[200万PV達成]それを捨てるなんてとんでもない!〜童貞を捨てる度に過去に戻されてしまう件〜おまけに相手の記憶も都合よく消えてる!?

SPD

文字の大きさ
上 下
451 / 1,060
ep6

ep6『夢千夜』 “壊れた夜” 第二十二夜  

しおりを挟む
「…………」

小泉は無言のまま俺の顔を見つめた。

「……は?」

言葉の意味を理解していないのだろうか。

「……え?」

一呼吸置いてもまだ小泉は現状を理解していないようだった。

「????」

いや、だからさ、と俺は小泉にもう一度説明する。

「もう入ってるからさ。本体の方が」

ほら、と俺は小泉の目の前で両手をヒラヒラと振って見せた。

「……え?……両手……?でも今……中に……」

小泉は俺の両手を見ながら不可解そうに呟いた。

「さっきから言ってんじゃん。本体がもう入ったんだってば」

俺がそう言うとやっと小泉は自分の状況がうっすらと理解出来たのか、短く悲鳴を上げた。

「……嘘!?」

「この状況で嘘ついてどうすんだよ。ほら、見てみなって」

俺がそう言うと小泉は再び上体を起こし、下半身を凝視した。

文字通り結合している二人分の下腹部。

……ひっ!?という小泉の悲鳴が部屋に響く。

てか、この下り二回目じゃねぇか。

「……まあその、上手く行って良かったじゃねぇか」

気付かなかったって事はそこまで痛くなかったって事だろ、と俺はフォローするつもりで言ったのだが────火に油を注いでしまったようだった。

パニックになった小泉はまたしても暴れ始めた。

「……は!?……え!?……なんで!?……いつの間に!?」

どうして気付かなかったんだ!?と狼狽える小泉を押さえ付けるようにして俺はこう言った。

「まだ半分くらいしか入ってねぇし────暴れたら抜けるからさ、センセェ」

また一からふりだしになるのも嫌だろ?と俺が宥めるように言うと小泉は少し大人しくなった。

まあ、またあの一連の作業を繰り返すってのも小泉的にも負担になるだろうしな。

「ほら、指三本入れたのに耐えられたんならさ。理論上は本体の方も耐えられるって事だろ?」

質量はそう変わんねぇんだろうし、と言う俺の言葉に小泉は頷いた。

「……それはそうかもしれないけど─────」

俺はまた小泉の頭を撫でた。

「頑張ったじゃんセンセェ。こっから先、終わりまでがまだ残ってるけど──────」

もうちょっとだから、あともう少し頑張れるよな?と俺が問いかけると小泉は涙目でコクンと頷いた。

「……でもどうして」

さっきは痛くて入らなかったのに?と未だに納得がいかない様子で小泉が呟いた。やっぱ気にしてるんだな。

「ほら。えっと……さっきは身体がガチガチで痛かったってのもあったんだろうけどさ。センセェに深呼吸しててもらったじゃん?」

センセェが息を吐ききった瞬間、これから息を吸い込むってタイミングでブッ込んだからさ。上手く行ったんじゃね?と俺が答えると小泉は困惑したような表情を浮かべた。

「……なんでこんな時に限ってそんな知恵が働くんだ、佐藤」

「普段は知恵が働いてないような言い方じゃねぇか。酷ぇなあ」

俺がそう言うと小泉は少し笑った。









「まあ、それはとにかく────まだ半分くらいしか入ってねぇし。とにかく全部入れようぜ」
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)

チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。 主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。 ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。 しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。 その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。 「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」 これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。

秘密のキス

廣瀬純一
青春
キスで体が入れ替わる高校生の男女の話

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

将棋部の眼鏡美少女を抱いた

junk
青春
将棋部の青春恋愛ストーリーです

榛名の園

ひかり企画
青春
荒れた14歳から17歳位までの、女子少年院経験記など、あたしの自伝小説を書いて見ました。

処理中です...