[200万PV達成]それを捨てるなんてとんでもない!〜童貞を捨てる度に過去に戻されてしまう件〜おまけに相手の記憶も都合よく消えてる!?

SPD

文字の大きさ
上 下
589 / 1,060
ep7.

ep7『ドッペルゲンガーと14歳の父』 WANTED

しおりを挟む
職員室に足を踏み入れた俺と小泉。

その瞬間、俺達が異様な空気に包まれている事を痛烈に理解させられた。

一斉にこちらを見る教師達。

俺と小泉を見るや否や、ツカツカと歩いて来た加賀の第一声は予想通りの刺々しいものだった。

「どういうことかしら!?小泉先生!?」

あれほど自信満々に啖呵を切ったから貴女に任せてみたけど……それは間違いだったようね、と加賀は苦々しげに言い放った。

「違います、加賀先生……!誤解です」

小泉は必死で首を振った。

またしても俺のせいで小泉が怒られてるのか?

「ちょっと待ってくれよ加賀センセイ。小泉は何も悪くないし───────」

俺だって何も悪いことは絶対にしてねぇよ、と力を込めて断言した。

「言い逃れは出来ませんよ!!ついさっき校庭内をバイクで走っていたアナタをここに居る先生方全員が見てるんです!」

『ハァ!?』

加賀の言葉に俺と小泉は思わず顔を見合わせた。

「……俺が……バイクで校舎内を!?」

ついこの前やらかしたばっかなのに同じことをする訳がねぇじゃねぇか。

間髪入れずに小泉が反論する。

「佐藤はさっきまで私と一緒に美術準備室に居ました。バイクに乗っていたというのは何かの間違いじゃないですか?」

他人の空似ということは?と言う小泉の言葉を遮るように加賀はこう言い捨てた。

「こんな事をするのが他に誰が居るっていうんです!?それに……」

職員室に居る先生方全員が見間違えたとでも?とにじり寄る加賀に対し────────反証を上げられるような根拠のようなものは俺達には何も無かった。

「小泉先生。貴女に忠告したわよね?特定の生徒にばかり肩入れするような事は慎みなさいと─────」

貴女が甘やかすからこんな事になるんです、と加賀は何故か俺ではなく小泉を執拗に責め立てている。

なんでだよ?俺は何もしてないのにどうして小泉が怒られなきゃいけねぇんだよ?

はい、仰る通りです、と小泉は弱々しい声で頷く。

違うだろ?小泉は何も悪くねぇだろ?

なんで悪くねぇのに謝るんだよ?

謝ったら認めた事になっちまうだろ?

「……マジで────ガチででちょっと話、聞いて欲しいんだけど」

俺は低い声でそう言い、二人の間の会話に割って入った。

「断言する。それは俺じゃねぇ。“俺に似た誰か”だ」

俺は絶対にやってない、と必死で訴えた俺の言葉に対し、加賀は失笑気味にこう言った。

「“アナタに似た誰か”─────ですって?」

そんな人物が居ると言うのならここに連れて来てご覧なさい。出来るでしょう?と加賀は心底ウンザリしたかのように言い捨てた。

え!!

おなじ顔のヤツを連れて来る!?

「ああ、わかった。必ずここに連行して謝罪させてやる」

俺は頷いた。









俺の濡れ衣を晴らす為にも─────────正体不明の“俺に似た誰か”を生け捕りにする。でないと俺と小泉の立場がねぇんだ。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

恥ずかしすぎる教室おねしょ

カルラ アンジェリ
大衆娯楽
女子中学生の松本彩花(まつもと あやか)は授業中に居眠りしておねしょしてしまう そのことに混乱した彼女とフォローする友人のストーリー

おねしょ合宿の秘密

カルラ アンジェリ
大衆娯楽
おねしょが治らない10人の中高生の少女10人の治療合宿を通じての友情を描く

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々

yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

バーチャル女子高生

廣瀬純一
大衆娯楽
バーチャルの世界で女子高生になるサラリーマンの話

処理中です...