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アンジェラ視点33
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「アンジェラ。おめでとう」
兄アルフレッドがにこやかに微笑みながら私にデザートを渡して来る。
現在進行形でウイナルド公爵邸のガーデンで立食形式の食事をしながら披露宴をしていた。
勿論、妊婦の私は椅子に座っている。
だから、侍女とかが取り分けた軽食や飲み物を飲んでいる次第だ。
「アンジェラは小さい頃ケーキを出すと機嫌が治った程ケーキ好きだったよね」
大皿に乗せられたケーキの数、およそ二十個。
生クリームたっぷりのショートケーキ。
フワッフワのシフォンケーキにも生クリームたっぷり。
ムースのケーキはどれも美味しそうな見た目。
果物のタルト。
レモンの乗ったチーズケーキ。
沢山のケーキ達は本当に美味しそうである。
「君が結婚式の花嫁衣装の為に並々ならぬ努力をして来たのは知っているよ。今回は残念だったけど、産後の夜会は楽しみにしているよ」
ポンと頭を撫でられて大皿に乗ったケーキを一つ小皿に取り分けて私に渡すお兄様。
「ありがとうございます」
本当は甘いのも乙女チックなのも大好き。
でも、エレガントな王女を演じていた私はどれも手に避けていた物だ。
お兄様から受け取ったケーキは定番のショートケーキ。
ただでさえ小さなケーキをホークで小さく切る。
この大きさのケーキなら私なら3口で食べちゃうだろうな……とぼんやり考えながらおちょぼ口で食べる。
これが誰もいない所だったら思いっきり食べるのにな……。
一口口に含むと確かに美味しいものの「ほら、味気ない」。
「そんなおちょぼ口では食べた気分になれないだろう?今日からアンジェラはキースの家族になるのだから、最期の思い出に私が食べさせてあげよう」
にこやかにお兄様はそう言うとショートケーキを3当分にした。
「これ位なら入るだろう?」
そう言ってお兄様は公衆の面前で私に「あ~ん」とする。
確かに今の私はガーデンのはじっこの方に居る。
加えて言えば、本日の主役のキース様も、前ウイナルド公爵夫妻も私からは大分離れた所に居る。
まぁ、親戚達や他の貴族は前夫妻が、若い貴族達はキース様がお相手していて私の所にはお兄様しかいない。
まぁ、その原因は私の友と言える人がここには来ていないのが原因で、キース様が私の事を好きではないと知っている令嬢方は私の後釜、もしくは愛人の座を狙っているのだ。
私の所へ来ておべっかを使うよりキース様にアプローチした方が良いだろう。
そんな訳で私は絶賛お兄様にケーキを食べさせられている最中である。
すっごく恥ずかしいけど、すっごく美味しい。
もう、幸せ過ぎて涙が出て来ちゃうよ。
「喜んで貰えて良かったよ。何かあったら何時でも私に相談するんだよ。私はアンジェラには甘いからいっぱいご褒美を考えておくからね」
そう言って次々と私の口にケーキを運ぶお兄様。
そんな私達をキース様とお義父様が見ていたなんて、その時は気付かなかった。
兄アルフレッドがにこやかに微笑みながら私にデザートを渡して来る。
現在進行形でウイナルド公爵邸のガーデンで立食形式の食事をしながら披露宴をしていた。
勿論、妊婦の私は椅子に座っている。
だから、侍女とかが取り分けた軽食や飲み物を飲んでいる次第だ。
「アンジェラは小さい頃ケーキを出すと機嫌が治った程ケーキ好きだったよね」
大皿に乗せられたケーキの数、およそ二十個。
生クリームたっぷりのショートケーキ。
フワッフワのシフォンケーキにも生クリームたっぷり。
ムースのケーキはどれも美味しそうな見た目。
果物のタルト。
レモンの乗ったチーズケーキ。
沢山のケーキ達は本当に美味しそうである。
「君が結婚式の花嫁衣装の為に並々ならぬ努力をして来たのは知っているよ。今回は残念だったけど、産後の夜会は楽しみにしているよ」
ポンと頭を撫でられて大皿に乗ったケーキを一つ小皿に取り分けて私に渡すお兄様。
「ありがとうございます」
本当は甘いのも乙女チックなのも大好き。
でも、エレガントな王女を演じていた私はどれも手に避けていた物だ。
お兄様から受け取ったケーキは定番のショートケーキ。
ただでさえ小さなケーキをホークで小さく切る。
この大きさのケーキなら私なら3口で食べちゃうだろうな……とぼんやり考えながらおちょぼ口で食べる。
これが誰もいない所だったら思いっきり食べるのにな……。
一口口に含むと確かに美味しいものの「ほら、味気ない」。
「そんなおちょぼ口では食べた気分になれないだろう?今日からアンジェラはキースの家族になるのだから、最期の思い出に私が食べさせてあげよう」
にこやかにお兄様はそう言うとショートケーキを3当分にした。
「これ位なら入るだろう?」
そう言ってお兄様は公衆の面前で私に「あ~ん」とする。
確かに今の私はガーデンのはじっこの方に居る。
加えて言えば、本日の主役のキース様も、前ウイナルド公爵夫妻も私からは大分離れた所に居る。
まぁ、親戚達や他の貴族は前夫妻が、若い貴族達はキース様がお相手していて私の所にはお兄様しかいない。
まぁ、その原因は私の友と言える人がここには来ていないのが原因で、キース様が私の事を好きではないと知っている令嬢方は私の後釜、もしくは愛人の座を狙っているのだ。
私の所へ来ておべっかを使うよりキース様にアプローチした方が良いだろう。
そんな訳で私は絶賛お兄様にケーキを食べさせられている最中である。
すっごく恥ずかしいけど、すっごく美味しい。
もう、幸せ過ぎて涙が出て来ちゃうよ。
「喜んで貰えて良かったよ。何かあったら何時でも私に相談するんだよ。私はアンジェラには甘いからいっぱいご褒美を考えておくからね」
そう言って次々と私の口にケーキを運ぶお兄様。
そんな私達をキース様とお義父様が見ていたなんて、その時は気付かなかった。
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