43 / 58
第二章
43. 私の家族とアンドレ様
しおりを挟む
結局、私はアンドレ様に迷惑をかけてばかりだ。こんな自分が嫌になる。
「アンドレ様……」
声が震えないように必死で気を配り、告げる。
「ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした」
こんな私に、アンドレ様はやはり優しい。
「そんな顔をするな、リア」
低く甘い声で告げ、そっと頬に触れる。それでまた、情けない顔をしていることに気付いた。
(アンドレ様に心配ばかりかけて、いけませんね)
落ち込む私に、アンドレ様はそっと告げる。
「そもそも、俺が護衛にきちんと指示を出しておかなかったのがいけなかった。君が自由に行動したいだろうと思い、君の身が危険な時以外は止めに入らないよう指示していた。
だが、君とあの女性との会話は、全て護衛たちが聞いている。その話を国王にも話し、バリル王国を牽制することが出来そうだ」
いつもの優しいアンドレ様を見ると、ホッとして涙が出てきそうだった。テレーゼ様には散々な言われ方をしたが、アンドレ様は私を信じてくださった。その事実が嬉しかった。
「いずれにせよ、会議ももう終わるところだったし、ちょうどいいタイミングだった。
これから俺は、君のご両親に挨拶しに行くつもりだ」
予想外の言葉に、
「えっ!? 」
戸惑いを隠せない。というのも、アンドレ様が実家に来られたら、あまりの貧乏さに卒倒するかもしれないからだ。何を隠そう、アンドレ様は地位があるうえに、次期公爵だ。釣り合わないのは分かっている。
(もしかしたら、離婚とか……
いや、でも、ここはアンドレ様を信じるしか無いです)
「大丈夫だ。ご両親には今日の訪問を手紙で知らせているし、ちゃんと挨拶しておかなければ」
アンドレ様がここまで大切にしてくださることが嬉しかった。壁を作っていたアンドレ様がこうも心を開いてくださって、私はとても幸せだ。
「ありがとうございます」
笑顔で答える私に、アンドレ様はそっと手を差し出す。その大きな手を、ぎゅっと握っていた。
◆◆◆◆◆
王都の中心部から少し外れた場所に、ブランニョール家はあった。男爵とは名ばかりで、領地もなく、城で下働きをして生計を立てている貴族だった。ただ、父親は地味で堅実な性格のおかげで、人望には恵まれていた。そのおかげでパトリック様との縁談が上がったのかもしれないし、本当にパトリック様の遊びだっただけかもしれない。その詳細は知らないが、今さら知らなくてもいい。
「アンドレ様……狭い家で申し訳ありません」
柵の向こうには小さな庭。小さいが、庭には色とりどりの花が溢れている。その奥に、これまた寂れた家が見える。微かに暗くなり始めたため、家の窓から灯りが漏れている。見慣れた光景だが、酷く懐かしく感じた。
門を開けようとした時……
「あら、リア!? 」
聞き慣れた声がした。そして、この声を聞くと懐かしくて泣いてしまうかと思ったが……意外と平気だった。それは今、アンドレ様と幸せな日々を過ごしているからに違いない。
「お母様、ただいま帰りました!」
振り返ると、後ろには見慣れたお母様の姿。大きな籠を抱え、籠からはパンやら野菜やらがはみ出している。そしてお母様は半ば怯えたようにアンドレ様を見たが……
「ご挨拶が遅れて申し訳ありません。
アンドレ・ルピシエンスと申します」
アンドレ様は丁寧に挨拶し、頭を少し下げる。そんなアンドレ様を見て、お母様もやはり想像と違ったのだろう。真っ赤な顔になり、どさっと籠を落とす。
「あ、ああああらやだ!」
お母様は真っ赤な顔のままあわあわしている。
「わっ、私、こんな服装ですし!
