タラシの公爵家嫡男に見初められない方法

麻生空

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鳴かぬなら

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女の足を肩に掛けて腰を振る。

「最高だよハニー。俺の愛人にならないか?」

俺にとっての最高の賛辞のつもりで、思わずそんな言葉が出ていた。


理由は簡単だ。
公爵家の嫁……つまり俺の伴侶と父から認めてもらうには伯爵家以上の出の令嬢が求められているからだ。
今、貴族の令嬢で我が家に泊まり掛けで来ているのは今日会った6人だけ。
今、目の前にいる女はその中にはいなかった。
つまり、彼女は貴族ですらないと言う事になる。
それに、俺にはこの女を手放すなんて既に考えられない。
確実に自分に繋ぎ留める為には愛人関係をきずくか孕ませるかの二択しかないのだ。
今夜一晩で孕ませるには勝算がない。
なら確実に自分から離れられない立場にするに限る。

「貴方、頭可笑しいんじゃない?何よハニーって!それに、普通そこは『妻に』と聞く所でしょう?」

ギリリと俺を睨む女に『まだまだ余裕が有りそうだな』と思ってしまう。

「それに私。愛人になるのも、愛人のいる人と結婚するのもごめんだわ」

そう豪語する。

強情な女を力づくで従わせるのも一興いっきょう

躾のなっていないペットに言う事を聞かせるのも悪くない。

そう思い女を揺するように強く突いてやった。

「あっあっ……そんな……に……強くしな……いで」

喘ぐ女に更に激しく突いてやる。

「気持ちは?変わった?」

そう問い掛けると
「まさか、有り得ないわ」
と涙目になりながらも拒否をする。

反抗的な所も良い。
そう思いピストン運動を更に激しくする。

登りつめる俺の息子が一段と大きく膨らむ。
そして、今日三回目の性射を女の中に吐き出す。
数回に渡り俺の子種を注ぎ込む。

全てを注ぎ終わると女の顔を覗き込み唇にキスをした。
まだ方針状態の女。
「俺の物になるって言うなら毎日抱いてやるし、好きな物も買ってやる」
そう言って再び唇に触れる。

「やっ」

そう言って女は俺を突き放すように押して来る。

「身分があってもタラシは嫌なの。もうどいてよ」

こんなに(物理的に)愛し合っているのに色のある事を一言も言わない女。
今まで言い寄る女は掃いて捨てるほどいたのに『嫌だ』と言われたのは初めてだ。
女から出るのは喘ぐ声と拒否の言葉だけ。

「鳴かぬなら鳴かせてみせよう……」

そう思いすっと目を細めた。
女が息を飲む。

今夜はこの女に「イエス」と言わせるまで犯してやろう。
そう決意した。
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