[200万PV達成]それを捨てるなんてとんでもない!〜童貞を捨てる度に過去に戻されてしまう件〜おまけに相手の記憶も都合よく消えてる!?

SPD

文字の大きさ
上 下
467 / 1,060
ep6

ep6『さよなら小泉先生』 日常に潜む吸血鬼

しおりを挟む
「生霊?」

耳慣れない言葉に対し、俺は思わず聞き返した。

そんなものがあるのか?

そうだな、と小泉は頷き、説明を続けた。

「古来から割とメジャーな存在でな。源氏物語にも登場するし─────」

取り憑いて人を呪い殺す事もある、と小泉は俺に視線を向けた。

「は?呪い殺す?」

なんか急に物騒なハナシになってきたじゃねぇか。

てか、そんなヤベェのが昔からゴロゴロ居るのか?メジャーな存在?

意味がわからなさ過ぎる。

「でもさ、本体は生きてんだろ?生霊飛ばして攻撃とかさ、ほぼスタンドじゃん」

俺がそう言うと小泉もそれに同意した。

「まあ、確かにスタンドを思い浮かべて貰えればイメージしやすいがな。本人が制御出来ているとも限らないぞ」

ん?

「どういうことだ?スタンドの持ち主がスタンドをコントロール出来てないってこと?」

そっちのパターンの方が多いかもしれんな、と小泉は少し考え込むような素振りを見せる。

「それどころかスタンド─────自分が生霊を飛ばしているということすら気付かないケースが大半だろう」

???

なんじゃそりゃ?

「つまりさ、本人が知らん間にスタンドが勝手に動いて勝手になんかやってるって意味か?」

まあそうだな、と小泉は続けた。

「自分が生霊を飛ばしている意識は全く無くても、相手からエネルギーを吸収していく厄介なタイプも居るぞ」

エナジーヴァンパイアとかエネルギーヴァンパイアと言われる存在がそれに当たるな、と小泉は本棚から本を引っ張り出しながら解説する。

「ヴァンパイア!?それって吸血鬼じゃん?!」

幽霊の話を聞きに来たつもりが予想外に色んなモンスターの話に広がってしまい、俺はなんかビビってしまう。

「まあ、ヴァンパイアと言っても実際に血を吸われる訳じゃ無いからな。文字通りエナジーやエネルギーと言った生命力が奪われるんだが」

小泉は椅子に座り、パラパラと本のページを捲った。

「ゲームとかに出てくる“エナジードレイン”みたいなものか?」

俺がそう訊くと小泉は頷く。

「その理解で大体正しいな。尤も、ヴァンパイアと言っても見かけは普通の人間だ。本人にはその自覚が全く無いのも特徴として挙げられる」

「ヒェ……」

思わず俺は悲鳴を上げた。怖すぎんだろ。

「マジで現実にそんな種族が居るのか?アニメとかゲームの世界でなくてか?」

不気味過ぎて気持ち悪い気がしたんだが、小泉は平然とこう言ってのけた。






「意外に学校や職場でもよく居るらしいんだ。大抵はおとなしい人物が被害に遭ってるようだ」
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

おねしょ合宿の秘密

カルラ アンジェリ
大衆娯楽
おねしょが治らない10人の中高生の少女10人の治療合宿を通じての友情を描く

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々

yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

恥ずかしすぎる教室おねしょ

カルラ アンジェリ
大衆娯楽
女子中学生の松本彩花(まつもと あやか)は授業中に居眠りしておねしょしてしまう そのことに混乱した彼女とフォローする友人のストーリー

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...