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4バイトの為の最終試験

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ギュッと絞られるのはウエストではなく胸。

髪は全て編み上げられて自身の髪と同色の短い金の髪のカツラを被せられた。

「まぁまぁまぁ」

完成しつつある私をなめながら王妃様は興奮状態。
服装は白地のブラウスに青のタイ、その上に青地のベストと下はベストと同色のスラックス。
タイツでないのがせめてもの救い。
光沢のある黒の革靴を履いて完成。

「全て整いました」

胸のタイを結び終わるとメリーは王妃様へ向かい一礼した。

「まぁ、素敵。完璧に男の子ねぇ」

手を叩きながら喜ぶ王妃様。

「そうだわ。ここまで完璧ならあの子も女の子だって分からないのではないかしら?どう思う?」

王妃様の言葉にメリーは
「御意にございます」
と淡々と述べる。

「では、少し早いけど昼食にしてあの子に会わせましょう。準備を」

嬉々として話す王妃様。
『あの子って誰ですか?』

「後、ルクス。やっぱり名前は少し変えましょう。今日からその格好の時はルークと名乗りなさい」

「御意に」

「では、貴女は今日からルーク・ゼファと名乗る事」

『ゼファ』とは王妃様のご実家の姓だ。

「御意に」

つまり、王妃様の身内として行動する事になると言う事。

「それと、貴女の本当の素性はここに居る者と私の実家の者だけが知っている事とします。では、今から本当に男の子としてやって行けるか最終試験をしますので、あの子にバレなければアルバイトは許可しますので、今日の午後にでもアルバイトの手続きをしましょう」

つまり、王妃様の言うあの子と言う人にバレなければ月収20万リンの仕事にありつけると言う事になる。


まぁ、3ヶ月は少し少ないんだけど、その試練を乗り越えれば王妃様からの許可が降りると言う事だ。

「判りました。このルクス・ラッセン。完璧にルーク・ゼファとして振る舞わせて頂きます」

その後、王妃様と口裏を合わせる為に細かい設定を打ち合わせたのだ。
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