[200万PV達成]それを捨てるなんてとんでもない!〜童貞を捨てる度に過去に戻されてしまう件〜おまけに相手の記憶も都合よく消えてる!?

SPD

文字の大きさ
上 下
409 / 1,060
ep5.

ep5. 『死と処女(おとめ)』 暴発した拳銃

しおりを挟む
思わずページをめくる動きを止めてしまった俺の顔を、小泉が不安げに覗き込む。

どうした?と訊ねてくる小泉に対し、俺はなんと言っていいのか分からずにただ黙った。

「なあ、センセェはコレをもう読んだんだろ?」

やっとのことで俺は言葉を絞り出した。

「結局さ、どういうことなんだよ?」

ダイジェストでいいから前半の内容を教えてくれよ、と俺は思ってもいないことを口にしてしまう。

違うんだ。

別に、それを知りたい訳じゃない。

ただ、“それ”を読んだ小泉の感想─────

気持ちというか、小泉がどう思ったかってのが俺は気になったんだ。

俺がやらかした事をさ、全部知った上で─────

小泉がどう思ってるのか知りたかったんだろうな。

自分でもビックリだ。

普段なら小泉にどう思われようが何を言われようが大した問題じゃないんだ。

だけど。

今回の俺はよっぽど参っちまってたんだな。

多分誰かに─────

俺のやったことを肯定して貰いたかったのかもしれない。

我ながら最低だな。

自分が自分で決めてやったことに責任持てないなんてさ。

おまけに自分でも……自分のやったことを認められないし、認めたくないなんて甘ったれてるよな。

けど、今の俺はそれほどまでに追い詰められてたんだ。

もしかしたら小泉に縋りたい気持ちだったのかもしれない。

それは認めるよ。

小泉は俺の顔を見ながら─────躊躇するような素振りを見せつつ口を開いた。

「今回は今までと異なる時間の戻り方をしている。居たはずの人間が居なくなっていたり、環境や条件に大きな変化が見られた」

端的に言えば今回は─────と小泉は姿勢を正し、俺の方に向き直った。

「通常時とは異なるエネルギー量の発生、と言えば分かり易いだろうか」

「……どうしてそうなったんだ?」

俺は震える声で小泉に聞き返した。

自分でも薄っすらわかってるくせに。

単刀直入に言うと、と小泉は前置きしてこう答えた。

「1.5回分のエネルギーが発生している」

1.5回。

つまり。








それが何を意味するかということは俺が一番よく知っていた。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

おねしょ合宿の秘密

カルラ アンジェリ
大衆娯楽
おねしょが治らない10人の中高生の少女10人の治療合宿を通じての友情を描く

恥ずかしすぎる教室おねしょ

カルラ アンジェリ
大衆娯楽
女子中学生の松本彩花(まつもと あやか)は授業中に居眠りしておねしょしてしまう そのことに混乱した彼女とフォローする友人のストーリー

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々

yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...