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ep9
ep9『夢千夜』 “偽りの花嫁” 第二十三夜
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「……エッロ」
俺がそう呟いたのが聞こえたのか、小泉は顔を逸らした。
「ウェディングドレスってこんなになってんの?めっちゃ誘ってんじゃん」
俺がそう言うと小泉は異議申し立てをするかのように釘を刺してくる。
「……か、勘違いするなよ!?」
ガーターベルトってのはそもそもストッキングがずり落ちるのを防ぐ用途で着けるもので────────と小泉は必死な様子で説明し始めた。
「知らん。今はそんなんどうでもいいし」
てか、これどうやって脱がせるんだ?
スカートの裾をさらにたくし上げた俺は異変に気付く。
これ、パンツじゃなくね?
パンツなら引き摺り下ろせばそれで終わりだが───────これはなんだ?
レオタード……いや、コルセットみたいに上までギチギチに覆われている。
「は?よく見たら何だよこれ?」
脱げなくね?と俺が言うと小泉は小さくこう言った。
「ボディスーツ……というか補正下着みたいなものだ。ドレスの時に着るのは珍しい事じゃないし────────」
ドレスもギチギチだし、下着はもっと固く覆われている。まるで防具だ。めっちゃ防御力高くね?
「……何だそりゃ。ウェディングドレスってのはどうやってセックスするモンなんだよ?」
俺が首を傾げると小泉がボソリとこう呟いた。
「いや……普通に考えてウェディングドレスってのはセックスするの前提に作られて無いだろ……」
まあ、そうなんだが。
じゃあどうすんだよ?
「なんかアレか?やっぱ脱がせずに横にズラして突っ込む感じにすんの?」
俺がショーツの太腿部分に指を滑り込ませようとすると───────プチリという小さな音が響いた。
「馬鹿!勝手に触るな!」
小泉が顔を真っ赤にして俺に喰って掛かる。
「は?なんかこれ取れそうなんだけど?」
俺がさっきの部分をもう一度触ろうとすると小泉がまた悲鳴を上げた。
「……コ……コラ!そこの部分はクロッチって言って───────」
スナップボタンで留めるようになってるんだ、と小泉は狼狽えた様子でオレに説明する。
「なんだ。ボタンがあるんじゃん」
まあ、そうだよな。
花嫁ってもトイレくらい行くもんな。
脱げないドレスや下着じゃあ漏らすかオムツしか手段が無くなっちまうし─────────
しかし、なんかアレだな。赤ん坊の服みたいだよな。股の部分がボタンで開け閉め出来るのって。
概史んちに遊びに行った時さ、撫子が一番下の弟を連れてきてたんだよな。
まだ一歳と何ヶ月かだったと思うんだけど。
撫子がオムツ替えるとこ見てたんだよな。
そん時は赤ん坊の面倒見てて偉いなってしか思わなかったんだけどさ。
赤ん坊と同じような下着ってのもなんか妙だな。
まあ、すぐに“用事を済ませる”ことが出来るってのは俺には都合がいいんだけど。
そんなことを考えながら小泉の下着のスナップボタンを外すと──────小泉が更に悲鳴を上げ、その部分を手で覆った。
俺がそう呟いたのが聞こえたのか、小泉は顔を逸らした。
「ウェディングドレスってこんなになってんの?めっちゃ誘ってんじゃん」
俺がそう言うと小泉は異議申し立てをするかのように釘を刺してくる。
「……か、勘違いするなよ!?」
ガーターベルトってのはそもそもストッキングがずり落ちるのを防ぐ用途で着けるもので────────と小泉は必死な様子で説明し始めた。
「知らん。今はそんなんどうでもいいし」
てか、これどうやって脱がせるんだ?
スカートの裾をさらにたくし上げた俺は異変に気付く。
これ、パンツじゃなくね?
パンツなら引き摺り下ろせばそれで終わりだが───────これはなんだ?
レオタード……いや、コルセットみたいに上までギチギチに覆われている。
「は?よく見たら何だよこれ?」
脱げなくね?と俺が言うと小泉は小さくこう言った。
「ボディスーツ……というか補正下着みたいなものだ。ドレスの時に着るのは珍しい事じゃないし────────」
ドレスもギチギチだし、下着はもっと固く覆われている。まるで防具だ。めっちゃ防御力高くね?
「……何だそりゃ。ウェディングドレスってのはどうやってセックスするモンなんだよ?」
俺が首を傾げると小泉がボソリとこう呟いた。
「いや……普通に考えてウェディングドレスってのはセックスするの前提に作られて無いだろ……」
まあ、そうなんだが。
じゃあどうすんだよ?
「なんかアレか?やっぱ脱がせずに横にズラして突っ込む感じにすんの?」
俺がショーツの太腿部分に指を滑り込ませようとすると───────プチリという小さな音が響いた。
「馬鹿!勝手に触るな!」
小泉が顔を真っ赤にして俺に喰って掛かる。
「は?なんかこれ取れそうなんだけど?」
俺がさっきの部分をもう一度触ろうとすると小泉がまた悲鳴を上げた。
「……コ……コラ!そこの部分はクロッチって言って───────」
スナップボタンで留めるようになってるんだ、と小泉は狼狽えた様子でオレに説明する。
「なんだ。ボタンがあるんじゃん」
まあ、そうだよな。
花嫁ってもトイレくらい行くもんな。
脱げないドレスや下着じゃあ漏らすかオムツしか手段が無くなっちまうし─────────
しかし、なんかアレだな。赤ん坊の服みたいだよな。股の部分がボタンで開け閉め出来るのって。
概史んちに遊びに行った時さ、撫子が一番下の弟を連れてきてたんだよな。
まだ一歳と何ヶ月かだったと思うんだけど。
撫子がオムツ替えるとこ見てたんだよな。
そん時は赤ん坊の面倒見てて偉いなってしか思わなかったんだけどさ。
赤ん坊と同じような下着ってのもなんか妙だな。
まあ、すぐに“用事を済ませる”ことが出来るってのは俺には都合がいいんだけど。
そんなことを考えながら小泉の下着のスナップボタンを外すと──────小泉が更に悲鳴を上げ、その部分を手で覆った。
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