327 / 1,060
ep5.
ep5. 『死と処女(おとめ)』 ソロ行為
しおりを挟む
ソロ行為。
それってそういうことだよな。
ヤバい、考え出したらこのことで頭がいっぱいになってしょうがねぇ。
「……そういうことってあるんだな」
俺がなんとなく呟くと佐々木が反応する。
「───── 一回やり始めるとクセになって辞められないっていう話も聞くわね」
「は!?やっぱそうなのか!?」
予想外の佐々木の返答に俺は戸惑ってしまう。
やっぱ女子でもそうなるんだ?!
いや、待て待て。
前にちょっと聞いたことあるぜ?
こういうのって男とは比べ物になんないくらい女の方が気持ちいいってよく言うよな。
「依存症みたいになって繰り返してしまうケースが多いらしいわ」
佐々木は冷静に言ってのける。
マジか。
やっぱりか。
だよな。そりゃそうだよな……
「俺、よくわかんねぇんだけどさ、やっぱそう言うのって……道具とか使ったりするのか?」
俺の質問に対し、佐々木は首を捻る。
「基本はそうでしょうけど……自分自身を酷く噛んだりとか、掻きむしったりとか……多種多様なケースがあるから一概には言えないわね」
「えっ!!」
随分と痛そうじゃねぇか。
いや、痛いことに意味があるのか?
痛いのなんか俺はご免だが……そうじゃない奴もいるのか?
むしろ快感なのか?
よくわからない。
俺の知らない事が多過ぎる。
俺は初めて知る概念に恐れ慄いていた。
「あのさ……こういう事ってさ……もしかしてだけど……お前もやったりする?」
俺は口に出した後、とんでもない事を聞いてしまったと後悔した。
いや、気を悪くしたならすまん、と俺は慌てて付け加える。
「わたしの事、心配してくれてるって訳?」
佐々木は驚いたように目を見開いた。
そうよね、こんな場所でこんな風に……保健室登校なんてしてたらそう思われても仕方ないわよね、と佐々木は俺の顔を真っ直ぐ見た。
「え!?」
確かにこの保健室ってコイツの私室みたいにはなってるが………
いや、流石にここではやらんだろ!?え?!違うのか!?
何気なく聞いたつもりがおれは何やらとんでもない地雷を踏んでしまったのか?
マジかよ。
確かに保健室は内側から鍵も掛かるけど……ベッドもカーテンもあっておあつらえ向きってシチュだけども……
え、ガチなのか?
俺はさっき質問してしまった事を後悔していた。
気軽に聞くような事柄じゃねぇだろ、こんなもん……
俺は頭を抱えた。
「でもね、実行しようとしたことはあるけど……出来なかった」
佐々木は小さく首を振った。
「色々と準備して……でも、途中で怖くなって」
佐々木は視線を床に落とす。
「そうか、やった事はないのか」
俺は心底ホッとした。
そうだよな、怖いよな。冷静に考えてこんな事。
「そうだよな、話聞いててもなんかめっちゃ痛そうだし……女子は特にそうだろ?最初は血だって出るんだから」
「そうね、手段にもよるけど出血もするでしょうし痛みも伴うでしょうね」
……なんであんな事しようとしてたのか、と佐々木は俯いた。
よく考えたら女子って大変じゃねぇか。
平常時でも月1で大出血してんだろ?
小泉なんかしょっちゅう貧血起こして顔色が真っ青になってるしな。
これ以上出血したり痛い思いするってのはリスクあり過ぎだよな。
「ま、俺はしょっちゅうヤッてるけど女子は慎重になった方がいいよな」
俺は一人頷いた。
「え?あなたそんな状況になってたの!?」
佐々木は驚いたように俺の顔を見た。
「しょっちゅうって……そう……しばらく会わない間に色々とあったのよね……」
お祖父様お祖母様のこと、さぞや大変だったでしょう、と佐々木が声のトーンを落として呟いた。
「ま、家に一人だからさ、こういう事は家族の目を気にせず好き勝手に出来るのが唯一のメリットっつうか」
「……!!そんなに!?」
佐々木の顔色がサッと青くなったのがわかった。
しまった、いくらコイツ相手でもこんな事は話すべきじゃなかったよな。
こんなん聞かされてもドン引きだよな。
「悪ィ、こんな事って他人に言うべきじゃ無かったよな。忘れてくれ」
俺は慌てて取り繕う。
「駄目よそんなの……!」
佐々木が首を振る。
「よかったら詳しく聞かせて…?わたしでよかったら何か手伝えるかもしれない」
「手伝い!?」
「こう見えて今までも実績はあるのよ。伊達に保健室を乗っ取ってないわ」
「実績!?」
え!?保健室をジャックしてるのってやっぱそういう……
思わぬ申し出に俺は心底ビビり倒した。そういうサービスやってんの!???
それってそういうことだよな。
ヤバい、考え出したらこのことで頭がいっぱいになってしょうがねぇ。
「……そういうことってあるんだな」
俺がなんとなく呟くと佐々木が反応する。
「───── 一回やり始めるとクセになって辞められないっていう話も聞くわね」
「は!?やっぱそうなのか!?」
予想外の佐々木の返答に俺は戸惑ってしまう。
やっぱ女子でもそうなるんだ?!
いや、待て待て。
前にちょっと聞いたことあるぜ?
こういうのって男とは比べ物になんないくらい女の方が気持ちいいってよく言うよな。
「依存症みたいになって繰り返してしまうケースが多いらしいわ」
佐々木は冷静に言ってのける。
マジか。
やっぱりか。
だよな。そりゃそうだよな……
「俺、よくわかんねぇんだけどさ、やっぱそう言うのって……道具とか使ったりするのか?」
俺の質問に対し、佐々木は首を捻る。
「基本はそうでしょうけど……自分自身を酷く噛んだりとか、掻きむしったりとか……多種多様なケースがあるから一概には言えないわね」
「えっ!!」
随分と痛そうじゃねぇか。
いや、痛いことに意味があるのか?
痛いのなんか俺はご免だが……そうじゃない奴もいるのか?
むしろ快感なのか?
よくわからない。
俺の知らない事が多過ぎる。
俺は初めて知る概念に恐れ慄いていた。
「あのさ……こういう事ってさ……もしかしてだけど……お前もやったりする?」
俺は口に出した後、とんでもない事を聞いてしまったと後悔した。
いや、気を悪くしたならすまん、と俺は慌てて付け加える。
「わたしの事、心配してくれてるって訳?」
佐々木は驚いたように目を見開いた。
そうよね、こんな場所でこんな風に……保健室登校なんてしてたらそう思われても仕方ないわよね、と佐々木は俺の顔を真っ直ぐ見た。
「え!?」
確かにこの保健室ってコイツの私室みたいにはなってるが………
いや、流石にここではやらんだろ!?え?!違うのか!?
何気なく聞いたつもりがおれは何やらとんでもない地雷を踏んでしまったのか?
マジかよ。
確かに保健室は内側から鍵も掛かるけど……ベッドもカーテンもあっておあつらえ向きってシチュだけども……
え、ガチなのか?
俺はさっき質問してしまった事を後悔していた。
気軽に聞くような事柄じゃねぇだろ、こんなもん……
俺は頭を抱えた。
「でもね、実行しようとしたことはあるけど……出来なかった」
佐々木は小さく首を振った。
「色々と準備して……でも、途中で怖くなって」
佐々木は視線を床に落とす。
「そうか、やった事はないのか」
俺は心底ホッとした。
そうだよな、怖いよな。冷静に考えてこんな事。
「そうだよな、話聞いててもなんかめっちゃ痛そうだし……女子は特にそうだろ?最初は血だって出るんだから」
「そうね、手段にもよるけど出血もするでしょうし痛みも伴うでしょうね」
……なんであんな事しようとしてたのか、と佐々木は俯いた。
よく考えたら女子って大変じゃねぇか。
平常時でも月1で大出血してんだろ?
小泉なんかしょっちゅう貧血起こして顔色が真っ青になってるしな。
これ以上出血したり痛い思いするってのはリスクあり過ぎだよな。
「ま、俺はしょっちゅうヤッてるけど女子は慎重になった方がいいよな」
俺は一人頷いた。
「え?あなたそんな状況になってたの!?」
佐々木は驚いたように俺の顔を見た。
「しょっちゅうって……そう……しばらく会わない間に色々とあったのよね……」
お祖父様お祖母様のこと、さぞや大変だったでしょう、と佐々木が声のトーンを落として呟いた。
「ま、家に一人だからさ、こういう事は家族の目を気にせず好き勝手に出来るのが唯一のメリットっつうか」
「……!!そんなに!?」
佐々木の顔色がサッと青くなったのがわかった。
しまった、いくらコイツ相手でもこんな事は話すべきじゃなかったよな。
こんなん聞かされてもドン引きだよな。
「悪ィ、こんな事って他人に言うべきじゃ無かったよな。忘れてくれ」
俺は慌てて取り繕う。
「駄目よそんなの……!」
佐々木が首を振る。
「よかったら詳しく聞かせて…?わたしでよかったら何か手伝えるかもしれない」
「手伝い!?」
「こう見えて今までも実績はあるのよ。伊達に保健室を乗っ取ってないわ」
「実績!?」
え!?保健室をジャックしてるのってやっぱそういう……
思わぬ申し出に俺は心底ビビり倒した。そういうサービスやってんの!???
0
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた
楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。
この作品はハーメルン様でも掲載しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる