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ep.3.
ep3 . 「嘘つき黒ギャルと初めての男女交際」 22時半、コンドームの使い方
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そもそも俺自身だってまだ信じてないのに。
「その……カノジョと撮ったプリクラを中に貼られちゃって……恥ずかしいから見られたくなかったんだよ」
悪いな、と俺は口から出まかせを言った。
我ながら酷いデタラメだった。
カノジョと撮ったプリクラを見られたくないってどういうシチュだよ。過激なキスプリかよ。
「……そうか、お前もカノジョにこの缶貰ったんだな」
最近流行ってるんだろうか?と御月は何故か納得してくれたようだった。
「え?お前もって?御月も彼女にその缶貰ったのか?」
もっとも俺の場合はそんな彼女なんて居ないしコレを寄越してきたのは小泉だし残数は見られてるしで何もいい事はないんだが。
「……彼女が買ってきて半分づつ分けて持っておこうって言ってくれたんだ」
向こうはゴディバの缶ケースに入れて3個持ってて、と御月はしみじみと思い出したように呟いた。
「え?半分づつ?」
じゃあ、御月は一個も消費してないって事か?と俺は訊いた。
そうだな、と御月は頷いた。
俺は何故か心底ホッとした。
別に御月ならバンバン消費しててもおかしくはないんだが何故だろうか。
「……ん?逆に佐藤は既に何個か使ったのか?」
御月が気付かなくていい事に気付きやがった。
まさか、と俺は首を横に振った。
確かに俺は“コレ”を一個消費したかもしれないが記憶も無いし時間も戻っている。
結局のところ、どう転んでも自分は純度100%の童貞でしかない。
「それよりさ、御月って滅茶苦茶モテるんだろ?」
今まで何人くらいの女と付き合ったんだ?となんとなく話題を変えたくなった俺は御月の方に話を振ってみる。
「……1人」
御月が俯いたまま答える。
「え?マジで?意外と一途なんだな」
予想外だった。
女なんてよりどりみどりで好き放題選べる身分なのに実は身持ちが固いのか?
「……でももう別れたんだけどな」
「え?どうしたんだ?喧嘩でもしたのか?」
いや、と静かに首を振った御月は悲しそうに答えた。
「……振られた」
は?
御月ほどの男がフラれた!?
何か訳ありっぽい気がした俺は身構えた。
そしてこの話は長くなりそうな予感もした。
「その……カノジョと撮ったプリクラを中に貼られちゃって……恥ずかしいから見られたくなかったんだよ」
悪いな、と俺は口から出まかせを言った。
我ながら酷いデタラメだった。
カノジョと撮ったプリクラを見られたくないってどういうシチュだよ。過激なキスプリかよ。
「……そうか、お前もカノジョにこの缶貰ったんだな」
最近流行ってるんだろうか?と御月は何故か納得してくれたようだった。
「え?お前もって?御月も彼女にその缶貰ったのか?」
もっとも俺の場合はそんな彼女なんて居ないしコレを寄越してきたのは小泉だし残数は見られてるしで何もいい事はないんだが。
「……彼女が買ってきて半分づつ分けて持っておこうって言ってくれたんだ」
向こうはゴディバの缶ケースに入れて3個持ってて、と御月はしみじみと思い出したように呟いた。
「え?半分づつ?」
じゃあ、御月は一個も消費してないって事か?と俺は訊いた。
そうだな、と御月は頷いた。
俺は何故か心底ホッとした。
別に御月ならバンバン消費しててもおかしくはないんだが何故だろうか。
「……ん?逆に佐藤は既に何個か使ったのか?」
御月が気付かなくていい事に気付きやがった。
まさか、と俺は首を横に振った。
確かに俺は“コレ”を一個消費したかもしれないが記憶も無いし時間も戻っている。
結局のところ、どう転んでも自分は純度100%の童貞でしかない。
「それよりさ、御月って滅茶苦茶モテるんだろ?」
今まで何人くらいの女と付き合ったんだ?となんとなく話題を変えたくなった俺は御月の方に話を振ってみる。
「……1人」
御月が俯いたまま答える。
「え?マジで?意外と一途なんだな」
予想外だった。
女なんてよりどりみどりで好き放題選べる身分なのに実は身持ちが固いのか?
「……でももう別れたんだけどな」
「え?どうしたんだ?喧嘩でもしたのか?」
いや、と静かに首を振った御月は悲しそうに答えた。
「……振られた」
は?
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何か訳ありっぽい気がした俺は身構えた。
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