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ep8
ep8『愚者の宝石と盲目の少女たち』 Sex Machine
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───────法律上、コイツをしょっぴける?
じゃあ別にいいんじゃね?
そこまで考えて俺はもう一度───────小泉を見た。
やっぱまだなんかあるのか?
俺には言いづらいこと?
法律ではコイツを逮捕させる事が出来るのにそれを躊躇する理由。
この件は思った以上に根深い問題を抱えてるんだろうか。
犯罪者が逮捕されてハイ、おしまいって訳にはいかない何かがある?
そんな気がした。
やっぱりこれ以上、深追いするのはやめよう。
そもそも、男の俺が興味本位で首を突っ込んでいい話でもないだろう。
佐々木や小泉、藤川さんにはそれぞれ何か考えがあるのかもしれないし─────────
佐々木にこの話を持ち帰ったら後は任せてさ、もうそれで終わりでいいんじゃねぇか?
俺は立ち上がり、極力平静を装って小泉にこう言った。
「悪ィな、仕事の最中に邪魔して。また来るわ」
ん、ああ……、と小泉は少し俯いたままで答える。
あれ、もしかしてホントは俺に話を聞いて欲しかった?
少し考えた後、やっぱり俺は──────ドアに手を掛けて美術準備室を後にした。
その日の放課後。
俺は美術準備室にも保健室にも行ける気がしなかった。
なんか、どういう顔をしてどういうリアクションをしたらいいかわかねぇんだよ。
そのまま真っ直ぐ家路につく。
俺は急にいろんな話を聞いてしまったせいで頭の中が整理できずにいた。
こんな時には気晴らしが必要だよな。
久しぶりにゲームでもやりたくなった俺は概史の家に立ち寄ってみることにした。
たまには頭を空っぽにして馬鹿騒ぎしたい気分だったんだ。
しかし。
その考えは早々に打ち破られることになる。
「あwセンパイww久しぶりっスねwどうしたんですかww」
相変わらずのテンションで俺を出迎えた概史は平常運転に思えた。
「あー。たまにはお前んちで遊ぼうかと思ってさ。今、暇か?」
俺がそう答えると概史は更にハイテンションでそれに反応する。
「ちょうどいいタイミングじゃないスかwwオレ、めっちゃ暇してたんスよww」
俺は部屋を見渡した。
アメリカン・オールディーズ風のその空間は相変わらず賑やかだったが──────そこに居るのは概史一人のようだった。
「あの子は?お前の彼女は今日は居ねぇのか?」
少しホッとしながらそう尋ねると概史は少しテンションを落としながら答える。
「あー。撫子のヤツ、一番下の弟が熱出したとかで──────家で看病してるんスよね」
ここ三日ほど来てなくて、と寂しそうに呟く概史の足元に転がっているボトルを見た俺は腰を抜かしそうになった。
市松柄の床に放り投げられたランドセルと、そこから飛び出した漢字ドリル。
その横に無造作に転がされていたのは───────ローションの空きボトルだった。
「……!???」
思わず心臓が飛び出そうになる。
え!?
は!?
なんでこんなモンが普通に転がってんの!?
しかも空になってるじゃねぇか!??
なんで使い切ってんの!???
は!??
じゃあ別にいいんじゃね?
そこまで考えて俺はもう一度───────小泉を見た。
やっぱまだなんかあるのか?
俺には言いづらいこと?
法律ではコイツを逮捕させる事が出来るのにそれを躊躇する理由。
この件は思った以上に根深い問題を抱えてるんだろうか。
犯罪者が逮捕されてハイ、おしまいって訳にはいかない何かがある?
そんな気がした。
やっぱりこれ以上、深追いするのはやめよう。
そもそも、男の俺が興味本位で首を突っ込んでいい話でもないだろう。
佐々木や小泉、藤川さんにはそれぞれ何か考えがあるのかもしれないし─────────
佐々木にこの話を持ち帰ったら後は任せてさ、もうそれで終わりでいいんじゃねぇか?
俺は立ち上がり、極力平静を装って小泉にこう言った。
「悪ィな、仕事の最中に邪魔して。また来るわ」
ん、ああ……、と小泉は少し俯いたままで答える。
あれ、もしかしてホントは俺に話を聞いて欲しかった?
少し考えた後、やっぱり俺は──────ドアに手を掛けて美術準備室を後にした。
その日の放課後。
俺は美術準備室にも保健室にも行ける気がしなかった。
なんか、どういう顔をしてどういうリアクションをしたらいいかわかねぇんだよ。
そのまま真っ直ぐ家路につく。
俺は急にいろんな話を聞いてしまったせいで頭の中が整理できずにいた。
こんな時には気晴らしが必要だよな。
久しぶりにゲームでもやりたくなった俺は概史の家に立ち寄ってみることにした。
たまには頭を空っぽにして馬鹿騒ぎしたい気分だったんだ。
しかし。
その考えは早々に打ち破られることになる。
「あwセンパイww久しぶりっスねwどうしたんですかww」
相変わらずのテンションで俺を出迎えた概史は平常運転に思えた。
「あー。たまにはお前んちで遊ぼうかと思ってさ。今、暇か?」
俺がそう答えると概史は更にハイテンションでそれに反応する。
「ちょうどいいタイミングじゃないスかwwオレ、めっちゃ暇してたんスよww」
俺は部屋を見渡した。
アメリカン・オールディーズ風のその空間は相変わらず賑やかだったが──────そこに居るのは概史一人のようだった。
「あの子は?お前の彼女は今日は居ねぇのか?」
少しホッとしながらそう尋ねると概史は少しテンションを落としながら答える。
「あー。撫子のヤツ、一番下の弟が熱出したとかで──────家で看病してるんスよね」
ここ三日ほど来てなくて、と寂しそうに呟く概史の足元に転がっているボトルを見た俺は腰を抜かしそうになった。
市松柄の床に放り投げられたランドセルと、そこから飛び出した漢字ドリル。
その横に無造作に転がされていたのは───────ローションの空きボトルだった。
「……!???」
思わず心臓が飛び出そうになる。
え!?
は!?
なんでこんなモンが普通に転がってんの!?
しかも空になってるじゃねぇか!??
なんで使い切ってんの!???
は!??
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