20 / 68
シロワニという名前のサメがいる
しおりを挟む 歩き始めてまだ1時間と少し。景色はガラリグラリと変わり、今はマグマが煮えたぎる火山の中。
見上げれば火山口で、空も少しだが見える。だが、さっきまでは青空だったのが、今では藍色の夜空になっていた。
「おいおい、どうなってやがんだ?」
「なぜか、この空間の時間の流れは長いようっすね」
「で、これは幻だから暑くないんだよね。助かる~」
「そういうわけじゃなく、ここは塔の中だ。温度も塔と同じってだけだ」
俺はこういう暑苦しいものは、見るだけでも汗が出てくるぜ…。そうだ、試しに触ってみるか。
「よっと…」
『ジュワァ!』
「ドワっ⁉︎ なんだこりゃ、生きてんのか⁉︎」
マグマに俺の指を近づけた途端、その指をマグマが飲み込もうとした。偶然かと思われそうだが、今のマグマの流れから、微かに脅威のような感覚がした。
てことは、「俺たちにとって有害な物質=脅威」と考えて良さそうだな。
「おいオメェら! 危険なものに触るんじゃねぇぜ! このマグマみてぇに、俺たちを喰らおうとしてくるぜ!」
「スッゲェ! 体張って実験するなんて、流石父ちゃんだぜ!」
「ニャハハ! やっぱ俺ってスゲェだろ!」
「ただ単に、危機管理能力が低いだけだろ。で、課長。ノールさんは見つかりそうですか?」
「いや…何も感じられない。まだ遠いのかも知れねぇな」
おいおい、まだ遠いのか? いや待てよ、このドロドロとした流動性のないマグマが脅威ってことは、コイツらはもう死にかけている…っていうことになるよな。
ニャルほど、面白そうなことができそうだな。
「分かったぜ、この偶像がどういう場所か」
「本当⁉︎」
「分からねぇか?」
「あぁ…ハッキリ言おう、分からない」
「へっ。なら、そのまま分からねぇままで良いぜ。知るだけ無駄だ」
俺は、分かっちまった。この世界を形成するものが何かを、な。それは、なんとも言えねぇくらい俺には似合わねqqけ結末が起こった証だ。
なによりコイツらの前では絶対口外できねぇ。こればかりは、何が何でも秘密だ。
「あの…もしかしてっすけど、ノールって-」
「よし、行くぞ! こんな場所、早く抜けてぇしな」
「ドンボ…。そうだな、早く抜けるぞ。キールも、早く会いたいだろ?」
「もちろん! ねっ、早く行こうよ!」
フォールの一言で、キールは調子に乗って目を閉じて駆け出した。しかし、キールの前にはエルゴがいたためにぶつかった。もちろん、俺の教育で育ったエルゴだ、そう簡単に許すわけはないぜ。
「ちょ、テメェ! 前見て走れや!」
「ご、ごめんね。でも、エルゴのウロコって案外柔らかいんだね。ほら、プニプニ~」
「ちょ、やめ! ダッハハ、くすぐってぇよ!」
「おいキール、はしゃぐのは良いけどよ…その、エルゴが困ってるからその辺にしておいてくれ」
「それもそうだね。アハハ、蛙の子は蛙だね。ホントにそっくり」
当たり前だろ、そんなことに今更気づくなんて、理解力なさすぎだろ。そう言う俺は、状況把握だけは誰よりも早い自信あるしな。理解力とは、ちっと違うが。
それはさておき、ズンズン進ませてもらうか。俺の口から語るよりも、そっちのほうが断然マシになるだろ。それに、ただでさえこの空間は時の流れが早い。そうなると、頼りになるのは空だけだ。満月のときまで、残り14日。つまり14時間か。
辿り着くかが不安だが、辿り着かなきゃなんねぇんだ。やるっきゃねぇ、ってのは楽しみだぜ。
見上げれば火山口で、空も少しだが見える。だが、さっきまでは青空だったのが、今では藍色の夜空になっていた。
「おいおい、どうなってやがんだ?」
「なぜか、この空間の時間の流れは長いようっすね」
「で、これは幻だから暑くないんだよね。助かる~」
「そういうわけじゃなく、ここは塔の中だ。温度も塔と同じってだけだ」
俺はこういう暑苦しいものは、見るだけでも汗が出てくるぜ…。そうだ、試しに触ってみるか。
「よっと…」
『ジュワァ!』
「ドワっ⁉︎ なんだこりゃ、生きてんのか⁉︎」
マグマに俺の指を近づけた途端、その指をマグマが飲み込もうとした。偶然かと思われそうだが、今のマグマの流れから、微かに脅威のような感覚がした。
てことは、「俺たちにとって有害な物質=脅威」と考えて良さそうだな。
「おいオメェら! 危険なものに触るんじゃねぇぜ! このマグマみてぇに、俺たちを喰らおうとしてくるぜ!」
「スッゲェ! 体張って実験するなんて、流石父ちゃんだぜ!」
「ニャハハ! やっぱ俺ってスゲェだろ!」
「ただ単に、危機管理能力が低いだけだろ。で、課長。ノールさんは見つかりそうですか?」
「いや…何も感じられない。まだ遠いのかも知れねぇな」
おいおい、まだ遠いのか? いや待てよ、このドロドロとした流動性のないマグマが脅威ってことは、コイツらはもう死にかけている…っていうことになるよな。
ニャルほど、面白そうなことができそうだな。
「分かったぜ、この偶像がどういう場所か」
「本当⁉︎」
「分からねぇか?」
「あぁ…ハッキリ言おう、分からない」
「へっ。なら、そのまま分からねぇままで良いぜ。知るだけ無駄だ」
俺は、分かっちまった。この世界を形成するものが何かを、な。それは、なんとも言えねぇくらい俺には似合わねqqけ結末が起こった証だ。
なによりコイツらの前では絶対口外できねぇ。こればかりは、何が何でも秘密だ。
「あの…もしかしてっすけど、ノールって-」
「よし、行くぞ! こんな場所、早く抜けてぇしな」
「ドンボ…。そうだな、早く抜けるぞ。キールも、早く会いたいだろ?」
「もちろん! ねっ、早く行こうよ!」
フォールの一言で、キールは調子に乗って目を閉じて駆け出した。しかし、キールの前にはエルゴがいたためにぶつかった。もちろん、俺の教育で育ったエルゴだ、そう簡単に許すわけはないぜ。
「ちょ、テメェ! 前見て走れや!」
「ご、ごめんね。でも、エルゴのウロコって案外柔らかいんだね。ほら、プニプニ~」
「ちょ、やめ! ダッハハ、くすぐってぇよ!」
「おいキール、はしゃぐのは良いけどよ…その、エルゴが困ってるからその辺にしておいてくれ」
「それもそうだね。アハハ、蛙の子は蛙だね。ホントにそっくり」
当たり前だろ、そんなことに今更気づくなんて、理解力なさすぎだろ。そう言う俺は、状況把握だけは誰よりも早い自信あるしな。理解力とは、ちっと違うが。
それはさておき、ズンズン進ませてもらうか。俺の口から語るよりも、そっちのほうが断然マシになるだろ。それに、ただでさえこの空間は時の流れが早い。そうなると、頼りになるのは空だけだ。満月のときまで、残り14日。つまり14時間か。
辿り着くかが不安だが、辿り着かなきゃなんねぇんだ。やるっきゃねぇ、ってのは楽しみだぜ。
1
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


アルファポリスで規約違反しないために気を付けていることメモ
youmery
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスで小説を投稿させてもらう中で、気を付けていることや気付いたことをメモしていきます。
小説を投稿しようとお考えの皆さんの参考になれば。




ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる