19 / 24
休憩室にて
しおりを挟む
夜会の時の休憩室は暗黙の了解で会瀬の場になっていた。
親友であったクロヴィスが結婚して速10ヶ月。
騎士団も辞めて自領運営の為忙しかったクロヴィスと本当に久し振りに会ったのだ。
本当は遊びに行きたかった。
酒を飲みながら昔みたいにバカ騒ぎもしたかった。
が、あの奥さんには正直今も会いたくない。
あの見合いの席で言われた事は許しがたい程に屈辱的なものだったからだ。
もう一年以上も前の事なのに未だに引きずる自分もどうかとは思うが、例え女々しい男と言われようとも言って良い言葉とそうでない言葉と言うものがある。
あの最後の言葉は到底男として許しがたいものだった。
「ユグナー将軍とはまだ繋がっているのでしょうか?遠征の時に良くオケツ掘られていますよね」
目を瞑っても思い返されるあの言葉。
性病を移されたとか、ワルダー伯爵の奥さんと不倫している事だけならまだ可愛かったのに、よりによって将軍と関係がある事まで指摘されるとは。
綺麗な顔に生まれるのも時として不孝だ。
山奥の遠征中俺はユグナー将軍に部屋へ連れ込まれてしまったのだ。
(無理矢理ではない)
奥さんも子供もいるのに男に触手を伸ばすとか、有り得ない。
本当は男にケツを掘られるなんて嫌だったのに、将軍のテクニックが良すぎて腰抜け状態だ。
一晩中獣のように翻弄されるが、あの快楽を断る事が出来ずに未だにお付き合いしている次第だ。
正直今は彼女と過ごすより、将軍に呼ばれる事を望む位には絆されてしまっている。
男としてどうか?
とも思うが、将軍のテクニックが本当にパネェ。
そして、そんな将軍のお相手が自分だけでない事が悲しい。
ああ、そうだよ。
クロヴィスの奥さんには腹が立つが、俺は今喜んで将軍に服従しているんだ。
さて、回想はここまで。
今俺は夜会の休憩室を目指して歩いている。
隣を歩く彼女とはもう2年は付き合っている。
去年のあの屈辱的な見合いの後の功いでその時付き合っていた彼女とと同棲する事になった。
名前はリリアナ。
将軍の急な呼び出しにも嫌な顔一つせずに応じてくれる出来た恋人だ。
たまに将軍が遊びに来た時も嫌な顔せずに対応してくれる。
いや、気のせいでなければ喜んでいる節もある。
何せ、いつも節約しているリリアナが将軍が来た時だけはやたらと大盤振る舞いだ。
まぁ、上司だから俺の出世の為にと接待しているのだろうが、お陰で何時も将軍と二人酔い潰れてしまっている次第だ。
そんな恋人に、普段は地味な俺の家とは違う豪華な王宮の部屋で雰囲気満点に労って上げようと思い休憩室へと向かう。
今夜は俺のテクニックで彼女を気持ち良くしてあげよう。
そう思って廊下を進むと一番奥の特別室へと入って行く人影が見えた。
俺の勘違いでなければあれはクロヴィス。
親友であったクロヴィスが結婚して速10ヶ月。
騎士団も辞めて自領運営の為忙しかったクロヴィスと本当に久し振りに会ったのだ。
本当は遊びに行きたかった。
酒を飲みながら昔みたいにバカ騒ぎもしたかった。
が、あの奥さんには正直今も会いたくない。
あの見合いの席で言われた事は許しがたい程に屈辱的なものだったからだ。
もう一年以上も前の事なのに未だに引きずる自分もどうかとは思うが、例え女々しい男と言われようとも言って良い言葉とそうでない言葉と言うものがある。
あの最後の言葉は到底男として許しがたいものだった。
「ユグナー将軍とはまだ繋がっているのでしょうか?遠征の時に良くオケツ掘られていますよね」
目を瞑っても思い返されるあの言葉。
性病を移されたとか、ワルダー伯爵の奥さんと不倫している事だけならまだ可愛かったのに、よりによって将軍と関係がある事まで指摘されるとは。
綺麗な顔に生まれるのも時として不孝だ。
山奥の遠征中俺はユグナー将軍に部屋へ連れ込まれてしまったのだ。
(無理矢理ではない)
奥さんも子供もいるのに男に触手を伸ばすとか、有り得ない。
本当は男にケツを掘られるなんて嫌だったのに、将軍のテクニックが良すぎて腰抜け状態だ。
一晩中獣のように翻弄されるが、あの快楽を断る事が出来ずに未だにお付き合いしている次第だ。
正直今は彼女と過ごすより、将軍に呼ばれる事を望む位には絆されてしまっている。
男としてどうか?
とも思うが、将軍のテクニックが本当にパネェ。
そして、そんな将軍のお相手が自分だけでない事が悲しい。
ああ、そうだよ。
クロヴィスの奥さんには腹が立つが、俺は今喜んで将軍に服従しているんだ。
さて、回想はここまで。
今俺は夜会の休憩室を目指して歩いている。
隣を歩く彼女とはもう2年は付き合っている。
去年のあの屈辱的な見合いの後の功いでその時付き合っていた彼女とと同棲する事になった。
名前はリリアナ。
将軍の急な呼び出しにも嫌な顔一つせずに応じてくれる出来た恋人だ。
たまに将軍が遊びに来た時も嫌な顔せずに対応してくれる。
いや、気のせいでなければ喜んでいる節もある。
何せ、いつも節約しているリリアナが将軍が来た時だけはやたらと大盤振る舞いだ。
まぁ、上司だから俺の出世の為にと接待しているのだろうが、お陰で何時も将軍と二人酔い潰れてしまっている次第だ。
そんな恋人に、普段は地味な俺の家とは違う豪華な王宮の部屋で雰囲気満点に労って上げようと思い休憩室へと向かう。
今夜は俺のテクニックで彼女を気持ち良くしてあげよう。
そう思って廊下を進むと一番奥の特別室へと入って行く人影が見えた。
俺の勘違いでなければあれはクロヴィス。
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる
奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。
だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。
「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」
どう尋ねる兄の真意は……


淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

燻らせた想いは口付けで蕩かして~睦言は蜜毒のように甘く~
二階堂まや
恋愛
北西の国オルデランタの王妃アリーズは、国王ローデンヴェイクに愛されたいがために、本心を隠して日々を過ごしていた。 しかしある晩、情事の最中「猫かぶりはいい加減にしろ」と彼に言われてしまう。
夫に嫌われたくないが、自分に自信が持てないため涙するアリーズ。だがローデンヴェイクもまた、言いたいことを上手く伝えられないもどかしさを密かに抱えていた。
気持ちを伝え合った二人は、本音しか口にしない、隠し立てをしないという約束を交わし、身体を重ねるが……?
「こんな本性どこに隠してたんだか」
「構って欲しい人だったなんて、思いませんでしたわ」
さてさて、互いの本性を知った夫婦の行く末やいかに。
+ムーンライトノベルズにも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる