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ep9
ep9『ナイト・オブ・ファイヤー』 黒塗りの高級車
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午後。
撫子と美鳥が家に帰った後────────概史の家の前に停まった車に驚いた。
黒のヴェルファイア。
ピカピカに磨き上げられたそれは─────────まだそう古くない年式のモデルに思えた。
「……え!?」
驚く俺と概史を尻目に、運転席の鈴木先輩は変わらない様子で笑顔を見せる。
「よお!概史も佐藤も久しぶりじゃのぉ!?」
「あれ、前はタントだかワゴンRだかに乗ってませんでしたw?」
どうしたんスか?とすかさず概史が聞くと鈴木先輩はやや得意げにこう答えた。
「買うたんじゃ!ええじゃろうが!?」
買ったって───────コレって500万くらいする車じゃねぇの!?
俺がポカンとして車と鈴木先輩を眺めていると、横から間延びした声が聞こえた。
「へぇ~すごいねぇ~この歳でヴェルファイア買っちゃったの~!?」
いつの間にか佑ニーサンが隣に立っていた。
「佑先輩!ご無沙汰しとります!まあええけぇ乗ってつかぁさいや!」
ベルファイアのスライドドアが開いた。
「え~!?パワースライドドアなの~!?」
最新モデルじゃないの~!?と佑ニーサンが素っ頓狂な声を出す。
「────お邪魔します……」
俺と概史はビクビクしながら恐る恐る車に乗り込んだ。
そんなこと言われたらめっちゃ緊張するじゃないか。
室内はビックリするくらい広かった。
「ええwwwこれマジで高級車じゃないスかwww」
概史がいち早くリアクションする。
「こんな高い買い物……銀行強盗でもしたの~?」
佑ニーサンがサラっと適当な事を言うが、鈴木先輩はいつものように適当に流す。
「メンツも揃ったし今から実行しても良さそうじゃのォ!?」
久しぶりにやるきゃあのう!?と言い始めた鈴木先輩を佑ニーサンがまたイジる。
「内藤……いや、鈴木君も相変わらずヤンチャだねぇ~」
元気そうで何よりだよ、と佑ニーサンが目を細めた。
車はゆっくりと動き出す。
室内は程良く整理されており、鈴木先輩の人柄が窺えた。
「けど、よくローン通ったねぇ~?」
大変だったでしょ~?と佑ニーサンが尋ねると鈴木先輩は豪快に笑った。
「まあ、買うた言うても元職場の先輩から譲って貰うたんじゃがの!」
50万でええ言うて格安で買わせて貰うたんじゃ!という返事に佑ニーサンが素っ頓狂な声を上げた。
「50万!?このグレードを!?」
ヴェルファイアって中古でも300万位してもおかしくないよ~!?という言葉に概史も反応する。
「マジすかwwwどんだけ買い叩いたんスかwww」
実質カツアゲじゃないスかwwwと概史がゲラゲラ笑うと、鈴木先輩も豪快に笑った。
「まあそうじゃのう!そうとも言うかもしれんなァ!?」
いやいやいや……
どうなってんだよこの人─────────
俺が困惑していると、鈴木先輩はこう付け加えた。
「ご祝儀代わりじゃ言うてのう、この値段でええ言うて貰うたんじゃ」
ご祝儀って~?と佑ニーサンが聞き返すと鈴木先輩はこう答えた。
「出産祝いの代わりじゃ言うてのう、それにしちゃあ金額が大きすぎるんじゃけどな!」
撫子と美鳥が家に帰った後────────概史の家の前に停まった車に驚いた。
黒のヴェルファイア。
ピカピカに磨き上げられたそれは─────────まだそう古くない年式のモデルに思えた。
「……え!?」
驚く俺と概史を尻目に、運転席の鈴木先輩は変わらない様子で笑顔を見せる。
「よお!概史も佐藤も久しぶりじゃのぉ!?」
「あれ、前はタントだかワゴンRだかに乗ってませんでしたw?」
どうしたんスか?とすかさず概史が聞くと鈴木先輩はやや得意げにこう答えた。
「買うたんじゃ!ええじゃろうが!?」
買ったって───────コレって500万くらいする車じゃねぇの!?
俺がポカンとして車と鈴木先輩を眺めていると、横から間延びした声が聞こえた。
「へぇ~すごいねぇ~この歳でヴェルファイア買っちゃったの~!?」
いつの間にか佑ニーサンが隣に立っていた。
「佑先輩!ご無沙汰しとります!まあええけぇ乗ってつかぁさいや!」
ベルファイアのスライドドアが開いた。
「え~!?パワースライドドアなの~!?」
最新モデルじゃないの~!?と佑ニーサンが素っ頓狂な声を出す。
「────お邪魔します……」
俺と概史はビクビクしながら恐る恐る車に乗り込んだ。
そんなこと言われたらめっちゃ緊張するじゃないか。
室内はビックリするくらい広かった。
「ええwwwこれマジで高級車じゃないスかwww」
概史がいち早くリアクションする。
「こんな高い買い物……銀行強盗でもしたの~?」
佑ニーサンがサラっと適当な事を言うが、鈴木先輩はいつものように適当に流す。
「メンツも揃ったし今から実行しても良さそうじゃのォ!?」
久しぶりにやるきゃあのう!?と言い始めた鈴木先輩を佑ニーサンがまたイジる。
「内藤……いや、鈴木君も相変わらずヤンチャだねぇ~」
元気そうで何よりだよ、と佑ニーサンが目を細めた。
車はゆっくりと動き出す。
室内は程良く整理されており、鈴木先輩の人柄が窺えた。
「けど、よくローン通ったねぇ~?」
大変だったでしょ~?と佑ニーサンが尋ねると鈴木先輩は豪快に笑った。
「まあ、買うた言うても元職場の先輩から譲って貰うたんじゃがの!」
50万でええ言うて格安で買わせて貰うたんじゃ!という返事に佑ニーサンが素っ頓狂な声を上げた。
「50万!?このグレードを!?」
ヴェルファイアって中古でも300万位してもおかしくないよ~!?という言葉に概史も反応する。
「マジすかwwwどんだけ買い叩いたんスかwww」
実質カツアゲじゃないスかwwwと概史がゲラゲラ笑うと、鈴木先輩も豪快に笑った。
「まあそうじゃのう!そうとも言うかもしれんなァ!?」
いやいやいや……
どうなってんだよこの人─────────
俺が困惑していると、鈴木先輩はこう付け加えた。
「ご祝儀代わりじゃ言うてのう、この値段でええ言うて貰うたんじゃ」
ご祝儀って~?と佑ニーサンが聞き返すと鈴木先輩はこう答えた。
「出産祝いの代わりじゃ言うてのう、それにしちゃあ金額が大きすぎるんじゃけどな!」
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