日です。

元々この日は「新嘗祭」(にいなめさい)と呼ばれる日本古来の祝祭で、その年に収穫されたお米を神様に奉納するお祭りでした。

そして、日本において天皇は神様の子孫であり、宮中においても新嘗祭は天皇が自ら育てたお米を召し上がる行事として大切にされています。

しかし、GHQは戦後の日本を近代化する為、国民の行事と宮中の行事を切り離すミッションを担っていました。

そこで、新嘗祭も名称や内容を根本から見直し、勤労感謝の日へと変更されたという訳です。

「収穫の祭」が「勤労感謝の日」になった理由は諸説ありますが、アメリカにあった「感謝祭」という祝日を日本に当てはめたという説が有力です。

いずれにせよ、我々サラリーマンにとっては11月23日に限らず、毎日を「勤労感謝の日」と捉えて働くべきです。年に一回なんかじゃ足りません。

働くからこそ休みが充実する。勤労に感謝です。

だから、どうか、11月23日が土曜日の年は、次の月曜日を振替休日にしてください。前日の金曜日を「前借り」振替休日でも構いません。どうか、お願いします。勤労に感謝しますので…


…さて、叶いもしない夢を抱くのはこのくらいにしておきます。

ハロウィンで大騒ぎする若者もいますが、同じ「収穫祭」がルーツにある「勤労感謝の日」も盛大に祝って欲しいものです。

例えば、渋谷のスクランブル交差点で名刺交換や、ハチ公前に集合してリモートワークなんかどうでしょう。

ちなみに、私は日常生活で「サラリーマンのコスプレ」をしてるで、毎日がハロウィンですらあります。
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