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休憩室にて2
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いそいそと休憩室へ入った俺たち。
今日はエレナの父君の根回しのお陰で一番良い休憩室が予約出来た。
部屋の鍵を開け、そして確実に施錠する。
何せ休憩室とは出来上がったヤル気満々の貴族が来る場所だ。
間違って違う部屋に入ってしまう事もある為に施錠は常識だ。
疲れたようにソファーに座ったエレナは直ぐにハイヒールを脱ぎ捨てた。
「ん~解放感が良いわね」
美味しそうな足がソファーの上に乗る。
俺はイブニングコートを椅子の背もたれに引っ掻けるように脱ぎ捨てるとタイを緩める。
「エレナ。喉が渇いた。君の蜜が飲みたい」
そう言ってエレナをソファーから抱き上げるといそいそとベッドへと向かう。
優しくベッドへエレナを置くと俺は何時ものように口づけようと顔を近づけた。
「は~い、ストップ」
何時も閨事の時にはチャチャを入れた事のないマーちゃんが俺たちの間に突如現れた。
思わず「チッ」と舌打ちしてしまう。
「ちょっと発表があります」
「それは今この行為を妨げなくてはいけない程重大な事か?」
勿論ヤル気満々の俺の猛った息子は待ったされて怒りで爆発寸前。
早くエレナにこの暴れん坊の息子を沈めたい。
イラっとする俺にマーちゃんは「勿論」と、得意気に話を始めた。
「なんと、今エレナのお腹に子が宿りました」
パンパカパーンとどこからともなく効果音が流れて来る。
「えっ。私とクロヴィス様のお子が」
エレナはそう言うとお腹を愛し気に撫でる。
「そうですよ。これはとてもめでたい事です」
確かにめでたい事だけどさぁ、子供が出来たらあまり母体には負担をかけれない。
つまり、これって一種のおあずけ状態?
俺の息子どうしたら良い?
出来れば一発抜いた後にして欲しかった。
けど、子供かぁ……
「そうだな、子供は大切だ。エレナはこれからは子供の事と自分の体に気をつけなきゃいけないな」
そしてそっと俺もお腹に手を添えるエレナの手の上からそっと撫でる。
「はい。ちょっと何か勘違いしていませんか?」
マーちゃんはそう言うと俺の目の前に割って入る。
「エレナと私の契約は一方的な搾取ではありません。ウインウインの関係です。以前も言ったようにエレナを通して頂いた精気を元に私はエレナに生気を分け与えています。つまり丈夫な体ですね。エレナは元々虚弱体質で病弱でした。それを精気と等価交換で私がエレナに生気を送っています」
そこまで真剣に話すマーちゃん。
「つまりですね。妊婦になったエレナは以前よりも生気が必要なんです。故に貴方には今まで以上に精気をエレナに送って欲しいんですよね」
いたって真面目に話すマーちゃん。
「つまり、今まで以上にエレナにエッチな事をしろと?」
俺も真面目に聞き返してしまった。
「勿論です。因みに虚弱体質は母親から子供に遺伝しやすいので、子供が産まれたらなおのこと精気を捻出して下さい。そうしないと子供も生気不足になって大変な事になってしまいますから」
怖い顔で進言して来るマーちゃん。
「それは、つまり、子供の為にも俺達に励めと」
「はい。もうこれは毎晩失神するまでいたしたほうが良いかと思いますね」
俺も思わず怖い顔になってその言葉を受け止める。
「失神する位いたすと、それも毎日」
「へっ?」
エレナの目が点になっている。
「分かりました。男クロヴィス、妻と子供の為に毎日いっぱいの精気をマーちゃんに贈ろう」
片膝を立ててガッツポーズを決める俺にエレナの顔がひきつる。
かチャリと音を立てて下ろしたズボンからは臨戦態勢の息子が誇らしげにその存在をアピールしていた。
「エレナ。駄犬は待ったなしだ」
今日はエレナの父君の根回しのお陰で一番良い休憩室が予約出来た。
部屋の鍵を開け、そして確実に施錠する。
何せ休憩室とは出来上がったヤル気満々の貴族が来る場所だ。
間違って違う部屋に入ってしまう事もある為に施錠は常識だ。
疲れたようにソファーに座ったエレナは直ぐにハイヒールを脱ぎ捨てた。
「ん~解放感が良いわね」
美味しそうな足がソファーの上に乗る。
俺はイブニングコートを椅子の背もたれに引っ掻けるように脱ぎ捨てるとタイを緩める。
「エレナ。喉が渇いた。君の蜜が飲みたい」
そう言ってエレナをソファーから抱き上げるといそいそとベッドへと向かう。
優しくベッドへエレナを置くと俺は何時ものように口づけようと顔を近づけた。
「は~い、ストップ」
何時も閨事の時にはチャチャを入れた事のないマーちゃんが俺たちの間に突如現れた。
思わず「チッ」と舌打ちしてしまう。
「ちょっと発表があります」
「それは今この行為を妨げなくてはいけない程重大な事か?」
勿論ヤル気満々の俺の猛った息子は待ったされて怒りで爆発寸前。
早くエレナにこの暴れん坊の息子を沈めたい。
イラっとする俺にマーちゃんは「勿論」と、得意気に話を始めた。
「なんと、今エレナのお腹に子が宿りました」
パンパカパーンとどこからともなく効果音が流れて来る。
「えっ。私とクロヴィス様のお子が」
エレナはそう言うとお腹を愛し気に撫でる。
「そうですよ。これはとてもめでたい事です」
確かにめでたい事だけどさぁ、子供が出来たらあまり母体には負担をかけれない。
つまり、これって一種のおあずけ状態?
俺の息子どうしたら良い?
出来れば一発抜いた後にして欲しかった。
けど、子供かぁ……
「そうだな、子供は大切だ。エレナはこれからは子供の事と自分の体に気をつけなきゃいけないな」
そしてそっと俺もお腹に手を添えるエレナの手の上からそっと撫でる。
「はい。ちょっと何か勘違いしていませんか?」
マーちゃんはそう言うと俺の目の前に割って入る。
「エレナと私の契約は一方的な搾取ではありません。ウインウインの関係です。以前も言ったようにエレナを通して頂いた精気を元に私はエレナに生気を分け与えています。つまり丈夫な体ですね。エレナは元々虚弱体質で病弱でした。それを精気と等価交換で私がエレナに生気を送っています」
そこまで真剣に話すマーちゃん。
「つまりですね。妊婦になったエレナは以前よりも生気が必要なんです。故に貴方には今まで以上に精気をエレナに送って欲しいんですよね」
いたって真面目に話すマーちゃん。
「つまり、今まで以上にエレナにエッチな事をしろと?」
俺も真面目に聞き返してしまった。
「勿論です。因みに虚弱体質は母親から子供に遺伝しやすいので、子供が産まれたらなおのこと精気を捻出して下さい。そうしないと子供も生気不足になって大変な事になってしまいますから」
怖い顔で進言して来るマーちゃん。
「それは、つまり、子供の為にも俺達に励めと」
「はい。もうこれは毎晩失神するまでいたしたほうが良いかと思いますね」
俺も思わず怖い顔になってその言葉を受け止める。
「失神する位いたすと、それも毎日」
「へっ?」
エレナの目が点になっている。
「分かりました。男クロヴィス、妻と子供の為に毎日いっぱいの精気をマーちゃんに贈ろう」
片膝を立ててガッツポーズを決める俺にエレナの顔がひきつる。
かチャリと音を立てて下ろしたズボンからは臨戦態勢の息子が誇らしげにその存在をアピールしていた。
「エレナ。駄犬は待ったなしだ」
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