来られるのは夜かと思っていまして!! 」
「予定が早く終わりましたので。早く来てしまい、お騒がせして申し訳ありません。
準備が整っていないようでしたら、リアと近くを散歩して参ります」
「い、いえ!いいんです!! 」
お母様はそのまま真っ赤な顔でばたばたと家へと駆け込んでしまい、それから家の中からきゃあきゃあわあわあと声が聞こえる。そんな様子を恥ずかしく思う。アンドレ様は家柄もいいから、さぞや驚いているに違いない。ちらりとアンドレ様を見上げると、少し口角を上げて笑っている。そんなアンドレ様の様子に嬉しくなるのだった。
こうして、私の家族は想像と違うアンドレ様を迎え入れ、すぐにファンになってしまった。きっと、テレーゼ様が言われたような、極悪非道の冷酷将軍を思い描いていたのだろう。本当のアンドレ様は紳士的だ。加えて容姿端麗。ファンにならないはずがない。
確かにアンドレ様ははじめ、私を拒絶していた。だが、こうやって少しずつ近付くにつれ、アンドレ様の第一印象は誤解だったと分かる。本当のアンドレ様は優しくて、正義感あふれて、そして甘い。
アンドレ様は私の実家を見て逃げ出すことも出来るのに、家族と同じように席に座り、同じものを食べ、同じように笑ってくださった。それがとても嬉しかった。
「アンドレ様……」
声が震えないように必死で気を配り、告げる。
「ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした」
こんな私に、アンドレ様はやはり優しい。
「そんな顔をするな、リア」
低く甘い声で告げ、そっと頬に触れる。それでまた、情けない顔をしていることに気付いた。
(アンドレ様に心配ばかりかけて、いけませんね)
落ち込む私に、アンドレ様はそっと告げる。
「そもそも、俺が護衛にきちんと指示を出しておかなかったのがいけなかった。君が自由に行動したいだろうと思い、君の身が危険な時以外は止めに入らないよう指示していた。
だが、君とあの女性との会話は、全て護衛たちが聞いている。その話を国王にも話し、バリル王国を牽制することが出来そうだ」
いつもの優しいアンドレ様を見ると、ホッとして涙が出てきそうだった。テレーゼ様には散々な言われ方をしたが、アンドレ様は私を信じてくださった。その事実が嬉しかった。
「いずれにせよ、会議ももう終わるところだったし、ちょうどいいタイミングだった。
これから俺は、君のご両親に挨拶しに行くつもりだ」
予想外の言葉に、
「えっ!? 」
戸惑いを隠せない。というのも、アンドレ様が実家に来られたら、あまりの貧乏さに卒倒するかもしれないからだ。何を隠そう、アンドレ様は地位があるうえに、次期公爵だ。釣り合わないのは分かっている。
(もしかしたら、離婚とか……
いや、でも、ここはアンドレ様を信じるしか無いです)
「大丈夫だ。ご両親には今日の訪問を手紙で知らせているし、ちゃんと挨拶しておかなければ」
アンドレ様がここまで大切にしてくださることが嬉しかった。壁を作っていたアンドレ様がこうも心を開いてくださって、私はとても幸せだ。
「ありがとうございます」
笑顔で答える私に、アンドレ様はそっと手を差し出す。その大きな手を、ぎゅっと握っていた。
◆◆◆◆◆
王都の中心部から少し外れた場所に、ブランニョール家はあった。男爵とは名ばかりで、領地もなく、城で下働きをして生計を立てている貴族だった。ただ、父親は地味で堅実な性格のおかげで、人望には恵まれていた。そのおかげでパトリック様との縁談が上がったのかもしれないし、本当にパトリック様の遊びだっただけかもしれない。その詳細は知らないが、今さら知らなくてもいい。
「アンドレ様……狭い家で申し訳ありません」
柵の向こうには小さな庭。小さいが、庭には色とりどりの花が溢れている。その奥に、これまた寂れた家が見える。微かに暗くなり始めたため、家の窓から灯りが漏れている。見慣れた光景だが、酷く懐かしく感じた。
門を開けようとした時……
「あら、リア!? 」
聞き慣れた声がした。そして、この声を聞くと懐かしくて泣いてしまうかと思ったが……意外と平気だった。それは今、アンドレ様と幸せな日々を過ごしているからに違いない。
「お母様、ただいま帰りました!」
振り返ると、後ろには見慣れたお母様の姿。大きな籠を抱え、籠からはパンやら野菜やらがはみ出している。そしてお母様は半ば怯えたようにアンドレ様を見たが……
「ご挨拶が遅れて申し訳ありません。
アンドレ・ルピシエンスと申します」
アンドレ様は丁寧に挨拶し、頭を少し下げる。そんなアンドレ様を見て、お母様もやはり想像と違ったのだろう。真っ赤な顔になり、どさっと籠を落とす。
「あ、ああああらやだ!」
お母様は真っ赤な顔のままあわあわしている。
「わっ、私、こんな服装ですし!
