20 / 24
第二章~勇者修行編~
番外編.初めてのダンジョン攻略
しおりを挟む
俺が謎の修行を開始して一か月が経過した。今日は初めての休憩の日だ。暇なのでグランドドイッス西国立公園の観光に来た。
「やあ、勇者氏。」
出たリゲル...。今日は一人でグランドドイッス西国立公園を観光したくてリゲルのいなさそうなところから入ったというのに、現れた。
「...リゲル。」
「そうだヨ。あれ?ヴァニラ氏は?」
「呼んでない。」
「ええ?ラブラブなんじゃないのか?」
「ぶっ飛ばすぞ。」
「最強勇者!!!!!!!!!」
俺は誰かに呼ばれたようだ、振り向いてみると計三回目の登場であるキツネ娘だった。黄色ロングの少女。マジの狐であるリゲルなんかより数倍もかわいい。
「あ、君はこの前握手を要求してきた...。」
「あ、そうです!自分、ファンなんですよ!!」
「やあ...?まあいいや、また握手か...?」
「違います!!頼みごとがあるんです!!」
目をキラキラさせながら這い寄ってくるキツネ娘。
「それは握手か?」
「違います!新ダンジョン『フラグメントの塔』を攻略してほしいんです。」
「はぁ。了解した。お前も来るのか?」
「一応ついて行かせてください。」
「...じゃあ、行ってらっしゃい。いったことないけど、めちゃくちゃボス強いと思うヨ。」
リゲルからの忠告があったが、せっかくなら行っておくべきだろう。
―フラグメント塔に行くための草原の道にて
「そういえば、君を何回か見かけたことがあるんだけど、誰?」
「あ、そうだ。自分、『ホープ・ザワールド・プリティ・レイ・クラウン・T・デイズ・ミント』っていうんですが...名前が長いってよく言われるので『ホープちゃん』と略してもらいたいです。」
「お、おう。」
「あ、あれです!!見えました!」
と、ホープが指差したところには大草原にぶっ刺さる筒状の大きな石造りの塔だった。雲まで届く高さだ。
「なに、あれ...?」
「あちらに見えますのは『フラグメント塔』で、この草原に突如現れた謎のダンジョンです。その名の通り、このダンジョンはたくさんある中の一つでまだ誰も探索していません。そのため、このダンジョン初めての攻略者です。」
「なるほどな。」
そして、俺たちはダンジョンの中へと足を踏み入れた。
(グガガガ...)
入ったその中は、円形の部屋であり、目の前には白い毛をした顔が怖い巨大オオカミが喉を鳴らしていた。しかも、入口の鉄扉は自動的にしまってしまった。
「きゃ!?いきなりクレイジーウルフよ!!」
「何コイツ...。」
「知らないの!?ウォーキャミの上位互換だよ!!」
「マジかよ!?お前は下がってろ!!」
「はいっ!!」
さっとホープが入り口の鉄扉の方に逃げて行ったので、俺はフラニック・オブ・クライネスを鞘から引き抜きオオカミの前で構えた。こっちに向ってくる気配がする。
思った通り突進してきた。ぐるりと身をかわし、すかさず突進してくるクレイジーウルフから免れた。(ドンッ)という音と共にダンジョンの壁に激突した奴は額から血を流しながら。俺に牙を向けてきた。
フラニック・オブ・クライネスでザクっと奴の体をきってみたが、(ガツン)と鈍い音がしただけで何もダメージを与えることができなかった。首の紋章は何も変化していない。クレイジーウルフは(グガァ―ッ!)と威嚇をしている。怖いが、勇者。いくしかない!
そうして俺はフラニック・オブ・クライネス片手にクレイジーウルフへと突進する。
(ズザッ!)
血液が雨のように降り注いだ。痛い。俺が切るよりも早く奴は爪で俺をひっかいた。魔王が関係していないからかあの時の比でもないような激痛が俺の体を伝染していく。
「最強勇者...弱くない?まあいいや、『ヒール』!!」
彼女がそう唱えると俺の周りを謎の光が包み込み傷部がどんどん元の状態に戻っていった。衣装は治っていないが...。
「うおりゃ!!」と、フラニック・オブ・クライネスで胴体を攻撃すると、クレイジーウルフはしゃがみこんだ。
しかし、その切り傷はすぐに回復した。
―お前のその剣。なかなか強いな。
「誰!?」
―お前の目の前にいる。
「クレイジーウルフ!?」
―そうだが、そんなダサい名前で呼ばないでくれたまえ。今はテレパシーでお前だけに私の意思を伝えている。今はこのダンジョンに来るでない。二か月後にまた出直してこい。
「...へ?」
―いいから!!
