[200万PV達成]それを捨てるなんてとんでもない!〜童貞を捨てる度に過去に戻されてしまう件〜おまけに相手の記憶も都合よく消えてる!?

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ep8

ep8『愚者の宝石と盲目の少女たち』 ブラッディ・スプラッシュ

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「え、そんなん無理じゃね?血塗れの布切れが入ったビニール袋何個もスクバに入れんの?弁当がある日とかどうすんだよ?」

あんまりにも無茶苦茶な話じゃねぇか。

意味がわからない。

じゃあ何か?何かの拍子にビニール袋が破れたらそこら中が血だらけになるのか?

「なあ、学校の半分は女子だろ?───────その全校中の女子が血のついたビニール袋を教室に持ち込んだらどうなる?そこそこパニックにならねぇか?」

俺がビビりながらそう口にすると、小泉は首を振る。

「いや、全員が一斉に生理中ってシチュはないからそんな事にはならんと思うが──────まあ、夏場なんかは特に大変だろうな」

えっ?

「生理ってみんな決まった日になるんじゃねぇの!?『生理日』ってよく言ってるじゃん?」

俺のリアクションに対し、小泉の方が驚いた様子を見せた。

「は!?何言ってんだ!?”給料日“みたいなノリで全員が決まった日に生理になるとでも思ってたのか!?」

今まで何をどう聞いてたんだ!?と小泉は俺の肩を掴む。

「え?いや、生理って一か月に一回あるって──────それで一週間くらい血が出るんだろ?」

小泉は愕然とした様子で俺の顔を見る。

「いや、その認識で合ってるが───────そうか、人によって周期や日数はバラバラだって知らなかったのか」

「え?バラバラ?みんな一緒じゃねぇの?」

俺が聞き返すと小泉は途端に落胆したような表情を浮かべた。

「そうか、そうだよな──────これは義務教育の敗北でもあるんだろう。なにせ、学校ではフワッとした事しか教えられないんだからな」

まあ、無理もないか、と小泉は続けた。

「よくわかんねぇんだけど……みんな生理日が違うって事でいいのか?5日スタートの女子もいれば25日の女子もいるって意味か?」

俺がそう確認すると小泉はそうだ、と答えた。

「じゃあ、日数ってのは……六日間で終わる女子や八日間掛かる女子もいるってことか?」

「概ねそうだが─────ランダムなパターンもあるからな。前後することもあるし……体調やストレスで変化する事もあるんだ」

は!?

小泉の言葉に俺は思わず聞き返す。

「ランダム!?え!?本人にもわかんねぇの!?ガチャみてぇじゃねぇか」

まあ、そうとも言えるな、と小泉はため息をつく。

「初潮を迎えて間もなかったり……慣れない数年間の間は生理の周期は安定しないことが多いんだ。急に突然来てしまったり、或いは暫く来なかったりする事もある」

「は!?じゃあさ、予想外に突然生理になってさ、急に血だらけになる事もあんの!?」

ナプキン持ってなかったら詰むんじゃね?と俺が言うと小泉も同意する。

「そうだろう?お前もそう思うだろう?──────事情でナプキンが買えない子以外にも……こういう不測の事態に対してナプキンを女子トイレに設置するのは悪い事じゃないと思うんだがな」

俺も大きく頷く。

「女子ってめっちゃ大変じゃねぇか!ケチケチせずにさ、そんぐらい置いてやりゃいいだろ!?金はスポンサーが出してくれるんだし」

俺がそう言うと小泉は再び語気を荒げた。

「自分が損をする訳でもないのに───────何故か反対してきたりクレームを入れてくる人間も居るんだ。『貧困は甘えだ!』『布ナプキンを使わせろ!』『無ければ自分で縫えばいい!』とか散々言われたよ」

「え!?無理じゃね?お前がやってみろってハナシじゃん?てか、そもそも血みどろの布ナプキンてさ、めっちゃ持て余すと思うんだけど……持って帰ってその後どうすんの?」

洗濯機にそのまま入れるのか、と俺が聞くと小泉は首をすくめた。

「とんでもない!つけ置き洗いが必須だよ。専用の洗剤も必要だし────────なんなら煮沸する事も推奨されてるくらいにはが必要なんだ」












───────────え!?布ナプキンて煮たりすんの!?鍋で!?





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