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ゴルちゃんの宝物
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「着いたわよー」
よし子さんの声でみんなは外を見ました。
海が目の前に広がっています。
「わあーい」
ゴルちゃんが歓声を上げました。
「よし子さん、早く早く」
ポニーちゃんもバタバタと足を踏み鳴らしました。
オライオンは、静かに立ち上がりました。
「ちょっと待ってね」
よし子さんが、トラックの荷台を下げます。
オライオンとポニーちゃんが、先におりました。
ゴルちゃんは、キャリーケースに入れられました。
「狭いのは嫌いだよ」
ぶつくさ言いながら、ケースにとことこと入りました。
「オライオンたちは駆け足速いからね。砂浜につくまで我慢してちょうだい」
よし子さんが、ケースの穴からゴルちゃんをなでてあげました。
ゴルちゃんは鼻先でにおいをかいでいます。
「よし子さん、早く早く」
ポニーちゃんが、荷台を戻しているよし子さんを押しました。
「はいはい。では、みんな揃ったところで、海辺までよーいどん」
ポニーちゃんは、思いっきり砂を蹴ってかけだしました。
「お先にー」
あっという間に波打ち際まで走っていきました。
波打ち際でぴょんぴょん飛び跳ねています。
あまりの速さに驚きながら、よし子さんとオライオンは顔を見合わせます。
「サングラス― サングラスっすー」
ゴルちゃんがケースの中をくるくると回りながら歌っています。
よし子さんがぼんやり海を見ていると、あわててポニーちゃんが戻ってきました。
「先にゴルちゃんのサングラスを見つけないといけなかったわね」
ポニーちゃんは軽く息を吐きました。
「気づいてよかったよ」
オライオンはにっこり微笑みました。
「ゴルちゃんが海水浴していたのはどこら辺かしら?」
よし子さんが、ゴルちゃんに聞きました。
「うーん。あの大きな木の下あたりだったかなあ。いや、あそこは日陰で虫も多かったから、もう少し海の近くまで行ったんだったよ」
ゴルちゃんの記憶があいまいなので、だいたいの見当をつけてみんなで探すことにしました。
配分はよし子さんに決めてもらいます。
「そうね。三十分くらいを目安にしましょうか。三十分たったら声をかけるわ」
よし子さんがタイマーをセットすると、みんなはゆっくりそれぞれの場所に移動しました。
みんなは、一生懸命ゴルちゃんのサングラスを探しました。
トンボが水面すれすれに飛んでいきます。
カニが時々はさみを振り上げながら砂浜を通っていきました。
探し始めて少し経った頃、オライオンが砂を掘りながらつぶやきました。
「なかなか難儀だな」
少し離れた場所で、ポニーちゃんも砂浜に鼻面をつけながらつぶやきます。
「広すぎるわ……。 大体この間海に行ってからどのくらいたつの?」
ポニーちゃんも、ゴルちゃんに気づかれないようにため息をつきました。
よし子さんとゴルちゃんは、とにかくありとあらゆる場所を探しました。
安全そうなところでは、ゴルちゃんもケースから出ました。
木のうろのなかまで探します。
海の家の人にも聞きました。
「この子のサングラスなんです。どこかで見かけませんでしたか?」
よし子さんは、ケースの中のハムスターを見せました。
「こんなちっぽけなハムスターのサングラスなんて見つからないと思うよ」
「あったとしても、砂に紛れちゃってるわよ。それにしてもまあ、ちっちゃくてかわいいわね」
ウインナーを焼いていたおばさんは、ゴルちゃんの頭を撫でました。
「昨日だってもうすぐ海もおしまいだから、って人で溢れかえっていたしなぁ」
海の家の人たちは、口をそろえて同じようなことを言いました。
泣きそうになっているゴルちゃんを見て、ひげのおじさんがビニール袋を差し出しました。
「ほら、このたこ焼きでも食べて元気だしな。見つかるといいけどな。カラスが巣の材料にしてないといいな」
ゴルちゃんの目からいまにも涙がこぼれそうでした。
あわててごしごし目をこすります。
「確かに今子育ての時期ですものね。もう少し探してみます」
よし子さんは、ケースの蓋を外してゴルちゃんの頭を撫でてあげます。
「よし子さーん」
ゴルちゃんが、よし子さんの人差し指にしがみつきました。
「よしよし、まだわからないわよ。もう少し探しましょう」
よし子さんは、どこかにカラスの巣はないかしらときょろきょろあたりを見回しました。
「よし子さん、あれ見て!」
ゴルちゃんが、かじかじとケースの空気穴をかじっています。
「何?」
よし子さんが何事かとゴルちゃんを見ると……
「猫! 猫! 見て!」
ゴルちゃんはおびえながらも猫を指さしています。
海の家の前を大柄な猫が横切りました。
よく見ると鼻の上に小さなサングラスをちょこんと乗せています。
「あーーー」
よし子さんは、大きな声で叫びました。
猫が振り向きます。
『なにか?』
よし子さんは、あわててゴルちゃんが入ったキャリーケースを後ろへ隠しました。
「こんにちは、猫さん。驚かせてごめんなさい。私はおすまし村の動物園で働いています。河合よし子と言います」
『動物園の人なのね。あなた、ネズミの担当でしょう。ネズミの匂いがするわ』
猫はよし子さんの匂いを嗅ぎました。
「ネズミのにおい? 担当は担当だけど、今日はうちの子のサングラスを探しに来たの」
『サングラス?』
猫は自分の鼻をペロンとなめました。
「夏の終わりに動物園のみんなで海に来た時、どうやら遊んでいたときに大切なサングラスをなくしてしまったらしいの」
よし子さんは後ろ手に持ったキャリーケースを気づかれないようにと祈りました。
『ふうん』
そういうと猫は、よし子さんの後ろに回りました。
『やっぱりネズミちゃん』
よし子さんはあわててキャリーケースを両手で抱きかかえました。
『ハムスターのいい匂い』
猫は舌なめずりしてゴルちゃんにとびかかろうとします。
「待って。おなかがすいているなら、トラックからおいしいご飯持ってくるから」
よし子さんは、ゴルちゃんを必死で守ろうとします。
「猫さん、お願いだよ。猫さんがかけているサングラスは、僕の姉ちゃんがくれたものに似ているんだ。ちょっと見せてもらえないかな?」
ゴルちゃんが、キャリーケースの隙間から手を出しました。
猫はふんとそっぽを向きます。
『猫にものを頼むときには、もう少し言い方があるはずよ』
「そうでした。猫様、すみませんがそちらのサングラスを見せてもらえませんか? 僕が探しているものに似ているのです。どうか確認させてください」
ゴルちゃんは、震えながらもしっかりした声でお願いしました。
『よろしい』
猫は、キャリーケースの外からゴルちゃんの手をぺろりと舐めました。
ゴルちゃんの体中の毛がざわめきだつのがよし子さんには分かりました。
『ハムスターをなめるなんて久しぶり』
猫は、ごろごろとのどを鳴らしています。
鼻にひっかけていたサングラスをよし子さんに渡しました。
よし子さんは、ゴルちゃんに顔をあげるように言いました。
ゴルちゃんは、びくびくしながらもサングラスを受け取りました。
サングラスを持って隅々までよく確かめます。
「まさに僕のだよ、よし子さん。ここに姉ちゃんのマークが入っているもの」
ゴルちゃんが指さしたサングラスの柄には、ハムスターの歯型が付いていました。
「猫様。拾っていただきありがとうございました。大変恐縮ですが、そちらのサングラスは私の落としたものと思われます。返していただけませんでしょうか」
『いやよ。私が見つけたんだから私のものよ。私が木登りしていた時に偶然見つけたのよ。私は小さいものが大好きなの。これだってネズミサイズだとわかっていてつけているのよ』
猫はけんもほろろに突きはなします。
「ネズミサイズがお好きでしたら、別のものもございます。そちらを差し上げますので…… そちらのサングラスは、私が今の動物園に旅立つとき姉からもらったものなのであります。海でなくしてから、毎日のように姉の夢を見るのです」
ゴルちゃんの目からコメ粒ほどの涙がぽろぽろとこぼれ落ちました。
猫は、目を大きく開きました。
『それは、お気の毒に。お姉さんはあなたが心配で、あなたもお姉さんの事が本当に好きだったのね』
猫も涙を流しました。
『私にも妹がいるのよ。一緒にお散歩していたら、あの子は蝶に気をとられてどこかに行ってしまったの。あの子はどうしているかしら…… 私によくなついていたのよ」
猫のしっぽがだらんと垂れ下がりました。
『いいわ、返すわ。その代わり、そこのお姉さんが持っているたこ焼きをひとつちょうだい』
よし子さんは、猫にたこ焼きをあげました。
『一度でいいから食べてみたかったの』
猫は、ぺちゃぺちゃとたこ焼きを食べました。
『私の名前はミーシャ。今度遊びに来る時にはサングラスとおいしいエサを持ってきてね。たこ焼きごちそう様』
よし子さんとゴルちゃんは、へなへなと座り込みました。
「オライオン、ポニーちゃん。サングラスが見つかったわよ」
二匹に呼びかけると、様子を察したオライオンたちは近くまで来ていました。
よし子さんは簡単に二匹にサングラスのことを説明しました。
「海の家の方から、たこ焼きをいただいたわ。後でみんなで食べましょう」
オライオンはたこ焼きをくれたおじさんの方をちらっと見ました。
おじさんが照れ臭そうにひげをさわります。
「おじさん、たこ焼きどうもありがとう!」
ポニーちゃんとオライオンはおじさんにあいさつすると、「よし子さんもう少し遊んでいい?」と言って、砂浜を駆け回りました。
よし子さんとゴルちゃんは、オライオンとポニーちゃんがが走り回るのを座って眺めました。
ゴルちゃんは、よし子さんの隣で嬉しそうにサングラスを付けたり外したりしています。
よし子さんの声でみんなは外を見ました。
海が目の前に広がっています。
「わあーい」
ゴルちゃんが歓声を上げました。
「よし子さん、早く早く」
ポニーちゃんもバタバタと足を踏み鳴らしました。
オライオンは、静かに立ち上がりました。
「ちょっと待ってね」
よし子さんが、トラックの荷台を下げます。
オライオンとポニーちゃんが、先におりました。
ゴルちゃんは、キャリーケースに入れられました。
「狭いのは嫌いだよ」
ぶつくさ言いながら、ケースにとことこと入りました。
「オライオンたちは駆け足速いからね。砂浜につくまで我慢してちょうだい」
よし子さんが、ケースの穴からゴルちゃんをなでてあげました。
ゴルちゃんは鼻先でにおいをかいでいます。
「よし子さん、早く早く」
ポニーちゃんが、荷台を戻しているよし子さんを押しました。
「はいはい。では、みんな揃ったところで、海辺までよーいどん」
ポニーちゃんは、思いっきり砂を蹴ってかけだしました。
「お先にー」
あっという間に波打ち際まで走っていきました。
波打ち際でぴょんぴょん飛び跳ねています。
あまりの速さに驚きながら、よし子さんとオライオンは顔を見合わせます。
「サングラス― サングラスっすー」
ゴルちゃんがケースの中をくるくると回りながら歌っています。
よし子さんがぼんやり海を見ていると、あわててポニーちゃんが戻ってきました。
「先にゴルちゃんのサングラスを見つけないといけなかったわね」
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「気づいてよかったよ」
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「ゴルちゃんが海水浴していたのはどこら辺かしら?」
よし子さんが、ゴルちゃんに聞きました。
