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第2章 地球活動編

第72話 英雄との出会い 御堂茜

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 2082年9月8日(火曜日)
 午前3時34分。

将軍ジェネラルぅ、お前、いつまでチンタラやってんだぁ?」

 それは目つきの悪い白髪の少年。

「申し訳ありません、ジャジャ殿下!!」

 戦闘中、しかも敵たる黒色のハットを被った男性が眼前にいるにも拘わらず、将軍ジェネラルは床に跪く。
 将軍ジェネラルの普段の無表情に近いその顔は強い恐怖に引きつっている。
 よせばよかったのだ。それなのに自然に茜の視線の先は白髪の少年に向いてしまっていた。
 見たこともないほど綺麗な顔ではあるが、薬物でもキメていそうな座りきった目をした十代の少年。
 これだけならばこの東京ではさほど珍しいことはない。その少年の異常を茜の脳が認識するまで若干の時間を必要とした。
 真っ赤に汚れた口周り。そして真っ赤な絵の具を塗りたくったような汚れた純白のパーカー。
 その汚れた右手に握る真っ赤な物体を少年はまるでリンゴを齧るかのように口に含み、その鋭い歯で引きちぎる。

「あ……あう」

 脳が徐々にその事実を正確に認識するにつれ、手足の先から血の気が急速に引いていく。
 あまりの嫌悪感に喉まで酸っぱいものがこみ上げてきた。
 至るとこから悲鳴が上がる。
 茜を背負う黒髪の女性は流石というべきか。声一つ上げずに茜を床へそっと降ろすと、武器を白髪の少年へ向ける。
 
「食料ちゃん達。諦めなぁ、あんたらの仲間はもう来ねぇよ」

 黒髪の女性が舌打ちをする。

「殿下、この度はそのお手を煩わせてしまい――」

 白髪の少年は跪く将軍ジェネラルの前までゆっくり近づくとその頭を踏みつける。

「ああ、そうだ。こちとらいい気分で楽しんでいたのによう。お前らが失態を犯せば俺が父上から叱責されるんだ。わかってんよなぁ?」

「は! 面目次第もございません」

「まっ、この食料。味も中々だったが、とびっきりの能力を持っていやがった。
 今回はそれで水に流してやる」

「ありがたき幸せ」

「蝙蝠共、舐めすぎだ!」

 刹那、ハットを被った男が白髪の少年――ジャジャの脳天目掛けて振り上げた拳を振り下ろしていた。
 ジャジャの前頭部に到達すると思われた豪風を纏った拳は彼の左手で掴まれる。

「舐めちゃいねぇ。蟻が像に勝てると思うかぁ? それと同じさ。これは絶対的な力の差から来る単なる余裕だ」

 ブチッ!

 ハット帽の男は弾丸のような速度で吹き飛ばされ壁に叩きつけられ轟音を上げる。赤い血飛沫が紙吹雪のように空に舞い上がる。
 ジャジャは左手に持つハット帽の男の右腕をクルクルと回転させると、齧り付き始めた。
 将軍ジェネラルは首を数回振り、大きな溜息を吐きつつも立ち上がる。

「ブライ!!」
 
 黒髪の女性の焦燥の籠った声も届かず、ハット帽の男――ブライは床にドシャッと襤褸雑巾のように転がる。
 
「ジャジャ様ぁ、あたし食べたい家畜がいるんですがいいですかぁ?」

 気が付くと白髪の少年――ジャジャの背後にはエムプサとかいう吸血種の女とモルモーという屈強な男の吸血種が佇んでいた。

「そ、そんな、君は僕が分子状まで破壊したはず」

「残念でしたぁ~、あたし達はジャジャ様の眷属。魂さえあれば、直ぐに生き返させてもらえるのぉ~」

「エムプサ、貴様、また軽々しく敵に――」

 モルモーがその額に青筋を張らせ、エムプサに射殺すような視線を向ける。

「どうせ此奴らはここで肉団子になる。構わねぇよ」

「あ~ん、感謝しますぅ~ジャジャ様ぁ~」

 甘ったるい声を上げるエムプサにモルモーが大きなため息を吐く。

「殿下、鮮度を保つためレアものだけは本国に殺さず持ち帰るようにとのご命令を受けています」
 
「わかってんよ。レアってのはそこのメスの家畜だろう? そいつだけ連れてけばいい。後は邪魔だしよぉ、全て肉団子にしな!」

 将軍ジェネラルの言葉に手をヒラヒラさせジャジャは茜を眺める。
 その冷たい氷のような目で見つめられ茜は魂から理解した。このジャジャという吸血種は本当に茜達を単なる食料としか見ていない。
 なぜならその眼球には何の感情も籠められていなかったから。それは通常茜達人間が魚や植物に向けられる視線と同種のものだ。

(く、狂ってる!)
 
 確かに吸血種が人間の血のみを食料とする以上、人間は食材にすぎまい。だから、茜達を食料や家畜と呼ぶ気持ち自体、理解はできる。
 しかし他者に高度な知能があれば話は別だ。仮に魚や植物が茜達と言葉と意思を交わせるならば、食料とはとても考えられまい。仮に食料と見做せるならそれは決定的に壊れている証拠だ。

「お許しが出たわぁ。さあ、解体の時間よぉ~あたし、幼い家畜の味が好みなのぉ~」

 エムプサがその美しい顔を快楽に歪める。茜達に近づこうとすると奥の扉が開かれサラリーマン風の男――ムツグが血相を変えて会場まで転がり込んできた。

「それは契約違反だ。その餓鬼どもは私の実験に用いると――」

「五月蠅ぇんだよ! 食料が喋るな!」

 ジャジャが不機嫌に顔を歪め、ムツグの眼前に移動し、その下顎を右手により引きちぎる。

『――っ!!!』

 グシャッと肉が潰れる音。
 ムツグの下顎部は抉り取られ、ボタボタと鮮血が床にまき散らされる。

「恐れながら、殿下、ムツグは倖月家の縁者。仮に戦争になれば――」
 
 焦りがたっぷり含んだモルモーの肩を将軍ジェネラルが掴み静かに首を振る。
 
 方側の口端を上げて、ジャジャは七転八倒の痛みにより床に蹲りヒュー、ヒューと声にならない呻き声を上げているムツグに近づくとその頭部を無造作に蹴り上げる。

 ボシュッ!!

 ムツグの頭部は粉々に破壊され、糸の切れた人形のように床にドサッと倒れ込む。
 ジャジャは頭部を失ったムツグの身体を掴み、引き裂き圧縮していく。
 グシャッ、ブシュッというスクラップ場で車が巨大な工作機で潰されるかのような音が会場一杯に響き渡る。あっという間に肉の塊がジャジャの手の中に出来上がった。
 傍にいるかがみが意識を失い床へ倒れるのが気配でわかった。裏社会で生きてきた大人達でさえもこの凄惨なる光景に意識を手放した者がいるのだ。物騒なことに無縁の鏡には無理もない事だ。
 そういう茜も今度こそ込み上げてくる酸っぱい物をこらえる事ができず、胃の中にあるものを床にすべてぶちまける。
 
 エムプサがゆっくり、かがみと子供達に近づいていく。
 駄目だ! それだけは許容できない!!
 黒髪の女性に助けを求めようとするが、女性は絶望一色に顔を染めながら腰をペタンッと床についてしまっている。
 審議会の他の面子も同様。彼らを当てにしても無駄。それが明確に予想できてしまった。
 狂ったような甲高い声を上げつつも我が子を抱きしめて離さない母達。

 怖い! 怖い! 怖い! 怖い!
 勿論死ぬのも怖い。それ以上にあのムツグという男のように物言わぬ肉の塊となり、吸血種の腹の中に納まるのがひたすら恐ろしい。
 だけどそれ以上に茜の大切な友と家族を失うのが怖い。何もできずに這いつくばっていることの方がずっとずっと怖い!
 下唇をかみ切り、身体に全力で指令を送る。

(動けぇぇ!!!)

 ゆっくりと右足が動く。左足も動く。
 茜は鏡と子供達を抱きしめる母達の前に体を割り込ませることができた。

「あら~、レアものが抵抗するつもりぃ?
 でもへんねぇ? 掛けた術は例え私が死んでも解けることがないはずなんだけどぉ~」

「お嬢!! 駄目だ!!」

「茜ちゃん、どいてぇ!!」

 御堂組家族の声が会場から一斉に上がる。

「でも残念」

 エムプサの甘ったるい声と同時に茜の視界は何度も床と天井を移り変わり、テーブルに背中から衝突する。
 暫く息ができず、次いで腹部に気が狂わんばかりの痛みが襲ってきた。その灼熱の俸に脊髄を直接突き刺されたかのような激痛に歯を食いしばり、立ち上がり、エムプサの前に疾駆する。

「あらぁ~、無駄な事が好きな家畜ねぇ~」

 ボキッと生理的嫌悪がする音と共に茜の右腕はあらぬ方向へ捻じ曲げられる。
 絶叫を飲み込み、無事な左手を広げて鏡と子供達の前に立ちはだかる。

「あたしねぇ、熱血ってきらいなのぉ~、わかるでしょう?」

 エムプサがパチンッと指を鳴らすと、茜の身体は再度動かなくなる。
 エムプサが顔を醜く歪めて笑みを浮かべる。
 茜が諦めればおそらくかがみと子供達はあのムツグとかいう男と同じ末路を辿る。
 それを許容できる? 馬鹿馬鹿しい。できるはずがない!
 ならばやることは一つ。茜をがんじがらめにしているこの不可視の鎖を引きちぎる。茜にはそれができる。なぜかそれが確信できた。

「あああぁぁぁ!!」

 朦朧とする意識の中、体中からから声を振り絞り、立ち上がる。そしてこの不可視の鎖の消失を望む。
 ガラスの破砕音のような音の後、茜の身体はそのコントロールを取り戻す。
エムプサに向けて疾走する。
 何も考えない。茜が策を練ってもどうせこの外道エムプサは止められない。ならば、考えない。ただあの吸血種との距離をなかったことにする。それだけを一身に望み左手を振り下ろす。

「な!?」

 突如、エムプサの顔が眼前に出現する。驚愕に染まるエムプサの胸に左手の掌を当てて、エムプサの攻撃手段の否定を望む。
 エムプサの右腕と左腕が根元から消失・・し、今まさに背後から湧きだしている黒色の闇の翼が消し飛んだ。

「き、貴様ぁ!」

 両腕の根元から噴水のように鮮血をまき散らしながらも、血走った眼で茜を睥睨するエムプサ。
最後だ。エムプサの頭部を左手の掌で鷲掴みにする。

「貴方の負けよ」

「よ、よせぇ!!」

 エムプサが絶叫する。茜はエムプサの存在の否定を望もうとする。
 次の瞬間、茜は背後から押さえつけられる。
 振り向くとモルモーが茜を背後から覆いかぶさり、その左手首と体を床に抑えつけているのがわかった。

「このレアもの。危険だ」

「くく……なんだぁ? これがレアものの力って奴かぁ?
 気が変わった。このレアもの。俺が喰う。父上にはレアなんぞいなかった。そう伝える。それでいいよなぁ?」

 将軍ジェネラルは顔を一瞬歪めるが、両足の踵をそろえると敬礼をする。

「エムプサ、これ以上無様を晒すな!」

 モルモーがエムプサに厳しい叱咤を飛ばす。

「まあ、そういうな。今、俺はとびっきり機嫌がいい」

 顔を狂喜に歪ませつつもジャジャは右手の指をパチンと鳴らす。
 瞬時にエムプサの切断された両腕の肉が盛り上がり、高速で再生していく。
 エムプサはジャジャに無言、無表情で深く一礼すると茜に向き直る。その顔は凄まじい憤激で悪鬼のごとく歪んでいた。

「家畜の分際でぇ!!」

 エムプサは茜に近づくと茜の左手を踏み砕く。

「ぎぃ!」

 意識を刈り取らんばかりの痛みを飲み込み、エムプサを睨みつける。

「何よ。その目ぇ? ……いい事思いついた。あんたにとってとびっきりの地獄を用意してあげるわぁ」

 エムプサが足の裏でトンッと叩くと魔法陣が展開され、そこから鼠とも猿とも判断つかない毛むくじゃらの異形の小人が出現する。

「お前達、そこで寝ている家畜を犯しなさい!
 勿論、ちゃんと起こしてからよぉ~」

 異形の怪物はワラワラとかがみへと群がる。
 ヤスがテーブルを持ち異形の怪物に叩きつけるが大して効いた様子もなく、一撃のもと吹き飛ばされる。
 異形の怪物はかがみにのしかかり、頬を数回たたく。かがみはその意識を取り戻し、悲鳴を上げる。

かがみぃ!! やめろぉ!!」

 かがみの上着を異形の怪物が引き裂くのが見える。
 必死で身体を動かそうとするがモルモーはビクともしない。
 下着姿の涙目のかがみが視界に入り、茜の心が絶望という名の黒雲に覆われる。
 かがみの悲鳴が茜の魂をズタズタに引き裂いていく。

 誰でもいい。かがみを助けて! 
 わかっている。無償で助ける英雄ヒーローなどいやしないということは! 
 この悲劇を打ち砕いてくれるなら、茜は何でもする。それが屈辱的な事でも構わない。できる事なら何て言わない。不可能なことでも血反吐吐いて成し遂げて見せる。
 だから――茜に力を貸して!!
 
 まるで茜の願いに答えるかのように目の前の視界が歪み――。

 ボスッ! ボンッ!

 異形の化け物の頭部が破裂し、血飛沫を周囲にまき散らす。首を失ったその化け物の胴体は重力に従って床にドシャッと倒れ込む。
 間髪入れずにドウンッという耳を弄するような爆音と会場全体を揺るがす凄まじい衝撃。
 轟音共に背後から茜へ縛り付けていた凄まじい力がなくなり、かがみの安否を確かめるために勢いよく飛び起きると、茜の傍には全身黒ずくめの仮面の男が佇んでいた。

「あ、兄貴ぃ!!」

 下着姿になったかがみに上着を掛けている人物を見て、ヤスは歓喜の声を上げる。
 それは幼い頃から父親同然に茜の面倒をみてくれた人。熱い涙が頬を流れる。

「お嬢、強くなられましたな」
 
「遅いよ……」
 
 体中の力が抜けていくような強烈な安心感に足の力が急速に抜けていき、床に倒れそうになるが、黒服の仮面の男に支えられる。
 仮面の男の暖かな優しい温もりを感じつつも茜は意識を手放した。



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お読みいただきありがとうございます。
ようやく恭弥=ライトの登場です。ここからは逆転劇となります。今までストレスがたまった方、もう少しの辛抱です。
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