ある公爵令嬢のお見合い事情

麻生空

文字の大きさ
上 下
13 / 24

エピローグ

しおりを挟む
徹夜明けだったはずの俺は翌日の朝まで致してしまった。

処女に対して俗に言う絶倫と蔑まれてと仕方のない所業だったと思う。

だってさぁ、交われば交わる程に胎の中の具合が良くなるって反則だと思わねぇか?

絡み付いて吸い付いて俺の息子を滅茶苦茶愛撫する胎。

こんな美味しい身体はそうそういない。

挙げ句、エレナと結婚したら漏れ無く公爵位がついてくるのだからたまったもんじゃない。


そして、大分ハッスルした翌日にエレナは俺に何故こんな事をしたのか、あらましを説明してくれた。

「え……っと、つまり毎日致さないと死んでしまう、と?」

コクンと頷くエレナ。

真っ裸で俺の着けたマーキングだらけのエレナは「ご免なさい。でも、毎日が無理なら他の方にお願いしようかと……」

ないな。

「例え俺が怪我をしたり熱を出していたとしてもそれは許さないから」

断言出来る。

他の男とセックスするエレナなんて、想像するだけでその相手の男を殺せる自信がある。

「えっと、じゃあ、私と……その……結婚してくれますか?」

モジモジとしながら潤んだ瞳でお願いして来るエレナ。

尊い。
尊すぎる。

ゴクリと生唾を飲み込んだ俺。

「もう一発ヤっとくか」

猛った息子をエレナに見せれば

「うっ……もうお腹パンパンで……」

確かに、収まり切らない俺の子種がベッドのシーツを汚しまくっていた。

もしかして、俺が絶倫なのはそのマーちゃんとやらの呪いのせいなのだろうか?

それなら納得だ。

『いや~それはねぇから』

何処からともなく聞こえて来る声。

『今はおめぇとチャンネル合わせてっからエレナには聞こえてねぇから言うけどさぁ』

『沢山子供作って契約拡散してくれやぁ。したらエレナの負担も減るだろうしさぁ』

それは、却下かな。

だって、これからいっぱい愛しても全て呪いの為の行為だとエレナに思わせていた方が俺としても良いし。

『うわぁちゃ~、これだから絶倫はよぉ~』

何処か軽蔑するような響きの声に『うっせぇ~早く消えろ』と心の中で呟いてやった。


まぁ、マーちゃんとやらには感謝かなぁ。

そのお陰でエッチで可愛い奥さんが出来たのだから。

「では、改めてエレナにお願いするね。俺に堂々と子作りする権利を下さい。勿論結婚するだろう?」

彼女の見合いでの言葉もどうかと思うが、俺のプロポーズも大概だと思う。

けど、エレナは嬉しそうに「はい」と頷いた。

そして、そんな俺達には五人の娘と息子が一人と子沢山のおしどり夫婦になったのは言うまでもない。

「ああ、奥さんがエロ可愛いくって尊すぎる」

勿論、騎士を止めて爵位を継いだ俺が、ジャックと再開してエレナのやらかした事を聞いた時に、滅茶苦茶嫌な顔をされたのは言うに硬い。

一体何を言ったのやら。
 それは未だに謎である。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる

奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。 だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。 「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」  どう尋ねる兄の真意は……

ハイスペック上司からのドSな溺愛

鳴宮鶉子
恋愛
ハイスペック上司からのドSな溺愛

ドSな彼からの溺愛は蜜の味

鳴宮鶉子
恋愛
ドSな彼からの溺愛は蜜の味

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが

ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。 定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──

処理中です...