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ep9
ep9『夢千夜』 “偽りの花嫁” 第二十五夜
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「……ふ……あ……!」
口を押さえていたからか、小泉の顔がみるみる赤く染まっていく。
「……っ!」
あんまり呼吸出来なくてもマズいよな。死ぬかもしれん。
俺が手を離すと──────激しく乱れた呼吸のまま、小泉が俺を睨みつけた。
「まあそう怒るなよ」
散々掻き回した小泉の身体から指を引き抜き、ハンカチで拭う。
「……爪ぐらいちゃんと切っとけ!」
馬鹿!!と小泉が俺を叩く。
「───────そんなに伸びてたっけ?」
俺は改めて自分の爪を見た。
確かに、いつもより伸びているかもしれない。
普段はマメに切ってるんだけどな。
こういうのって突然だからな。準備できてなくてもしょうがねぇし─────────
「わーったよ。俺が悪かった」
そう言いながら俺はポケットからチェーン付きのケースを取り出す。
「……っ!」
俺がゴムを出した気配が伝わったんだろう。小泉が身体を固くする。
「まあそうビビるなよ。すぐ終わるんだし」
俺はそう言いながらゴムのパッケージを破り、自分の方の準備を整えた。
小泉の表情には絶望と観念が入り混じったような色が浮かんでいるように思えた。
「……ほら。力抜けって」
そう言いながら俺は───────自分自身の先端を小泉の身体の柔らかく繊細な部分に充てがう。
ぬるりとした感触と生暖かい温度が俺を包み込む。
ゆっくりとその場所に沈むように────────俺は深く潜り込んでいく。
「あ……ああ!!」
小泉が堪らず悲鳴を上げた。
「だから騒いじゃ駄目だって!」
小泉の口を塞ごうとした俺は─────咄嗟に口の中に指を突っ込んでしまう。
「……んっ!」
なんかよく分からん構図になってるようだが─────俺は左手で小泉の膝を押さえ、そのまま更に腰を進めた。
「……ぁ……ぁぁ!」
小泉の口から小さな吐息が漏れる。
「ほら。心配しなくてもなんとか入ったじゃねぇか」
人間、諦めなけりゃどうにかなるもんだな。
「ほら。昨日の全校朝礼でも校長が言ってたろ?『何事にも諦めず挑戦していく姿勢が大事です』ってさ──────」
俺がそう言うと、小泉はすかさず首を振った。
「そんな訳あるか!第一、校長が言ったのはそういう意味じゃないだろうが!?」
ブチ切れ気味の小泉の反論に対し、俺は適当に答える。
「違わねぇんじゃねぇの?そもそも、最初から諦めてたら何も達成出来ねぇだろうが」
小泉がまだ何か言いたそうにこちらを見ていたが────────悠長にもしていられないと思った俺は更に深い部分まで一気に腰を進めた。
口を押さえていたからか、小泉の顔がみるみる赤く染まっていく。
「……っ!」
あんまり呼吸出来なくてもマズいよな。死ぬかもしれん。
俺が手を離すと──────激しく乱れた呼吸のまま、小泉が俺を睨みつけた。
「まあそう怒るなよ」
散々掻き回した小泉の身体から指を引き抜き、ハンカチで拭う。
「……爪ぐらいちゃんと切っとけ!」
馬鹿!!と小泉が俺を叩く。
「───────そんなに伸びてたっけ?」
俺は改めて自分の爪を見た。
確かに、いつもより伸びているかもしれない。
普段はマメに切ってるんだけどな。
こういうのって突然だからな。準備できてなくてもしょうがねぇし─────────
「わーったよ。俺が悪かった」
そう言いながら俺はポケットからチェーン付きのケースを取り出す。
「……っ!」
俺がゴムを出した気配が伝わったんだろう。小泉が身体を固くする。
「まあそうビビるなよ。すぐ終わるんだし」
俺はそう言いながらゴムのパッケージを破り、自分の方の準備を整えた。
小泉の表情には絶望と観念が入り混じったような色が浮かんでいるように思えた。
「……ほら。力抜けって」
そう言いながら俺は───────自分自身の先端を小泉の身体の柔らかく繊細な部分に充てがう。
ぬるりとした感触と生暖かい温度が俺を包み込む。
ゆっくりとその場所に沈むように────────俺は深く潜り込んでいく。
「あ……ああ!!」
小泉が堪らず悲鳴を上げた。
「だから騒いじゃ駄目だって!」
小泉の口を塞ごうとした俺は─────咄嗟に口の中に指を突っ込んでしまう。
「……んっ!」
なんかよく分からん構図になってるようだが─────俺は左手で小泉の膝を押さえ、そのまま更に腰を進めた。
「……ぁ……ぁぁ!」
小泉の口から小さな吐息が漏れる。
「ほら。心配しなくてもなんとか入ったじゃねぇか」
人間、諦めなけりゃどうにかなるもんだな。
「ほら。昨日の全校朝礼でも校長が言ってたろ?『何事にも諦めず挑戦していく姿勢が大事です』ってさ──────」
俺がそう言うと、小泉はすかさず首を振った。
「そんな訳あるか!第一、校長が言ったのはそういう意味じゃないだろうが!?」
ブチ切れ気味の小泉の反論に対し、俺は適当に答える。
「違わねぇんじゃねぇの?そもそも、最初から諦めてたら何も達成出来ねぇだろうが」
小泉がまだ何か言いたそうにこちらを見ていたが────────悠長にもしていられないと思った俺は更に深い部分まで一気に腰を進めた。
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