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1バングル
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さてさて、この後宮に着いて一番最初に選ばされた物がこれから住む部屋だった。
見取り図のような物を寄越されて、その見取り図の部屋には赤ですデカデカと『済み』の文字が書かれている所が多い。
「あまり数は残っていませんので」
と困ったように話した侍女。
妾ナンバーワンのグロリアと面会している間に部屋着を整えると話され選んだ部屋は、後宮の一番端っこの倉庫のような部屋だ。
何故なら
「まさか、部屋の賃貸も取られるとは思わなかったよ」
そう。
因みに、グロリア様が住んでいるあの部屋は一月20万リンだとか。
確かに見取り図で見ると一番大きなお部屋だ。
侍女は2名連れて来ているらしく、グロリア様の寝室の続き部屋に住んでいるらしい。
部屋はその後何段階かの段階があり、私が今から向かっているのは賃貸料一月1万リンの部屋だ。
例えば部屋の大きさや部屋数、使われている家具、お風呂の大きさ、トイレの様式。
それらで料金が異なる。
それに、部屋に設置させている照明器具や水道などは魔石に魔力を流す事によって作動するらしく、魔力のない人には魔力石を販売しているのだそうな。
まぁ、魔力は一応平凡程度にあるし、生活魔法なら基礎位は使えるので魔力石は必要ない。
それに、勿論侍女なんて連れて来ていないから私だけが住むのなら最低限の部屋で良いのだ。
因みに、後宮付きの侍女を一時的に雇う事が出来る事になっている。
勿論、後宮付きの侍女に手伝って貰う時は一時間5千リンの料金が掛かるのだと言う。
つまり、後宮専属侍女に2時間お願いしたら私の部屋の一月分の金額になってしまうのだ。
有り得ない。
しかし、私にはそんな事より大切な事がある。
それは『働かねば明日のまんまが食べれない』と言う事だ。
だって、このルームサービスがさぁ。
「モーニングセットが一番安くって2千リンって、ぼったくりも良い所だよね」
そうぼやくと前を歩いていた侍女さんが
「ルームサービスをご利用の際は呼び出しのこちらのチャンネルでお願いします」
と、無表情で話して手に持っていたメニュー表を渡して来た。
そのメニュー表の下の方に番号が書いてあった。
これは魔術の認識コードで、最大20桁の番号がある。
基本的に貴族に生まれた子供は王家から祝いの品としてこの番号を貰っている。
まぁ、個人個人の電話番号のような物だ。
それを、予め転送用の魔方陣が組まれた魔石の着いたバングルを腕に着けて、その魔石に魔力と必要な番号を入力する事により、魔石から送受信させて会話が出来ると言う優れもので、これで遠くにいる人とも話が出来るのだ。
因みに、魔石の質で入力保存出来る番号には限度があるし、込められる魔力にも制限がある。
故に、長距離の送受信には多くの魔力を必要とする為に、それに耐えられる魔石が必須となる。
魔石とはダンジョンとか魔獣を倒した時に手に入るものだ。
とても高価な物なのである。
故に、普通の一般市民には高嶺の華。
まぁ、有名な冒険者とか騎士になるとある程度のお金を払って使用許可が下り、自らその高い魔石とバングルを手にするのだが。
まぁ、それもこれも用心深い王様が貴族や力の強い人間の居場所を把握する為の物だったと言う事は私の師匠から聞いて知っているんだけどね。
「では、こちらのお部屋になります。仕事のリストは夕食時にお持ちします」
侍女さんはそう言うと部屋の入り口で深々とお辞儀をした。
「えっ?夕食要らないよお金ないし」
思わず即答していた。
それに対して侍女さんは
「王妃様からお引っ越しのお祝いです。明日の謁見の時にでもお礼の言葉をお願い致します」
そう言って一礼して去って行った。
まぁ、夕食位ならご馳走になるか……安易にそう思った。
見取り図のような物を寄越されて、その見取り図の部屋には赤ですデカデカと『済み』の文字が書かれている所が多い。
「あまり数は残っていませんので」
と困ったように話した侍女。
妾ナンバーワンのグロリアと面会している間に部屋着を整えると話され選んだ部屋は、後宮の一番端っこの倉庫のような部屋だ。
何故なら
「まさか、部屋の賃貸も取られるとは思わなかったよ」
そう。
因みに、グロリア様が住んでいるあの部屋は一月20万リンだとか。
確かに見取り図で見ると一番大きなお部屋だ。
侍女は2名連れて来ているらしく、グロリア様の寝室の続き部屋に住んでいるらしい。
部屋はその後何段階かの段階があり、私が今から向かっているのは賃貸料一月1万リンの部屋だ。
例えば部屋の大きさや部屋数、使われている家具、お風呂の大きさ、トイレの様式。
それらで料金が異なる。
それに、部屋に設置させている照明器具や水道などは魔石に魔力を流す事によって作動するらしく、魔力のない人には魔力石を販売しているのだそうな。
まぁ、魔力は一応平凡程度にあるし、生活魔法なら基礎位は使えるので魔力石は必要ない。
それに、勿論侍女なんて連れて来ていないから私だけが住むのなら最低限の部屋で良いのだ。
因みに、後宮付きの侍女を一時的に雇う事が出来る事になっている。
勿論、後宮付きの侍女に手伝って貰う時は一時間5千リンの料金が掛かるのだと言う。
つまり、後宮専属侍女に2時間お願いしたら私の部屋の一月分の金額になってしまうのだ。
有り得ない。
しかし、私にはそんな事より大切な事がある。
それは『働かねば明日のまんまが食べれない』と言う事だ。
だって、このルームサービスがさぁ。
「モーニングセットが一番安くって2千リンって、ぼったくりも良い所だよね」
そうぼやくと前を歩いていた侍女さんが
「ルームサービスをご利用の際は呼び出しのこちらのチャンネルでお願いします」
と、無表情で話して手に持っていたメニュー表を渡して来た。
そのメニュー表の下の方に番号が書いてあった。
これは魔術の認識コードで、最大20桁の番号がある。
基本的に貴族に生まれた子供は王家から祝いの品としてこの番号を貰っている。
まぁ、個人個人の電話番号のような物だ。
それを、予め転送用の魔方陣が組まれた魔石の着いたバングルを腕に着けて、その魔石に魔力と必要な番号を入力する事により、魔石から送受信させて会話が出来ると言う優れもので、これで遠くにいる人とも話が出来るのだ。
因みに、魔石の質で入力保存出来る番号には限度があるし、込められる魔力にも制限がある。
故に、長距離の送受信には多くの魔力を必要とする為に、それに耐えられる魔石が必須となる。
魔石とはダンジョンとか魔獣を倒した時に手に入るものだ。
とても高価な物なのである。
故に、普通の一般市民には高嶺の華。
まぁ、有名な冒険者とか騎士になるとある程度のお金を払って使用許可が下り、自らその高い魔石とバングルを手にするのだが。
まぁ、それもこれも用心深い王様が貴族や力の強い人間の居場所を把握する為の物だったと言う事は私の師匠から聞いて知っているんだけどね。
「では、こちらのお部屋になります。仕事のリストは夕食時にお持ちします」
侍女さんはそう言うと部屋の入り口で深々とお辞儀をした。
「えっ?夕食要らないよお金ないし」
思わず即答していた。
それに対して侍女さんは
「王妃様からお引っ越しのお祝いです。明日の謁見の時にでもお礼の言葉をお願い致します」
そう言って一礼して去って行った。
まぁ、夕食位ならご馳走になるか……安易にそう思った。
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