来られるのは夜かと思っていまして!! 」
「予定が早く終わりましたので。早く来てしまい、お騒がせして申し訳ありません。
準備が整っていないようでしたら、リアと近くを散歩して参ります」
「い、いえ!いいんです!! 」
お母様はそのまま真っ赤な顔でばたばたと家へと駆け込んでしまい、それから家の中からきゃあきゃあわあわあと声が聞こえる。そんな様子を恥ずかしく思う。アンドレ様は家柄もいいから、さぞや驚いているに違いない。ちらりとアンドレ様を見上げると、少し口角を上げて笑っている。そんなアンドレ様の様子に嬉しくなるのだった。
こうして、私の家族は想像と違うアンドレ様を迎え入れ、すぐにファンになってしまった。きっと、テレーゼ様が言われたような、極悪非道の冷酷将軍を思い描いていたのだろう。本当のアンドレ様は紳士的だ。加えて容姿端麗。ファンにならないはずがない。
確かにアンドレ様ははじめ、私を拒絶していた。だが、こうやって少しずつ近付くにつれ、アンドレ様の第一印象は誤解だったと分かる。本当のアンドレ様は優しくて、正義感あふれて、そして甘い。
アンドレ様は私の実家を見て逃げ出すことも出来るのに、家族と同じように席に座り、同じものを食べ、同じように笑ってくださった。それがとても嬉しかった。
142
あなたにおすすめの小説
妹に全て奪われて死んだ私、二度目の人生では王位も恋も譲りません
タマ マコト
ファンタジー
第一王女セレスティアは、
妹に婚約者も王位継承権も奪われた祝宴の夜、
誰にも気づかれないまま毒殺された。
――はずだった。
目を覚ますと、
すべてを失う直前の過去に戻っていた。
裏切りの順番も、嘘の言葉も、
自分がどう死ぬかさえ覚えたまま。
もう、譲らない。
「いい姉」も、「都合のいい王女」もやめる。
二度目の人生、
セレスティアは王位も恋も
自分の意思で掴み取ることを決める。
婚約破棄された氷の令嬢 ~偽りの聖女を暴き、炎の公爵エクウスに溺愛される~
ふわふわ
恋愛
侯爵令嬢アイシス・ヴァレンティンは、王太子レグナムの婚約者として厳しい妃教育に耐えてきた。しかし、王宮パーティーで突然婚約破棄を宣告される。理由は、レグナムの幼馴染で「聖女」と称されるエマが「アイシスにいじめられた」という濡れ衣。実際はすべてエマの策略だった。
絶望の底で、アイシスは前世の記憶を思い出す――この世界は乙女ゲームで、自分は「悪役令嬢」として破滅する運命だった。覚醒した氷魔法の力と前世知識を武器に、辺境のフロスト領へ追放されたアイシスは、自立の道を選ぶ。そこで出会ったのは、冷徹で「炎の公爵」と恐れられるエクウス・ドラゴン。彼はアイシスの魔法に興味を持ち、政略結婚を提案するが、実は一目惚れで彼女を溺愛し始める。
アイシスは氷魔法で領地を繁栄させ、騎士ルークスと魔導師セナの忠誠を得ながら、逆ハーレム的な甘い日常を過ごす。一方、王都ではエマの偽聖女の力が暴かれ、レグナムは後悔の涙を流す。最終決戦で、アイシスとエクウスの「氷炎魔法」が王国軍を撃破。偽りの聖女は転落し、王国は変わる。
