58 / 61
第2章 地球活動編
第154話 倖月朧 二節 聖者襲撃編
しおりを挟む
思金神に案内されて、ギルドハウスの応接室へ案内される。
「健太!」
部屋に入ると、勢いよく立ち上がる二人の男女。その顔一面に溢れているのは、とびっきりの歓喜。
(健太? いや、そんなことより――)
思金神の奴、何ちゅう奴を連れてくるんだ。
片方の赤髪のショートカットの美女に見覚えはない。しかし長身の黒髪の眼鏡の男を僕は知っている。いや明神高校の生徒で知らぬものなどいない。
まだ魔術が世界に非公表であった時代、僅か十二歳で世界の魔術理論を体系化し、不十分だった基礎魔術の基礎を作った天才――倖月朧。彼のこの功績のおかげで世界に魔術が公表され、審議会ができたという一説もあるくらいだ。さらに彼は、たった十三歳で倖月本家から《空月》の称号を得ていた。あの倖月家の魔神――倖月竜華でも称号を得たのは十六歳。《空月》は『一族最強にして最高の者に贈られる称号』だ。倖月家最強はいつの時代も甘いものではなかろう。下手をすれば、竜華と同じ強ささえ持ちかねない怪物。
四十年前に神隠しに遭い、魔道史から姿を消したが、現代日本魔術界の重鎮達に多大な影響を残した傑物。彼は倖月竜玄の憧れだったらしく明神高校の正面玄関前には倖月朧の肖像画がかけられている。
不自然なのは倖月朧が失踪したのは四十年前。彼は肖像画の倖月朧より歳はとっているようだが、それでも二十歳そこらにしか見えない。彼は同化者なのだろうか。それなら納得はいくが。
この世界の地球人は如月北斗と焔雫さん以外では初めて。大方アルスの奴が呼んだのだろうが、さてどうするか……。
「初めまして、僕は《妖精の森》のギルドマスター、楠恭弥」
僕のこの言葉で彼らの歓喜が嘘のように砕け散り、代わりに悲痛が浮かび上がる。
この頃、やけに間都場という人物と間違われるが、今度は健太か。まったくどんだけだよ。
まてよ、というより――。
「もしかして、僕に似た人って間都場健太、そういうんじゃないんですか?」
「お、覚えてるの!?」
赤髪ショートの女性が僕の胸倉をつかむとブンブン揺らす。どうやら当たりだ。北斗や雫さん達と一緒に召喚された人達。
するとまた新たな謎が一つ浮上した。倖月朧が生きていた時代は四十年前、なら同化者でもない雫さんは五十歳半ばのはず。なのに今は十九歳。とすれば、時代を超えて召喚された? ……いやそれこそまさかだ。そんなの禁術でも不可能なはず。
しかし、そう考えれば全て納得が行くのも事実。
雫さんに聞くしか確かめようがないが、なぜか彼女は過去の一切を話したがらない。
彼らに聞くしかないか……。
「今、西暦何年だと思います?」
倖月朧は眉を顰めつつも返答してくる。
「2046年だ」
やはりな。でもこれで繋がった。まだわからないことだらけだが、彼らは過去から未来にこの異世界アリウスに召喚された。
(雫さん、そりゃ、過去を話したがらないわけだ……あのマジキチ天族、どこまでも惨いことしやがる)
「倖月朧さん、今はね、西暦2082年です」
「2082年? 馬鹿を言うな、そんな事……あるはずが……」
急に言葉を切ると朧さんは俯き顎に手を当てると、ブツブツと呟き始める。
「そんな事はどうでもいい! 健太、私達のこと、覚えてないの?」
赤髪ショートの女性が必死で僕に縋りつく。
彼女は僕を間都場健太と勘違いしている。違うか。間都場健太と信じたいんだ。多分、彼女は既に気付いている。
「申し上げにくいですが、僕は貴方達とは初対面です。勿論、記憶喪失などではありませんよ。僕は――」
「止めて!!」
赤髪ショートの女性は顎を引き床に視線を移す。その身体は小刻みに震えていた。雫がぽたぽたと床に落ちることからも、どうやら泣かせてしまったようだ。どうにも困った。
