[200万PV達成]それを捨てるなんてとんでもない！〜童貞を捨てる度に過去に戻されてしまう件〜おまけに相手の記憶も都合よく消えてる！？

ep9

ep9『ナイト・オブ・ファイヤー』 Talking about SEX and LIFE その⑭

けど大丈夫なんスかw？と概史に尋ねられた俺は思わず聞き返す。

「え？何が？」

いや、だって─────と概史はやや心配そうな表情を浮かべた。

「結構センシティブな話題じゃないスか、俺らに話してもヘーキなんスか？」

てか、結構ってより究極にセンシティブっスよね、という概史の言葉に佑ニーサンも同調する。

「まあ、僕らは誰にも言わないつもりだからいいとしても────────こういうの勝手に話して大丈夫なの～？」

ああ、と俺は頷いた。

「本人に確認済みで了承済みだ。それどころか逆に布教して欲しいまで言われてるぜ？」

ちょwwwなんでwwwイミフなんスけどwwwと概史が吹き出す。

「いや、本人がさ、寺の息子なんだよ。さっきも言ったと思うんだけどさ。だからさ、俺が『この話、後輩とかに話していいか？』って確認したらさ───────説法とか法話代わりにどんどん広めてくれていいって言ってくれてさ」

「童貞説法の布教wwwテラ新ジャンルwwwマジウケるwww」

概史がゲラゲラと笑い出す。

えー？と佑ニーサンも怪訝そうな表情を浮かべた。

「ガックンのお友達の方はいいとしても～彼女さんの方はいいの～？こんな話を勝手に拡散されても～？二人のことでしょ～？」

俺はまたしても大きく頷いた。

「なんかさ、この話をしてた時にたまたま隣に彼女が居てさ。本人もいいって言ってたぜ。寧ろ拡散希望だとか言ってたし」

俺がそう説明すると概史がまたしても反応する。

「なんでwww二人のwww縛りプレイみたいなのwww拡散希望なんスかwww訳分かんないんスけどwww」

まあ、向こうにもなんか思惑があるみたいで、と俺は補足情報を付け加えた。

「最初に言ったと思うんだけどさ、俺のダチってとんでもなく滅茶苦茶イケメンなんだよ。他校の女子にもかなりのファンがいるらしくてさ────────」

だから牽制の意味も込めてさ、“18ですぐに結婚確定”みたいな噂を広めて欲しいって意図があるみたいで、と俺が言うと鈴木先輩が素っ頓狂な声を上げる。

「はぁ～！最近の中学生はしっかりしとるんじゃのう。とんでものう計画的じゃ！」

概史が変なトコでツボったらしくまたゲラゲラと笑いだした。

「肉を切らせてwww骨を断つ的なwww処女童貞なの自ら公表してwww拡散しちゃうんスねwww」

まあな。

こんな反応になるのも無理はないよな。

多分、そんぐらい稀な事なんだろう。

でもそこがいいじゃねぇか。

やっぱカッコいいよな。御月は。

「さっきみたいにwww麻雀で例えたらwwwオープンリーチって感じじゃないスかwww」

なるほど、オープンリーチか。

概史の言葉に俺は妙に納得する。















まあ、本人が直立棒を放銃しちまう可能性もゼロじゃないんだが──────────そん時はそん時だ。