謎の威圧と共にクレイジーウルフがそう言う(?)と、鉄の扉はガラガラと開いた。
「帰るぞ、ホープちゃん。」
「...え?」
「俺もよくわからない。でもなんかここはやばい気がするんだ。」
「ど、どういうこと?さっきクレイジーウルフと話してたよね?」
「続きは二か月後にしよう。その時また呼ぶからな。」
「...分かった。」
「やあ、勇者氏。」
出たリゲル...。今日は一人でグランドドイッス西国立公園を観光したくてリゲルのいなさそうなところから入ったというのに、現れた。
「...リゲル。」
「そうだヨ。あれ?ヴァニラ氏は?」
「呼んでない。」
「ええ?ラブラブなんじゃないのか?」
「ぶっ飛ばすぞ。」
「最強勇者!!!!!!!!!」
俺は誰かに呼ばれたようだ、振り向いてみると計三回目の登場であるキツネ娘だった。黄色ロングの少女。マジの狐であるリゲルなんかより数倍もかわいい。
「あ、君はこの前握手を要求してきた...。」
「あ、そうです!自分、ファンなんですよ!!」
「やあ...?まあいいや、また握手か...?」
「違います!!頼みごとがあるんです!!」
目をキラキラさせながら這い寄ってくるキツネ娘。
「それは握手か?」
「違います!新ダンジョン『フラグメントの塔』を攻略してほしいんです。」
「はぁ。了解した。お前も来るのか?」
「一応ついて行かせてください。」
「...じゃあ、行ってらっしゃい。いったことないけど、めちゃくちゃボス強いと思うヨ。」
リゲルからの忠告があったが、せっかくなら行っておくべきだろう。
―フラグメント塔に行くための草原の道にて
「そういえば、君を何回か見かけたことがあるんだけど、誰?」
「あ、そうだ。自分、『ホープ・ザワールド・プリティ・レイ・クラウン・T・デイズ・ミント』っていうんですが...名前が長いってよく言われるので『ホープちゃん』と略してもらいたいです。」
「お、おう。」
「あ、あれです!!見えました!」
と、ホープが指差したところには大草原にぶっ刺さる筒状の大きな石造りの塔だった。雲まで届く高さだ。
「なに、あれ...?」
「あちらに見えますのは『フラグメント塔』で、この草原に突如現れた謎のダンジョンです。その名の通り、このダンジョンはたくさんある中の一つでまだ誰も探索していません。そのため、このダンジョン初めての攻略者です。」
「なるほどな。」
そして、俺たちはダンジョンの中へと足を踏み入れた。
(グガガガ...)
入ったその中は、円形の部屋であり、目の前には白い毛をした顔が怖い巨大オオカミが喉を鳴らしていた。しかも、入口の鉄扉は自動的にしまってしまった。
「きゃ!?いきなりクレイジーウルフよ!!」
「何コイツ...。」
「知らないの!?ウォーキャミの上位互換だよ!!」
「マジかよ!?お前は下がってろ!!」
「はいっ!!」
さっとホープが入り口の鉄扉の方に逃げて行ったので、俺はフラニック・オブ・クライネスを鞘から引き抜きオオカミの前で構えた。こっちに向ってくる気配がする。
思った通り突進してきた。ぐるりと身をかわし、すかさず突進してくるクレイジーウルフから免れた。(ドンッ)という音と共にダンジョンの壁に激突した奴は額から血を流しながら。俺に牙を向けてきた。
フラニック・オブ・クライネスでザクっと奴の体をきってみたが、(ガツン)と鈍い音がしただけで何もダメージを与えることができなかった。首の紋章は何も変化していない。クレイジーウルフは(グガァ―ッ!)と威嚇をしている。怖いが、勇者。いくしかない!
そうして俺はフラニック・オブ・クライネス片手にクレイジーウルフへと突進する。
(ズザッ!)