思金神に助けを求めるが、ただ笑みを浮かべるのみ。奴にとってこの場は僕が処理すべき案件なのだろう。
「日向、そいつのいうことは真実だ。お前もわかってんだろ?」
「黙れ……」
さらに朧さんは続ける。
「今のこいつは四年前に別れた健太そのものだ。だがそんなことはあり得ない」
「黙れ!」
「健太と俺は歳も同じ、誕生日すらも数日違い。いくら健太が童顔でも俺達と同様、多少の変化くらいあるはずだ。それにもかかわらず此奴は全く昔の健太そのもの――」
「黙れぇ!!」
赤髪ショートの少女――日向さんの悲鳴のよう声が応接室に響き渡る。
「勘違いするなよ。俺は別に此奴と健太が無関係だとは思っていない」
「え?」
日向さんは涙でグシャグシャにした顔を上げ、朧さんをみる。
「他人の空似? 馬鹿を言うな。そんな妄想信じるほど俺は頭がお花畑ではない。
現象には必ず理由がある。お前と俺は此奴が間都場健太であると本能で理解している。それは間違いないな?」
「う、うん」
涙を右袖で拭う日向さん。
「なら、その自分自身の感性を信じろ。それこそが、俺達がもう一度間都場健太に会うためのたった一つの道だ」
「感性って……せめて、『心』や『魂』とでも言ってよね」
「馬鹿を言うな。俗に言う『心』とは精神活動の一形態を漠然と表現した記号に過ぎない。そんなありもしないものなど信じられるものか。『魂』は俺の研究対象だが、今回の件とは関連性が見えない」
アハハと口から乾いた笑みを絞り出す日向さん。
「どうやら話もまとまったようですねぇ~」
思金神が初めて口を開く。
「先刻の話、受けさせてもらおう。日向、お前も構わないな?」
「うん。最初から私、断る気なかったし」
(話が見えない。どういうこと?)
席を立ち、朧さんが僕に右手を差し出してくる。
「倖月朧だ。宜しく頼む」
「は、はあ」
右手を握り返すと、朧さんを突き飛ばして、日向さんが僕の前に立つ。
「よ、宜しく」
僕は右手を差し出そうとするが、代わりに女性特有の柔らかな感覚が生じる。それが抱きしめられていると感じたとき彼女の喜色溢れる声が耳元で響く。
「うん、この感覚、やっぱり健太だ」
「いや、だから違う――」
僕の言葉は突然日向さんの小さな口で塞がれる。その事実を脳が認識するのに数分のときを要した。
急速に発火する僕の顔と金縛りにあったかのように動かない身体。それは十秒にも満たない短い間。だが僕には無限に近いときに感じられた。
日向さんは僕から離れると顔が首の付け根まで朱を注いだように真っ赤になりながらも、幸せそうな笑みを浮かべつつ、部屋を出て行ってしまう。
朧さんも、口角を上げながら僕の背中をポンポンと軽く叩き日向さんに続く。
よほど動揺していたのか、足に力が入らず直ぐに近くの椅子に腰を下ろす。
この時ばかりは時雨先生の気持ちがよく分かった。今日初めて会った他人にされてもこれだ。弟同然の僕にされたならそれは動揺くらいするだろう。
(先生、傷つけちゃったな……)
まったく、スイーツ程度で済まそうというんだから僕は大馬鹿だ。しかし、どうしよう。先生、あの調子なら僕に直接会ってくれないし、イザナミもそのつもりだろう。ときが経つのを待つしかないか。
今はそれよりも。
「それで、説明願いたいものだね」
極悪スキルにかなり強い調子で問いかける。
「倖月朧と七宝日向は《妖精の森》にこの度加入する運びとなりました」
すまし顔で、そんなとんでもない事を言い出しやがった。
「健太!」
部屋に入ると、勢いよく立ち上がる二人の男女。その顔一面に溢れているのは、とびっきりの歓喜。
(健太? いや、そんなことより――)
思金神の奴、何ちゅう奴を連れてくるんだ。
片方の赤髪のショートカットの美女に見覚えはない。しかし長身の黒髪の眼鏡の男を僕は知っている。いや明神高校の生徒で知らぬものなどいない。
