ある公爵令嬢のお見合い事情

麻生空

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プロローグ

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由緒正しい公爵家令嬢エレナ・ハワードは見合いの席で大きなステーキを頬張りながら俺に「センズリは1日何回しますか?」と聞いて来た。

モグモグ、ゴックン。

「はぁ?」

吹き出さなかった自分を誉めたい。
黒髪に黒い瞳のどう見てもうぶなねんねのお嬢ちゃんが、ステーキ食いながら「センズリは1日何回しますか?」とほざきやがった。

「あっ、すみません。聞く順番を間違えました」

聞くのを間違ったのではなく、聞く順番を間違っただと?

「あの、お付き合いしている女性と男性は何人程いらっしゃいますか?」

先程まで普通の会話だったはずなのに、何故か方向性の可笑しな質問をされている。

「どう言った内容の事が聞きたいのでしょうか?」

穏やかにそう問い掛ける。

勿論、コメカミはヒクヒクしていると思うが。

「実は、夢で良く話す私の友人が言うんですよ」

そう言ってステーキを食べ終わったエレナ嬢は近くのワインを取るとコクリと一口飲みデザートのケーキを手に取った。

そして、一口

「美味しいですわ」

そう言って微笑む。

「何でも、致している最中に『射れて』と請うたら『もう入っているよ』って言われて、相手の逸物があまりにも小さすぎて処女喪失を失敗したとおっしゃるのですよ」

ズブリ。

思わず肉にホークが突き刺さってしまった。

「それで私思いましたの『男は財力、容姿も去る事ながら、一番はお持ちの逸物の大きさが大事』なのだと」

「はぁ」と溜め息をつきつつデザートを食するエレナ嬢。

マジか?
マジで言ってんのか?このお嬢様は?
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