血液が雨のように降り注いだ。痛い。俺が切るよりも早く奴は爪で俺をひっかいた。魔王が関係していないからかあの時の比でもないような激痛が俺の体を伝染していく。
「最強勇者...弱くない?まあいいや、『ヒール』!!」
彼女がそう唱えると俺の周りを謎の光が包み込み傷部がどんどん元の状態に戻っていった。衣装は治っていないが...。
「うおりゃ!!」と、フラニック・オブ・クライネスで胴体を攻撃すると、クレイジーウルフはしゃがみこんだ。
しかし、その切り傷はすぐに回復した。
―お前のその剣。なかなか強いな。
「誰!?」
―お前の目の前にいる。
「クレイジーウルフ!?」
―そうだが、そんなダサい名前で呼ばないでくれたまえ。今はテレパシーでお前だけに私の意思を伝えている。今はこのダンジョンに来るでない。二か月後にまた出直してこい。
「...へ?」
―いいから!!
謎の威圧と共にクレイジーウルフがそう言う(?)と、鉄の扉はガラガラと開いた。
「帰るぞ、ホープちゃん。」
「...え?」
「俺もよくわからない。でもなんかここはやばい気がするんだ。」
「ど、どういうこと?さっきクレイジーウルフと話してたよね?」
「続きは二か月後にしよう。その時また呼ぶからな。」
「...分かった。」
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【完結】魔王様、溺愛しすぎです!
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
「パパと結婚する!」
8万年近い長きにわたり、最強の名を冠する魔王。勇者を退け続ける彼の居城である『魔王城』の城門に、人族と思われる赤子が捨てられた。その子を拾った魔王は自ら育てると言い出し!? しかも溺愛しすぎて、周囲が大混乱!
拾われた子は幼女となり、やがて育て親を喜ばせる最強の一言を放った。魔王は素直にその言葉を受け止め、嫁にすると宣言する。
シリアスなようでコメディな軽いドタバタ喜劇(?)です。
【同時掲載】アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、小説家になろう
【表紙イラスト】しょうが様(https://www.pixiv.net/users/291264)
挿絵★あり
【完結】2021/12/02
※2022/08/16 第3回HJ小説大賞前期「小説家になろう」部門 一次審査通過
※2021/12/16 第1回 一二三書房WEB小説大賞、一次審査通過
※2021/12/03 「小説家になろう」ハイファンタジー日間94位
※2021/08/16、「HJ小説大賞2021前期『小説家になろう』部門」一次選考通過作品
※2020年8月「エブリスタ」ファンタジーカテゴリー1位(8/20〜24)
※2019年11月「ツギクル」第4回ツギクル大賞、最終選考作品
※2019年10月「ノベルアップ+」第1回小説大賞、一次選考通過作品
※2019年9月「マグネット」ヤンデレ特集掲載作品

喜んで地獄に行ったら、閻魔様に試供品にされました。〜異世界で森の中でサバイバル!?〜
NiE
ファンタジー
アラサー引きこもりニートが親不孝にも日頃の不摂生が祟り死亡。そりゃー地獄行きだろと思いながら、喜んで閻魔様の法廷に立つも地獄も人材不足、ブラック企業の役員も真っ青な激務で、すわっ!ストライキ!という瀬戸際だった。手間ばかりかかる魂に拘っている暇など無い!ということで、お手軽簡単に魂の整理をしようと、低位の世界に魂の大バーゲンセールを行なうことにした。「篁くん、この魂あそこの神に試供ひ・・・、下賜しとしてー。」かくして、四十九日も過ぎぬうちに異世界へGo!と相成りました。
いやいや・・・。やっと人生終わったのに、なんでまたすぐ生まれなきゃなんないのよ!異世界?魔法?そんなんどうでも・・・。え?義務はない?“お試し”で転生するだけでいい?特典もくれるの!?「・・・・。っ!!!森でサバイバルからなんて聞いてなーーーーーいっ!!!!」
※この作品はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。事柄や方法なども実際には則してないことがあります。
「作者のメンタルは豆腐です。応援よろしくお願いします。」
魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜
西園寺わかば🌱
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。
4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。
そんな彼はある日、追放される。
「よっし。やっと追放だ。」
自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。
- この話はフィクションです。
- カクヨム様でも連載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる