452 / 1,060
ep6
ep6『夢千夜』 “壊れた夜” 第二十三夜
しおりを挟む
俺たちにとってこの行為は“目的”じゃなくて“手段” でしかないんだ。
ただの『作業』だ。そうだろ?
俺はゆっくりと腰を進めた。
小泉がギュッと目を瞑っている。
そうビビるなよ。ここまで来たらもう全工程の八割は終わったも同然だ。
俺は小泉の両膝を掴んだままの体勢で奥まで到達した。
思っていた以上に温かい感触。
背筋がゾクゾクするのを感じた。これは想像以上にヤバいかもしれない。
「……っ!!!」
小泉が身体を反応させる。
「……痛い?センセェ?」
もう全部入ったけど?と俺が声を掛けると小泉は途切れ途切れに答える。
「……いや……激痛ってほどの痛みでもないけど……なんか」
……物凄い違和感と圧迫感を感じる……と小泉は掌で顔を覆った。
「違和感と圧迫感?」
思わず俺は聞き返した。
いや、悠長にインタビューみたいな真似なんかせずにとっとと先に進むべき場面なんだろうけど────
なんか気になっちまったんだよな。
“あの小泉が”処女膜をブチ破られてなんて感想を持ってるか─────ってのにすごく興味が沸いて来たんだよ。
な?わかるよな?気になるだろ?聞きたくなるじゃねぇか。
「……ん……なんか変な感じ……本来はここに無いはずのモノが入ってる感じっていうか……」
まあそうだよな。だって俺の身体の一部だもんな。本来はそこに有るモンじゃねぇし。
「……そっか。そこまで痛く無いってなら良かったじゃねぇか」
小泉は額に汗を掻きながら答えた。
「……けど……なんか凄く……元々あった臓器が……圧迫されてる感じがする……息が苦しいような」
そんな感じなのか。意外だな。AVとかエロ同人誌とかじゃあんまり聞かない感想な気もする。
俺らの置かれてる状況が特殊過ぎるからか?
何せ俺ら二人ともがやりたくてやってる訳じゃ無いからな。
多分、世間一般の『セックスするカップル』とは何もかもが違うんだろうな。
「───どうだよセンセェ。もう処女じゃ無くなった訳だけど気分は?」
俺は小泉を少し揶揄うように言った。
……ああそうか、そうなんだな─────と小泉は悟ったように小さく呟いた。
「……もう貫通してしまったんだよな」
貫通。
まあそうなんだけどさ。こうしてみると実感わかねぇよな。
でも、と小泉は続けた。
「……お腹の中に入ってる……お前の存在感が大き過ぎる」
小泉のこの言葉に何故か俺はドキリとした。
別に淫語だとか愛の言葉だとかそういった類の台詞では無いのに。
何故か俺の身体がその言葉に反応するように──────勝手に動き出した。
どうしたんだろう。早く終わらせたい?
それとも嫌になった?
自分でもよくわからなかった。
だけど、自分の中にある熱量のようなエネルギーが暴走し始めていることだけは理解出来た。
小泉は戸惑ったように俺を見た。
「……え?……どうしたんだ急に!?」
そうだよな。
さっきまでは────今まではちゃんと一挙手一投足、どんな小さな動作でもちゃんと小泉に確認を取りながら『作業』を進めてたのに。
ここに来て急に俺が勝手に『単独行動』し始めたら意味がわかんねぇよな。
遠慮して気遣いまくってた今までの努力は何だったんだ。
俺だってわかんねぇよ。
なんか身体が勝手に動いて────止まんねぇんだよな。
「……っ!!……なんか……ちょっと……強い……!」
小泉が小さく悲鳴を上げた。
俺は小泉の両腕を掴んだまま動きを止められないでいた。
「……悪ぃ、センセェ。痛いか?」
動きを止めないまま俺が訊くと小泉は表情を少し歪ませながら答えた。
「……っ!……往復……する度に……なんか……熱くて……擦れて痛い……」
ただの『作業』だ。そうだろ?
俺はゆっくりと腰を進めた。
小泉がギュッと目を瞑っている。
そうビビるなよ。ここまで来たらもう全工程の八割は終わったも同然だ。
俺は小泉の両膝を掴んだままの体勢で奥まで到達した。
思っていた以上に温かい感触。
背筋がゾクゾクするのを感じた。これは想像以上にヤバいかもしれない。
「……っ!!!」
小泉が身体を反応させる。
「……痛い?センセェ?」
もう全部入ったけど?と俺が声を掛けると小泉は途切れ途切れに答える。
「……いや……激痛ってほどの痛みでもないけど……なんか」
……物凄い違和感と圧迫感を感じる……と小泉は掌で顔を覆った。
「違和感と圧迫感?」
思わず俺は聞き返した。
いや、悠長にインタビューみたいな真似なんかせずにとっとと先に進むべき場面なんだろうけど────
なんか気になっちまったんだよな。
“あの小泉が”処女膜をブチ破られてなんて感想を持ってるか─────ってのにすごく興味が沸いて来たんだよ。
な?わかるよな?気になるだろ?聞きたくなるじゃねぇか。
「……ん……なんか変な感じ……本来はここに無いはずのモノが入ってる感じっていうか……」
まあそうだよな。だって俺の身体の一部だもんな。本来はそこに有るモンじゃねぇし。
「……そっか。そこまで痛く無いってなら良かったじゃねぇか」
小泉は額に汗を掻きながら答えた。
「……けど……なんか凄く……元々あった臓器が……圧迫されてる感じがする……息が苦しいような」
そんな感じなのか。意外だな。AVとかエロ同人誌とかじゃあんまり聞かない感想な気もする。
俺らの置かれてる状況が特殊過ぎるからか?
何せ俺ら二人ともがやりたくてやってる訳じゃ無いからな。
多分、世間一般の『セックスするカップル』とは何もかもが違うんだろうな。
「───どうだよセンセェ。もう処女じゃ無くなった訳だけど気分は?」
俺は小泉を少し揶揄うように言った。
……ああそうか、そうなんだな─────と小泉は悟ったように小さく呟いた。
「……もう貫通してしまったんだよな」
貫通。
まあそうなんだけどさ。こうしてみると実感わかねぇよな。
でも、と小泉は続けた。
「……お腹の中に入ってる……お前の存在感が大き過ぎる」
小泉のこの言葉に何故か俺はドキリとした。
別に淫語だとか愛の言葉だとかそういった類の台詞では無いのに。
何故か俺の身体がその言葉に反応するように──────勝手に動き出した。
どうしたんだろう。早く終わらせたい?
それとも嫌になった?
自分でもよくわからなかった。
だけど、自分の中にある熱量のようなエネルギーが暴走し始めていることだけは理解出来た。
小泉は戸惑ったように俺を見た。
「……え?……どうしたんだ急に!?」
そうだよな。
さっきまでは────今まではちゃんと一挙手一投足、どんな小さな動作でもちゃんと小泉に確認を取りながら『作業』を進めてたのに。
ここに来て急に俺が勝手に『単独行動』し始めたら意味がわかんねぇよな。
遠慮して気遣いまくってた今までの努力は何だったんだ。
俺だってわかんねぇよ。
なんか身体が勝手に動いて────止まんねぇんだよな。
「……っ!!……なんか……ちょっと……強い……!」
小泉が小さく悲鳴を上げた。
俺は小泉の両腕を掴んだまま動きを止められないでいた。
「……悪ぃ、センセェ。痛いか?」
動きを止めないまま俺が訊くと小泉は表情を少し歪ませながら答えた。
「……っ!……往復……する度に……なんか……熱くて……擦れて痛い……」
0
お気に入りに追加
61
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる