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ep5.
ep5. 『死と処女(おとめ)』 開幕
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翌日。
俺と夢野は再び『屋上に上がる階段の突き当たり』で昼休憩を過ごすことになった。
クラスの奴らに悟られ無いように、夢野が教室を出てしばらく経ってから俺も後を追う。
間が悪かったのか、同じタイミングで教室を出ようとしていた水森唯とドアの前でかち合う。
「………」
水森は俺を一瞥すると無言でドアに手を掛ける。
そのまま水森は手ぶらのまま無言で教室を後にした。
待てよ?
いつもの弁当持参日だったら水森と夢野は一緒に食べてたんじゃないのか?
前回は水森が早退したからという理由で夢野が一人だった訳で……
じゃあ水森は誰と昼メシを食うんだ?
俺は目で水森を追う。
水森は無言のまま廊下を歩いて行き、その姿は見えなくなった。
やっぱり、水森唯には何かあるのか……?
少し引っかかったが、夢野と昼食を取りながら情報を収集していくより他はない。
せっかく降って湧いたチャンスなんだ。生かさないと意味がねぇ。
俺は周囲を警戒しながら屋上への階段に向かった。
「佐藤君!」
先に到着し、椅子に座っていた夢野が手を振る。
思わず俺も手を振り返しそうになったが、寸前の所で止める事が出来た。
別に個人的に夢野と親しくなろうっていう意図は無いんだ。
そこのトコを履き違えると後で痛い目に遭いそうだ。
俺は極めて冷静を装いつつも夢野の向かいに置かれた椅子に座る。
ここはあくまでも俺のテリトリーであり、縄張りなんだ。
夢野のことはあくまでも俺が招待したに過ぎない。
俺は自室に居るかのようなリラックス具合でごく自然に振る舞うように努めた。
よう、来てたんだな、と言いながら俺は夢野に視線を向ける。
いや、イキナリ目を合わせるなんて出来ない。
あくまでも自然に。
俺はあえて視線を床の方に落とした
肉感的なふくらはぎを包む黒いハイソックスが目に飛び込んでくる。
「うん、佐藤君のこと、待ってたんだよ~」
夢野はにっこりと微笑む。
黒いハイソックスの小さなレースが揺れる。
俺と過ごす昼休憩を楽しみにしてたとでも言うのか?
女子からこんな屈託のない笑顔を向けられる事なんて無いものだから、俺はどうしても戸惑ってしまう。
「まあいい、早速食おうぜ」
腹減ったしよ、と言いつつ俺は弁当を広げた。
夢野のことは意識してない風を装うが、どこまで通用するだろう。
話す事に困ったらとりあえず食いもんの話題を振るしかない。
前回は突然だったから意識してなかったが、女子と二人きりの空間で過ごすっていうのは俺には荷が重すぎる。
夢野が料理に関してはエキスパートなのが救いだった。
料理や食材に関する話題なら会話が途切れずに進行するというのが有り難い。
とにかく自然な感じで話題を振って、事件のヒントや糸口になるような事を引き出すしかないよな。
こうして、俺と夢野くるみの秘密の昼休憩は幕を開けたのだった。
俺と夢野は再び『屋上に上がる階段の突き当たり』で昼休憩を過ごすことになった。
クラスの奴らに悟られ無いように、夢野が教室を出てしばらく経ってから俺も後を追う。
間が悪かったのか、同じタイミングで教室を出ようとしていた水森唯とドアの前でかち合う。
「………」
水森は俺を一瞥すると無言でドアに手を掛ける。
そのまま水森は手ぶらのまま無言で教室を後にした。
待てよ?
いつもの弁当持参日だったら水森と夢野は一緒に食べてたんじゃないのか?
前回は水森が早退したからという理由で夢野が一人だった訳で……
じゃあ水森は誰と昼メシを食うんだ?
俺は目で水森を追う。
水森は無言のまま廊下を歩いて行き、その姿は見えなくなった。
やっぱり、水森唯には何かあるのか……?
少し引っかかったが、夢野と昼食を取りながら情報を収集していくより他はない。
せっかく降って湧いたチャンスなんだ。生かさないと意味がねぇ。
俺は周囲を警戒しながら屋上への階段に向かった。
「佐藤君!」
先に到着し、椅子に座っていた夢野が手を振る。
思わず俺も手を振り返しそうになったが、寸前の所で止める事が出来た。
別に個人的に夢野と親しくなろうっていう意図は無いんだ。
そこのトコを履き違えると後で痛い目に遭いそうだ。
俺は極めて冷静を装いつつも夢野の向かいに置かれた椅子に座る。
ここはあくまでも俺のテリトリーであり、縄張りなんだ。
夢野のことはあくまでも俺が招待したに過ぎない。
俺は自室に居るかのようなリラックス具合でごく自然に振る舞うように努めた。
よう、来てたんだな、と言いながら俺は夢野に視線を向ける。
いや、イキナリ目を合わせるなんて出来ない。
あくまでも自然に。
俺はあえて視線を床の方に落とした
肉感的なふくらはぎを包む黒いハイソックスが目に飛び込んでくる。
「うん、佐藤君のこと、待ってたんだよ~」
夢野はにっこりと微笑む。
黒いハイソックスの小さなレースが揺れる。
俺と過ごす昼休憩を楽しみにしてたとでも言うのか?
女子からこんな屈託のない笑顔を向けられる事なんて無いものだから、俺はどうしても戸惑ってしまう。
「まあいい、早速食おうぜ」
腹減ったしよ、と言いつつ俺は弁当を広げた。
夢野のことは意識してない風を装うが、どこまで通用するだろう。
話す事に困ったらとりあえず食いもんの話題を振るしかない。
前回は突然だったから意識してなかったが、女子と二人きりの空間で過ごすっていうのは俺には荷が重すぎる。
夢野が料理に関してはエキスパートなのが救いだった。
料理や食材に関する話題なら会話が途切れずに進行するというのが有り難い。
とにかく自然な感じで話題を振って、事件のヒントや糸口になるような事を引き出すしかないよな。
こうして、俺と夢野くるみの秘密の昼休憩は幕を開けたのだった。
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