まだ魔術が世界に非公表であった時代、僅か十二歳で世界の魔術理論を体系化し、不十分だった基礎魔術の基礎を作った天才――倖月朧。彼のこの功績のおかげで世界に魔術が公表され、審議会ができたという一説もあるくらいだ。さらに彼は、たった十三歳で倖月本家から《空月》の称号を得ていた。あの倖月家の魔神――倖月竜華でも称号を得たのは十六歳。《空月》は『一族最強にして最高の者に贈られる称号』だ。倖月家最強はいつの時代も甘いものではなかろう。下手をすれば、竜華と同じ強ささえ持ちかねない怪物。
四十年前に神隠しに遭い、魔道史から姿を消したが、現代日本魔術界の重鎮達に多大な影響を残した傑物。彼は倖月竜玄の憧れだったらしく明神高校の正面玄関前には倖月朧の肖像画がかけられている。
不自然なのは倖月朧が失踪したのは四十年前。彼は肖像画の倖月朧より歳はとっているようだが、それでも二十歳そこらにしか見えない。彼は同化者なのだろうか。それなら納得はいくが。
この世界の地球人は如月北斗と焔雫さん以外では初めて。大方アルスの奴が呼んだのだろうが、さてどうするか……。
「初めまして、僕は《妖精の森》のギルドマスター、楠恭弥」
僕のこの言葉で彼らの歓喜が嘘のように砕け散り、代わりに悲痛が浮かび上がる。
この頃、やけに間都場という人物と間違われるが、今度は健太か。まったくどんだけだよ。
まてよ、というより――。
「もしかして、僕に似た人って間都場健太、そういうんじゃないんですか?」
「お、覚えてるの!?」
赤髪ショートの女性が僕の胸倉をつかむとブンブン揺らす。どうやら当たりだ。北斗や雫さん達と一緒に召喚された人達。
するとまた新たな謎が一つ浮上した。倖月朧が生きていた時代は四十年前、なら同化者でもない雫さんは五十歳半ばのはず。なのに今は十九歳。とすれば、時代を超えて召喚された? ……いやそれこそまさかだ。そんなの禁術でも不可能なはず。
しかし、そう考えれば全て納得が行くのも事実。
雫さんに聞くしか確かめようがないが、なぜか彼女は過去の一切を話したがらない。
彼らに聞くしかないか……。
「今、西暦何年だと思います?」
倖月朧は眉を顰めつつも返答してくる。
「2046年だ」
やはりな。でもこれで繋がった。まだわからないことだらけだが、彼らは過去から未来にこの異世界アリウスに召喚された。
(雫さん、そりゃ、過去を話したがらないわけだ……あのマジキチ天族、どこまでも惨いことしやがる)
「倖月朧さん、今はね、西暦2082年です」
「2082年? 馬鹿を言うな、そんな事……あるはずが……」
急に言葉を切ると朧さんは俯き顎に手を当てると、ブツブツと呟き始める。
「そんな事はどうでもいい! 健太、私達のこと、覚えてないの?」
赤髪ショートの女性が必死で僕に縋りつく。
彼女は僕を間都場健太と勘違いしている。違うか。間都場健太と信じたいんだ。多分、彼女は既に気付いている。
「申し上げにくいですが、僕は貴方達とは初対面です。勿論、記憶喪失などではありませんよ。僕は――」
「止めて!!」
赤髪ショートの女性は顎を引き床に視線を移す。その身体は小刻みに震えていた。雫がぽたぽたと床に落ちることからも、どうやら泣かせてしまったようだ。どうにも困った。
思金神に助けを求めるが、ただ笑みを浮かべるのみ。奴にとってこの場は僕が処理すべき案件なのだろう。
「日向、そいつのいうことは真実だ。お前もわかってんだろ?」
「黙れ……」
さらに朧さんは続ける。
「今のこいつは四年前に別れた健太そのものだ。だがそんなことはあり得ない」
「黙れ!」
「健太と俺は歳も同じ、誕生日すらも数日違い。いくら健太が童顔でも俺達と同様、多少の変化くらいあるはずだ。それにもかかわらず此奴は全く昔の健太そのもの――」
「黙れぇ!!」
赤髪ショートの少女――日向さんの悲鳴のよう声が応接室に響き渡る。
「勘違いするなよ。俺は別に此奴と健太が無関係だとは思っていない」
「え?」
日向さんは涙でグシャグシャにした顔を上げ、朧さんをみる。
「他人の空似? 馬鹿を言うな。そんな妄想信じるほど俺は頭がお花畑ではない。
現象には必ず理由がある。お前と俺は此奴が間都場健太であると本能で理解している。それは間違いないな?」
「う、うん」
涙を右袖で拭う日向さん。
「なら、その自分自身の感性を信じろ。それこそが、俺達がもう一度間都場健太に会うためのたった一つの道だ」
「感性って……せめて、『心』や『魂』とでも言ってよね」
「馬鹿を言うな。俗に言う『心』とは精神活動の一形態を漠然と表現した記号に過ぎない。そんなありもしないものなど信じられるものか。『魂』は俺の研究対象だが、今回の件とは関連性が見えない」
アハハと口から乾いた笑みを絞り出す日向さん。
「どうやら話もまとまったようですねぇ~」
思金神が初めて口を開く。
「先刻の話、受けさせてもらおう。日向、お前も構わないな?」
「うん。最初から私、断る気なかったし」
(話が見えない。どういうこと?)
席を立ち、朧さんが僕に右手を差し出してくる。
「倖月朧だ。宜しく頼む」
「は、はあ」
右手を握り返すと、朧さんを突き飛ばして、日向さんが僕の前に立つ。
「よ、宜しく」
僕は右手を差し出そうとするが、代わりに女性特有の柔らかな感覚が生じる。それが抱きしめられていると感じたとき彼女の喜色溢れる声が耳元で響く。
「うん、この感覚、やっぱり健太だ」
「いや、だから違う――」
僕の言葉は突然日向さんの小さな口で塞がれる。その事実を脳が認識するのに数分のときを要した。
急速に発火する僕の顔と金縛りにあったかのように動かない身体。それは十秒にも満たない短い間。だが僕には無限に近いときに感じられた。
日向さんは僕から離れると顔が首の付け根まで朱を注いだように真っ赤になりながらも、幸せそうな笑みを浮かべつつ、部屋を出て行ってしまう。
朧さんも、口角を上げながら僕の背中をポンポンと軽く叩き日向さんに続く。
よほど動揺していたのか、足に力が入らず直ぐに近くの椅子に腰を下ろす。
この時ばかりは時雨先生の気持ちがよく分かった。今日初めて会った他人にされてもこれだ。弟同然の僕にされたならそれは動揺くらいするだろう。
(先生、傷つけちゃったな……)
まったく、スイーツ程度で済まそうというんだから僕は大馬鹿だ。しかし、どうしよう。先生、あの調子なら僕に直接会ってくれないし、イザナミもそのつもりだろう。ときが経つのを待つしかないか。
今はそれよりも。
「それで、説明願いたいものだね」
極悪スキルにかなり強い調子で問いかける。
「倖月朧と七宝日向は《妖精の森》にこの度加入する運びとなりました」
すまし顔で、そんなとんでもない事を言い出しやがった。
22
お気に入りに追加
6,388
あなたにおすすめの小説
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
髪を切った俺が『読者モデル』の表紙を飾った結果がコチラです。
昼寝部
キャラ文芸
天才子役として活躍した俺、夏目凛は、母親の死によって芸能界を引退した。
その数年後。俺は『読者モデル』の代役をお願いされ、妹のために今回だけ引き受けることにした。
すると発売された『読者モデル』の表紙が俺の写真だった。
「………え?なんで俺が『読モ』の表紙を飾ってんだ?」
これは、色々あって芸能界に復帰することになった俺が、世の女性たちを虜にする物語。
※『小説家になろう』にてリメイク版を投稿しております。そちらも読んでいただけると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる