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処遇
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「そうですね、まずはなぜ私がアリス・アルクス伯爵令嬢としてこの国にいたのかを説明しましょうか」
第三王子を前にわずかに小首をかしげアリス嬢は説明を始める。
「はじまりは4年前、この国とフェネオン皇国との間に同盟の話が持ち上がった事です。
我が国としては特に問題もなくそのまま同盟をしてもよかったのですが、父、皇帝が待ったをかけまして。まずはお互いについてよく知ってからでも良いだろうと。そのために私が内側からこの国を調べることになったのです。アルクス伯爵家の娘として、国と王家について調べるために。ライナルト・グラウン。伯爵家の娘との婚約なんておかしいと思ったでしょう?身分の低い、ろくに顔も見せないような娘との婚約。あなたが王家でどのような教育を受けているのかを知るにはうってつけでした。あなたは私を醜いとののしり、恋人ができるや否や私と婚約破棄をして社交界から追い出そうとしましたね。しかもその恋人は貴族でもない平民。王家に嫁いでもすぐに潰されるだけの少女を堂々と婚約者として連れまわすなんて。あなたがどのような教育を受け、どのように育ったのかはわかりました。国王から何度も言われませんでしたか?婚約者を大切にしろと。もしあなたが私と婚約を続けていれば、私は皇女としてあなたに嫁ぎ、あなたが国王になる道もあったかもしれないのに。すべては遅いですが」
だんだんと、第三王子の顔が青ざめ、土気色と化してきている。自分の浅はかな行動が皇国との同盟を台無しにしたのだと告げられたのだ。傍らにいた少女を突き放しアリス嬢の前にひざまずく。
「す、すまない!アリス!ぼ、僕は改心した!君を愛すると誓う!だ、だからどうか、僕を愛してくれ!僕を見捨てないでくれ!」
アリス嬢は第三王子に路傍の塵でも見るかのような目を向ける。
「私とあなたは婚約破棄をしましたから。あなたと婚約を再度行うことは絶対にないです。あなたの大事な新しい婚約者様と結婚なさっては?勧めはしませんけれど」
アリス嬢は一つため息を吐く。
「ライナルト・グラウン。あなたとあなたの取り巻きには散々な目に合わせられましたけれど。あなた方以外の王家の人間は優秀な人ばかりです。アルクス伯爵家の方々は私を本当の娘のようにかわいがってくださいましたし。この国で友人もたくさんできました。それに、あのパーティの場で見知らぬ私を助けて下さるような人もいると知りましたから」
会場中に目をやり、最後にシルヴァン様のことを見てアリス嬢は微笑む。
「この国に対する悪感情があるわけではありません。同盟は結ばれることでしょう」
ぎろりと第三王子を睨む。
「あなた方に対する適切な処置が行われるのなら、ですが」
第三王子を前にわずかに小首をかしげアリス嬢は説明を始める。
「はじまりは4年前、この国とフェネオン皇国との間に同盟の話が持ち上がった事です。
我が国としては特に問題もなくそのまま同盟をしてもよかったのですが、父、皇帝が待ったをかけまして。まずはお互いについてよく知ってからでも良いだろうと。そのために私が内側からこの国を調べることになったのです。アルクス伯爵家の娘として、国と王家について調べるために。ライナルト・グラウン。伯爵家の娘との婚約なんておかしいと思ったでしょう?身分の低い、ろくに顔も見せないような娘との婚約。あなたが王家でどのような教育を受けているのかを知るにはうってつけでした。あなたは私を醜いとののしり、恋人ができるや否や私と婚約破棄をして社交界から追い出そうとしましたね。しかもその恋人は貴族でもない平民。王家に嫁いでもすぐに潰されるだけの少女を堂々と婚約者として連れまわすなんて。あなたがどのような教育を受け、どのように育ったのかはわかりました。国王から何度も言われませんでしたか?婚約者を大切にしろと。もしあなたが私と婚約を続けていれば、私は皇女としてあなたに嫁ぎ、あなたが国王になる道もあったかもしれないのに。すべては遅いですが」
だんだんと、第三王子の顔が青ざめ、土気色と化してきている。自分の浅はかな行動が皇国との同盟を台無しにしたのだと告げられたのだ。傍らにいた少女を突き放しアリス嬢の前にひざまずく。
「す、すまない!アリス!ぼ、僕は改心した!君を愛すると誓う!だ、だからどうか、僕を愛してくれ!僕を見捨てないでくれ!」
アリス嬢は第三王子に路傍の塵でも見るかのような目を向ける。
「私とあなたは婚約破棄をしましたから。あなたと婚約を再度行うことは絶対にないです。あなたの大事な新しい婚約者様と結婚なさっては?勧めはしませんけれど」
アリス嬢は一つため息を吐く。
「ライナルト・グラウン。あなたとあなたの取り巻きには散々な目に合わせられましたけれど。あなた方以外の王家の人間は優秀な人ばかりです。アルクス伯爵家の方々は私を本当の娘のようにかわいがってくださいましたし。この国で友人もたくさんできました。それに、あのパーティの場で見知らぬ私を助けて下さるような人もいると知りましたから」
会場中に目をやり、最後にシルヴァン様のことを見てアリス嬢は微笑む。
「この国に対する悪感情があるわけではありません。同盟は結ばれることでしょう」
ぎろりと第三王子を睨む。
「あなた方に対する適切な処置が行われるのなら、ですが」
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