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ハワード公爵の弟オズワル
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その日はハワード公爵家で、俺の婿入りの為の養子縁組の披露の為の夜会が開かれた。
「君がエトワー公爵の息子で我が姪の婚約者かい?」
義父と同じ金髪にアーバンの瞳の紳士が語りかけて来た。
彼は義父の弟のオズワル・ハワードだ。
生憎爵位はない。
「ええ、初めまして。クロヴィス・ハワードです」
そう言って握手をする。
手が滅茶苦茶痛~。
どんだけ力込めてんだよ。
「まだ姪とは結婚式もしていないのに、もうハワード姓を名乗るとは気が早いですね」
更に力を込められる。
これ、俺じゃぁなかったら手がイッているよなぁ。
「確かに結婚式は来月ですが、既に陛下には婚姻届けを出し受理して頂きましたので、書類上はエレナとは夫婦です。気が早くなどないですよ」
ニコリと微笑み此方も手に力を入れる。
オズワル氏は現在38歳だが、未だに結婚していない。
まぁ、男の結婚は40歳まで済ませるこの国では貰い遅れではないのだが、多分公爵位の棚ぼたを狙っていたのだと思う。
何せ、公爵の唯一の跡取りのエレナは女で社交は一切せず引きこもっていたし、聞く所によると成人前までは体が弱かったのだと言う。
さすれば、爵位がこのオズワルに転がり込むと思っている者も多いだろう。
本人然り。
故に、爵位が転がり込んでから身分に見合った女性を娶ろうと考えていたのだろう。
爵位があるなしじゃぁ、釣れる女のレベルも違うからなぁ。
でも、
ざ~んねん。
俺がエレナも爵位も貰い受けるんで。
「クロヴィス。そろそろ他の方にもご挨拶しなくては、叔父様失礼しますわね」
そう言って俺の腕を取るエレナ。
「もう。オズワル叔父様とばかり話してちゃダメですよ。まだまだご挨拶しなきゃいけない方達がいっぱいいるんですから」
プンスカと唇を尖らせるエレナ。
「俺だって好きで話していた訳じゃない」
あれはどちらかと言うと喧嘩を売られていた訳で。
「本当に?」
「本当」
「じゃあ早く挨拶しちゃいましょう。ご挨拶が終わったら部屋に戻っても良いってお父様が……」
そうして顔を赤らめるエレナ。
つまり『俺と早く二人っきりになりたい』と?
ああ、今夜も俺の妻が可愛すぎる。
ホールを去る前に義父に明日は一日休みを貰っておかねば。
そうして俺はそっと妻の腰に手を回すのであった。
「君がエトワー公爵の息子で我が姪の婚約者かい?」
義父と同じ金髪にアーバンの瞳の紳士が語りかけて来た。
彼は義父の弟のオズワル・ハワードだ。
生憎爵位はない。
「ええ、初めまして。クロヴィス・ハワードです」
そう言って握手をする。
手が滅茶苦茶痛~。
どんだけ力込めてんだよ。
「まだ姪とは結婚式もしていないのに、もうハワード姓を名乗るとは気が早いですね」
更に力を込められる。
これ、俺じゃぁなかったら手がイッているよなぁ。
「確かに結婚式は来月ですが、既に陛下には婚姻届けを出し受理して頂きましたので、書類上はエレナとは夫婦です。気が早くなどないですよ」
ニコリと微笑み此方も手に力を入れる。
オズワル氏は現在38歳だが、未だに結婚していない。
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さすれば、爵位がこのオズワルに転がり込むと思っている者も多いだろう。
本人然り。
故に、爵位が転がり込んでから身分に見合った女性を娶ろうと考えていたのだろう。
爵位があるなしじゃぁ、釣れる女のレベルも違うからなぁ。
でも、
ざ~んねん。
俺がエレナも爵位も貰い受けるんで。
「クロヴィス。そろそろ他の方にもご挨拶しなくては、叔父様失礼しますわね」
そう言って俺の腕を取るエレナ。
「もう。オズワル叔父様とばかり話してちゃダメですよ。まだまだご挨拶しなきゃいけない方達がいっぱいいるんですから」
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「俺だって好きで話していた訳じゃない」
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「本当に?」
「本当」
「じゃあ早く挨拶しちゃいましょう。ご挨拶が終わったら部屋に戻っても良いってお父様が……」
そうして顔を赤らめるエレナ。
つまり『俺と早く二人っきりになりたい』と?
ああ、今夜も俺の妻が可愛すぎる。
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そうして俺はそっと妻の腰に手を回すのであった。
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