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ep9
ep9『ナイト・オブ・ファイヤー』 MONEY GO!
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後ろを振り返ると───────そこに立っていたのはウォンだった。
「お待たせアル!」
ウォンは俺達の方を見ると屈託のない笑顔を向けてきた。
え?なんなんだ?
めっちゃ緊迫してる状況なんだけど解ってるのか?!
「ワタシが来たからにはもう安心ネ!」
自身たっぷりに敵陣営のど真ん中に向かって悠々と歩いていくウォン。
「いや、今これめっちゃ不味い状況なんだけど」
俺が呟くと同時に、愚羅淫怒(グラインド)陣営の雑魚どもが武器を持って身構えた。
「何だァ……!?次から次へとよォ……!?」
タブチが地面に落ちた角材を拾い、ウォンに向かって振り下ろした。
その瞬間だった。
ウォンがパチンと右手を鳴らすと─────────タブチの足元付近で何かが爆発した。
“バチッ”という音を立て、暗闇に飛び散る火花。
「なっ!???」
熱っ!?とタブチが後ろに下がる。
なんだ……!?何が起こったんだ!?
理解できないのは向こう陣営も同じようだった。
空き地はシンと静まり返り、その場にいる全員が絶句している。
「っざけんな……ッ!?」
タブチが再び角材を手にウォンを殴りかかろうとした瞬間───────再び破裂音と火花がスパークする。
ウォンは二度三度、立て続けにに指を鳴らした。
愚羅淫怒(グラインド)陣営全体の足元から爆発音と共に火花と閃光が空間一杯に連鎖するように広がる。
ギャア!という悲鳴がこだまし、一気にその場はパニック状態に陥った。
なんだこれは!?地獄の光景か?どうなってる!?
「まるでゲームの爆発系呪文みてぇだな……?」
俺がそう呟くと、ウォンはニッコリと笑ってこう言った。
「そうアルな!じゃあ、とっておきのイオナズンをお見舞いするアルよ!」
ウォンが頭上に右手を挙げ、ゆっくりと大きく指を鳴らすと────────敵陣営の足元から激しい爆発が小刻みに起こり、閃光の火花の海にオーディエンス達も飲み込まれていく。
悲鳴と怒号が飛び交う中、ウォンは晴れ晴れとした表情でその場にいる全員に向かってこう宣言した。
「お初にお目にかかるアル!ワタシの名前は王 星馳 (ウォン シンチー)! 羽威刄闇(ワイバーン)の総長アル!」
それから一呼吸おき、ウォンはこう続けた。
「人呼んで『爆炎の王(ウォン)』とはワタシのことアルな!」
「お待たせアル!」
ウォンは俺達の方を見ると屈託のない笑顔を向けてきた。
え?なんなんだ?
めっちゃ緊迫してる状況なんだけど解ってるのか?!
「ワタシが来たからにはもう安心ネ!」
自身たっぷりに敵陣営のど真ん中に向かって悠々と歩いていくウォン。
「いや、今これめっちゃ不味い状況なんだけど」
俺が呟くと同時に、愚羅淫怒(グラインド)陣営の雑魚どもが武器を持って身構えた。
「何だァ……!?次から次へとよォ……!?」
タブチが地面に落ちた角材を拾い、ウォンに向かって振り下ろした。
その瞬間だった。
ウォンがパチンと右手を鳴らすと─────────タブチの足元付近で何かが爆発した。
“バチッ”という音を立て、暗闇に飛び散る火花。
「なっ!???」
熱っ!?とタブチが後ろに下がる。
なんだ……!?何が起こったんだ!?
理解できないのは向こう陣営も同じようだった。
空き地はシンと静まり返り、その場にいる全員が絶句している。
「っざけんな……ッ!?」
タブチが再び角材を手にウォンを殴りかかろうとした瞬間───────再び破裂音と火花がスパークする。
ウォンは二度三度、立て続けにに指を鳴らした。
愚羅淫怒(グラインド)陣営全体の足元から爆発音と共に火花と閃光が空間一杯に連鎖するように広がる。
ギャア!という悲鳴がこだまし、一気にその場はパニック状態に陥った。
なんだこれは!?地獄の光景か?どうなってる!?
「まるでゲームの爆発系呪文みてぇだな……?」
俺がそう呟くと、ウォンはニッコリと笑ってこう言った。
「そうアルな!じゃあ、とっておきのイオナズンをお見舞いするアルよ!」
ウォンが頭上に右手を挙げ、ゆっくりと大きく指を鳴らすと────────敵陣営の足元から激しい爆発が小刻みに起こり、閃光の火花の海にオーディエンス達も飲み込まれていく。
悲鳴と怒号が飛び交う中、ウォンは晴れ晴れとした表情でその場にいる全員に向かってこう宣言した。
「お初にお目にかかるアル!ワタシの名前は王 星馳 (ウォン シンチー)! 羽威刄闇(ワイバーン)の総長アル!」
それから一呼吸おき、ウォンはこう続けた。
「人呼んで『爆炎の王(ウォン)』とはワタシのことアルな!」
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