「うーん。あの大きな木の下あたりだったかなあ。いや、あそこは日陰で虫も多かったから、もう少し海の近くまで行ったんだったよ」
ゴルちゃんの記憶があいまいなので、だいたいの見当をつけてみんなで探すことにしました。
配分はよし子さんに決めてもらいます。
「そうね。三十分くらいを目安にしましょうか。三十分たったら声をかけるわ」
よし子さんがタイマーをセットすると、みんなはゆっくりそれぞれの場所に移動しました。
みんなは、一生懸命ゴルちゃんのサングラスを探しました。
トンボが水面すれすれに飛んでいきます。
カニが時々はさみを振り上げながら砂浜を通っていきました。
探し始めて少し経った頃、オライオンが砂を掘りながらつぶやきました。
「なかなか難儀だな」
少し離れた場所で、ポニーちゃんも砂浜に鼻面をつけながらつぶやきます。
「広すぎるわ……。 大体この間海に行ってからどのくらいたつの?」
ポニーちゃんも、ゴルちゃんに気づかれないようにため息をつきました。
よし子さんとゴルちゃんは、とにかくありとあらゆる場所を探しました。
安全そうなところでは、ゴルちゃんもケースから出ました。
木のうろのなかまで探します。
海の家の人にも聞きました。
「この子のサングラスなんです。どこかで見かけませんでしたか?」
よし子さんは、ケースの中のハムスターを見せました。
「こんなちっぽけなハムスターのサングラスなんて見つからないと思うよ」
「あったとしても、砂に紛れちゃってるわよ。それにしてもまあ、ちっちゃくてかわいいわね」
ウインナーを焼いていたおばさんは、ゴルちゃんの頭を撫でました。
「昨日だってもうすぐ海もおしまいだから、って人で溢れかえっていたしなぁ」
海の家の人たちは、口をそろえて同じようなことを言いました。
泣きそうになっているゴルちゃんを見て、ひげのおじさんがビニール袋を差し出しました。
「ほら、このたこ焼きでも食べて元気だしな。見つかるといいけどな。カラスが巣の材料にしてないといいな」
ゴルちゃんの目からいまにも涙がこぼれそうでした。
あわててごしごし目をこすります。
「確かに今子育ての時期ですものね。もう少し探してみます」
よし子さんは、ケースの蓋を外してゴルちゃんの頭を撫でてあげます。
「よし子さーん」
ゴルちゃんが、よし子さんの人差し指にしがみつきました。
「よしよし、まだわからないわよ。もう少し探しましょう」
よし子さんは、どこかにカラスの巣はないかしらときょろきょろあたりを見回しました。
「よし子さん、あれ見て!」
ゴルちゃんが、かじかじとケースの空気穴をかじっています。
「何?」
よし子さんが何事かとゴルちゃんを見ると……
「猫! 猫! 見て!」
ゴルちゃんはおびえながらも猫を指さしています。
海の家の前を大柄な猫が横切りました。
よく見ると鼻の上に小さなサングラスをちょこんと乗せています。
「あーーー」
よし子さんは、大きな声で叫びました。
猫が振り向きます。
『なにか?』
よし子さんは、あわててゴルちゃんが入ったキャリーケースを後ろへ隠しました。
「こんにちは、猫さん。驚かせてごめんなさい。私はおすまし村の動物園で働いています。河合よし子と言います」
『動物園の人なのね。あなた、ネズミの担当でしょう。ネズミの匂いがするわ』
猫はよし子さんの匂いを嗅ぎました。
「ネズミのにおい? 担当は担当だけど、今日はうちの子のサングラスを探しに来たの」
『サングラス?』
猫は自分の鼻をペロンとなめました。
「夏の終わりに動物園のみんなで海に来た時、どうやら遊んでいたときに大切なサングラスをなくしてしまったらしいの」
よし子さんは後ろ手に持ったキャリーケースを気づかれないようにと祈りました。
『ふうん』
そういうと猫は、よし子さんの後ろに回りました。
『やっぱりネズミちゃん』
よし子さんはあわててキャリーケースを両手で抱きかかえました。
『ハムスターのいい匂い』
猫は舌なめずりしてゴルちゃんにとびかかろうとします。
「待って。おなかがすいているなら、トラックからおいしいご飯持ってくるから」
よし子さんは、ゴルちゃんを必死で守ろうとします。
「猫さん、お願いだよ。猫さんがかけているサングラスは、僕の姉ちゃんがくれたものに似ているんだ。ちょっと見せてもらえないかな?」
ゴルちゃんが、キャリーケースの隙間から手を出しました。
猫はふんとそっぽを向きます。
『猫にものを頼むときには、もう少し言い方があるはずよ』
「そうでした。猫様、すみませんがそちらのサングラスを見せてもらえませんか? 僕が探しているものに似ているのです。どうか確認させてください」
ゴルちゃんは、震えながらもしっかりした声でお願いしました。
『よろしい』
猫は、キャリーケースの外からゴルちゃんの手をぺろりと舐めました。
ゴルちゃんの体中の毛がざわめきだつのがよし子さんには分かりました。
『ハムスターをなめるなんて久しぶり』
猫は、ごろごろとのどを鳴らしています。
鼻にひっかけていたサングラスをよし子さんに渡しました。
よし子さんは、ゴルちゃんに顔をあげるように言いました。
ゴルちゃんは、びくびくしながらもサングラスを受け取りました。
サングラスを持って隅々までよく確かめます。
「まさに僕のだよ、よし子さん。ここに姉ちゃんのマークが入っているもの」
ゴルちゃんが指さしたサングラスの柄には、ハムスターの歯型が付いていました。
「猫様。拾っていただきありがとうございました。大変恐縮ですが、そちらのサングラスは私の落としたものと思われます。返していただけませんでしょうか」
『いやよ。私が見つけたんだから私のものよ。私が木登りしていた時に偶然見つけたのよ。私は小さいものが大好きなの。これだってネズミサイズだとわかっていてつけているのよ』
猫はけんもほろろに突きはなします。
「ネズミサイズがお好きでしたら、別のものもございます。そちらを差し上げますので…… そちらのサングラスは、私が今の動物園に旅立つとき姉からもらったものなのであります。海でなくしてから、毎日のように姉の夢を見るのです」
ゴルちゃんの目からコメ粒ほどの涙がぽろぽろとこぼれ落ちました。
猫は、目を大きく開きました。
『それは、お気の毒に。お姉さんはあなたが心配で、あなたもお姉さんの事が本当に好きだったのね』
猫も涙を流しました。
『私にも妹がいるのよ。一緒にお散歩していたら、あの子は蝶に気をとられてどこかに行ってしまったの。あの子はどうしているかしら…… 私によくなついていたのよ」
猫のしっぽがだらんと垂れ下がりました。
『いいわ、返すわ。その代わり、そこのお姉さんが持っているたこ焼きをひとつちょうだい』
よし子さんは、猫にたこ焼きをあげました。
『一度でいいから食べてみたかったの』
猫は、ぺちゃぺちゃとたこ焼きを食べました。
『私の名前はミーシャ。今度遊びに来る時にはサングラスとおいしいエサを持ってきてね。たこ焼きごちそう様』
よし子さんとゴルちゃんは、へなへなと座り込みました。
「オライオン、ポニーちゃん。サングラスが見つかったわよ」
二匹に呼びかけると、様子を察したオライオンたちは近くまで来ていました。
よし子さんは簡単に二匹にサングラスのことを説明しました。
「海の家の方から、たこ焼きをいただいたわ。後でみんなで食べましょう」
オライオンはたこ焼きをくれたおじさんの方をちらっと見ました。
おじさんが照れ臭そうにひげをさわります。
「おじさん、たこ焼きどうもありがとう!」
ポニーちゃんとオライオンはおじさんにあいさつすると、「よし子さんもう少し遊んでいい?」と言って、砂浜を駆け回りました。
よし子さんとゴルちゃんは、オライオンとポニーちゃんがが走り回るのを座って眺めました。
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