**氷の令嬢は、炎の公爵に溺愛され、運命を逆転させる**。
婚約破棄の屈辱から始まる、爽快ザマアと胸キュン溺愛の物語。
婚約破棄された公爵令嬢エルカミーノの、神級魔法覚醒と溺愛逆ハーレム生活
ふわふわ
恋愛
公爵令嬢エルカミーノ・ヴァレンティーナは、王太子フィオリーノとの婚約を心から大切にし、完璧な王太子妃候補として日々を過ごしていた。
しかし、学園卒業パーティーの夜、突然の公開婚約破棄。
「転入生の聖女リヴォルタこそが真実の愛だ。お前は冷たい悪役令嬢だ」との言葉とともに、周囲の貴族たちも一斉に彼女を嘲笑う。
傷心と絶望の淵で、エルカミーノは自身の体内に眠っていた「神級の古代魔法」が覚醒するのを悟る。
封印されていた万能の力――治癒、攻撃、予知、魅了耐性すべてが神の領域に達するチート能力が、ついに解放された。
さらに、婚約破棄の余波で明らかになる衝撃の事実。
リヴォルタの「聖女の力」は偽物だった。
エルカミーノの領地は異常な豊作を迎え、王国の経済を支えるまでに。
フィオリーノとリヴォルタは、次々と失脚の淵へ追い込まれていく――。
一方、覚醒したエルカミーノの周りには、運命の攻略対象たちが次々と集結する。
- 幼馴染の冷徹騎士団長キャブオール(ヤンデレ溺愛)
- 金髪強引隣国王子クーガ(ワイルド溺愛)
- 黒髪ミステリアス魔導士グランタ(知性溺愛)
- もふもふ獣人族王子コバルト(忠犬溺愛)
最初は「静かにスローライフを」と願っていたエルカミーノだったが、四人の熱烈な愛と守護に囲まれ、いつしか彼女自身も彼らを深く愛するようになる。
経済的・社会的・魔法的な「ざまぁ」を経て、
エルカミーノは新女王として即位。
異世界ルールで認められた複数婚姻により、四人と結ばれ、
愛に満ちた子宝にも恵まれる。
婚約破棄された悪役令嬢が、最強チート能力と四人の溺愛夫たちを得て、
王国を繁栄させながら永遠の幸せを手に入れる――
爽快ざまぁ&極甘逆ハーレム・ファンタジー、完結!
【完結】政略婚約された令嬢ですが、記録と魔法で頑張って、現世と違って人生好転させます
なみゆき
ファンタジー
典子、アラフィフ独身女性。 結婚も恋愛も経験せず、気づけば父の介護と職場の理不尽に追われる日々。 兄姉からは、都合よく扱われ、父からは暴言を浴びせられ、職場では責任を押しつけられる。 人生のほとんどを“搾取される側”として生きてきた。
過労で倒れた彼女が目を覚ますと、そこは異世界。 7歳の伯爵令嬢セレナとして転生していた。 前世の記憶を持つ彼女は、今度こそ“誰かの犠牲”ではなく、“誰かの支え”として生きることを決意する。
魔法と貴族社会が息づくこの世界で、セレナは前世の知識を活かし、友人達と交流を深める。
そこに割り込む怪しい聖女ー語彙力もなく、ワンパターンの行動なのに攻略対象ぽい人たちは次々と籠絡されていく。
これはシナリオなのかバグなのか?
その原因を突き止めるため、全ての証拠を記録し始めた。
【☆応援やブクマありがとうございます☆大変励みになりますm(_ _)m】
異世界転生公爵令嬢は、オタク知識で世界を救う。
ふわふわ
恋愛
過労死したオタク女子SE・桜井美咲は、アストラル王国の公爵令嬢エリアナとして転生。
前世知識フル装備でEDTA(重金属解毒)、ペニシリン、輸血、輪作・土壌改良、下水道整備、時計や文字の改良まで――「ラノベで読んだ」「ゲームで見た」を現実にして、疫病と貧困にあえぐ世界を丸ごとアップデートしていく。
婚約破棄→ザマァから始まり、医学革命・農業革命・衛生革命で「狂気のお嬢様」呼ばわりから一転“聖女様”に。
国家間の緊張が高まる中、平和のために隣国アリディアの第一王子レオナルド(5歳→6歳)と政略婚約→結婚へ。
無邪気で健気な“甘えん坊王子”に日々萌え悶えつつも、彼の未来の王としての成長を支え合う「清らかで温かい夫婦日常」と「社会を良くする小さな革命」を描く、爽快×癒しの異世界恋愛ザマァ物語。
『龍の生け贄婚』令嬢、夫に溺愛されながら、自分を捨てた家族にざまぁします
卯月八花
恋愛
公爵令嬢ルディーナは、親戚に家を乗っ取られ虐げられていた。
ある日、妹に魔物を統べる龍の皇帝グラルシオから結婚が申し込まれる。
泣いて嫌がる妹の身代わりとして、ルディーナはグラルシオに嫁ぐことになるが――。
「だからお前なのだ、ルディーナ。俺はお前が欲しかった」
グラルシオは実はルディーナの曾祖父が書いたミステリー小説の熱狂的なファンであり、直系の子孫でありながら虐げられる彼女を救い出すために、結婚という名目で呼び寄せたのだ。
敬愛する作家のひ孫に眼を輝かせるグラルシオ。
二人は、強欲な親戚に奪われたフォーコン公爵家を取り戻すため、奇妙な共犯関係を結んで反撃を開始する。
これは不遇な令嬢が最強の龍皇帝に溺愛され、捨てた家族に復讐を果たす大逆転サクセスストーリーです。
(ハッピーエンド確約/ざまぁ要素あり/他サイト様にも掲載中)
もし面白いと思っていただけましたら、お気に入り登録・いいねなどしていただけましたら、作者の大変なモチベーション向上になりますので、ぜひお願いします!
聖女じゃない私の奇跡
あんど もあ
ファンタジー
田舎の農家に生まれた平民のクレアは、少しだけ聖魔法が使える。あくまでもほんの少し。
だが、その魔法で蝗害を防いだ事から「聖女ではないか」と王都から調査が来ることに。
「私は聖女じゃありません!」と言っても聞いてもらえず…。
政略結婚した旦那様に「貴女を愛することはない」と言われたけど、猫がいるから全然平気
ハルイロ
恋愛
皇帝陛下の命令で、唐突に決まった私の結婚。しかし、それは、幸せとは程遠いものだった。
夫には顧みられず、使用人からも邪険に扱われた私は、与えられた粗末な家に引きこもって泣き暮らしていた。そんな時、出会ったのは、1匹の猫。その猫との出会いが私の運命を変えた。
猫達とより良い暮らしを送るために、夫なんて邪魔なだけ。それに気付いた私は、さっさと婚家を脱出。それから数年、私は、猫と好きなことをして幸せに過ごしていた。
それなのに、なぜか態度を急変させた夫が、私にグイグイ迫ってきた。
「イヤイヤ、私には猫がいればいいので、旦那様は今まで通り不要なんです!」
勘違いで妻を遠ざけていた夫と猫をこよなく愛する妻のちょっとずれた愛溢れるお話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる