アルダブラ君、逃げ出す

んが

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海辺のたこ焼き

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 ポニーちゃんはひとしきり走り回りました。
 オライオンはぼんやり海を見ています。
「ねえー。ポニーちゃんとオライオン。たこ焼き食べない?」
「僕もおなかすいたよー」
 よし子さんとゴルちゃんが砂浜を駆け回るオライオンたちに声をかけました。
「よし子さん、のどかわいた」
 よし子さんは、ゴルちゃんにお水をあげます。
「今日は特別にちょっとだけたこ焼きあげるわね」
「うわーい」
 ペットボトルのふたに入れられた水をぺちゃぺちゃとなめます。
「今日はサングラスを探しに来るだけかと思っていたけど、すっごく楽しい! 帰ったらみんなに話しちゃうかも」
 よし子さんが、まじめな顔になり口をきゅっと結びました。
「絶対にお口チャックよ」
 海辺にはトンボがちらほら飛んでいます。

 ポニーちゃんとオライオンが、たったかたったか走ってきました。
「やっぱり、海は気持ちいいね」
 二頭は、ふうっと海辺に咲く菊のように涼し気に笑っています。
「じゃあ、たこ焼きいただきましょう」
 よし子さんが、パックからたこ焼きを出しました。
「ちょっと冷めちゃったけど……」
「暑いからちょうどいいよ」
 オライオンが息を整えながらよし子さんを見つめます。 
「そういえば僕たこ焼き食べるの初めてなんだ。たこ焼きっていうのは、この中にたこさんが入っているの?」
 ゴルちゃんが、小首を傾げます。
「おれ様も気になっていたんだが、そうなのか? たこがまるまる一匹その小さい中に入るのか? そんなに小さなたこがいるのか」
 オライオンは、たこ焼きを見つめました。
 ポニーちゃんが、ぷぷっと吹き出しました。
「みんな、たこがそのまま入っているわけないでしょう?」
 オライオンが、そろりそろりとたこ焼きに前足を伸ばしました。
 よし子さんは、たこ焼きをようじで刺しました。
「ほら、足は汚れているでしょ。あーんして」
 オライオンが照れ臭そうに口をあけます。
「小さいな。たこはいなかったぞ」
 オライオンは一口で飲み込みます。
「たこは細かく刻んで種の中に入れてるのよ」
 よし子さんが笑いながら言いました。
 オライオンは変な顔をしています。
「たこ焼きには種があるのか。種を植えるとたこ焼きができるのか?」
「その種じゃないわよ」
 よし子さんは、おかしくて口を押えました。
「私も私も、足が汚れてるの。ほら、だからちょうだい、よし子さん」
 ポニーちゃんも、口をあーんとあけました。
「はいはい」
 よし子さんは、ポニーちゃんにもたこ焼きを入れてあげました。
「ここのたこ焼きはおいしいわね。たこが大きい」
 ポニーちゃんは、おいしそうにもぐもぐ口を動かします。
「ポニーちゃんは、たこ焼きを知っていたのか?」
 オライオンが聞くと、ポニーちゃんは「これが二回目よ」と答えました。
 むしゃむしゃと食べ終わると、もう一個ちょうだいと口を開けました。
「えー?」
 よし子さんは、驚いてたこ焼きを落としそうになります。
「おれ様は食べたことがないのに!」
 オライオンは憮然としています。
「お客さんが食べていたのをおいしそうだなって、ジーっと見つめていたらね。ひとつ投げてくれたことがあったの」
 ポニーちゃんが、にやっと笑いました。
「ええー? それはだめよ。おなか壊したら大変でしょう」
「だってくれたんだもの。くれたものはありがたく頂かないと」
 ポニーちゃんは、ぺろりと舌を出しました。
「いいなあ、ポニーちゃんは」
 ゴルちゃんがうらやましそうに見上げました。
「僕も食べたい」
 よし子さんは、ゴルちゃんにたこ焼きをようじで小さくしてあげました。
 ゴルちゃんが両手で持っておいしそうに食べます。
「もっとくれ」
 オライオンが口をあけました。
 よし子さんはオライオンの口に入れてあげます。
 オライオンが三つ、ポニーちゃんも三つ、よし子さんは二つ、ゴルちゃんが一つ食べました。
「全部で九個だったな」
「中途半端な数ね」
 オライオンとポニーちゃんは首をかしげました。
「猫のミーシャにひとつあげたんだよ」
 ゴルちゃんが教えてあげます。
「ミーシャ? 誰だそれは」
 オライオンが聞き返しました。
「サングラスを見つけてくれた猫のミーシャだよ。さっきよし子さんが話したでしょ」
 ゴルちゃんが砂の上のサングラスを指さします。
 オライオンとポニーちゃんはすっかり忘れていました。
「しゃれた名前ね。外国の猫なの?」
 ポニーちゃんが、うらやましそうに聞きました。
「思いっきり日本の猫だったよね、よし子さん」
 ゴルちゃんがよし子さんに言いました。
「そうね。ぶち猫で、野良ちゃんみたいだったわね」
「ちょっとぽっちゃりしてる猫だったんだよ。のそのそ歩いていた」
 ゴルちゃんが左右に体をゆすって再現します。
「ともかく、ミーシャっていう猫がゴルちゃんのサングラスを見つけてくれたんだな」
 オライオンは足の上にゴルちゃんを乗せました。
「木登りをしていた時に小さなサングラスが枝に引っ掛かっていたのを見つけたらしいの」
 よし子さんが説明しました。
「僕、ミーシャに手をぺろりんってなめられたんだよ」
 オライオンの足の上でゴルちゃんが毛づくろいをし始めました。
「よく平気だったわね」
 ポニーちゃんは、ゴルちゃんをまじまじと眺めました。
「姉ちゃんからもらったサングラスだから、何としても返してもらわなきゃって必死だったんだよ」
 ゴルちゃんは、毛づくろいを終えるとほっとしたように砂の上に降りました。
「最初は自分が見つけたネズミサイズのサングラスだから返したくないって駄々こねてたんだけどね。ゴルちゃんが大切なものだと説明したら返してくれたわ」
 よし子さんが説明を補足します。
「猫のミーシャさんも、生き別れになった妹さんがいるみたいだったんだよ。だから僕の気持ちも分かってくれたんだ。今日はとりあえずサングラスを返してくれたお礼に、僕の帽子とたこ焼きをあげたんだよ」
 ゴルちゃんがサングラスをしみじみと眺めています。
「今度来る時には、お土産を持ってきてって言うから、もしまた会えたら二番目にお気に入りのサングラスをあげようと思うんだ」
 ゴルちゃんがサングラスを手に取りました。
 オライオンが「ゴルちゃんはえらい」と褒めてあげます。
「猫とネズミの交流の話を聞くのもいいものだな」
 オライオンがしみじみとつぶやきました。
「本当ね。私もミーシャさんに会ってみたいわ」
 ポニーちゃんもうなずきました。
「それじゃあ、小腹も満たされたことだし…… よし子さん、そろそろあそこにいこうや。ドッグランに」
 オライオンが、よし子さんの膝をちょんとさわりました。
「ああ、ドッグランね」
 よしこさんもオライオンをぽんとたたきます。
「そうそう」
 オライオンがしっぽを振りました。
「ドッグランにも行くのね」
 ポニーちゃんが、疲れたように頭を振りました。
「いやか」
 オライオンが、心配そうにポニーちゃんをのぞき込みました。
「平気よ。オライオンも私に付き合ってくれたし、ドッグランまでゆっくり休むから大丈夫」
 ポニーちゃんは、静かに微笑みました。
「疲れてたら見ててもいいからな」
 オライオンが、ポニーちゃんに寄り添いました。
「ポニーちゃんとオライオン、すっかり仲良しになったね」
 ちっちゃい声でゴルちゃんがよし子さんにささやきました。
「うふふ」
 よし子さんもゴルちゃんを両手に包んで笑いました。

 たこ焼きを焼いているおじさんが、その様子を見ながらじっと考え込んでいました。

 その頃、動物園はざわついていました。
「よし子さん、遅いねえ」
 園長さんは心配そうに部屋の中をうろうろ歩き回っていました。
「なんだかぐりちゃんたちがゴルちゃんの帰りが遅いのが変だと騒いでましたよ。遠くの病院に行っているから仕方ないとごまかしているんですが……」
 園長さんが、ちかこさんと窓際でこそこそ話しています。
 窓の外ではナマケモノのマナさんも、じっと休憩室の方に顔を向けていました。
 園長さんはそっとカーテンを閉めました。
「ちかこさん、よし子さんに早く戻るようにと連絡してください」
「かしこまり!」
 ちかこさんは、さっそくよし子さんに連絡しましたが出ません。
『お客様は電波の届かない場所におられるか、電源を切っていらっしゃいます。御用の方は……』
 携帯は留守電に切り替わっています。
「園長! 出ません!」
「ええー?」
 なぜ携帯がつながらないのか園長さんとちかこさんには見当もつきませんでした。
「仕方ないね。動物たちに聞かれたら、町の病院には最近の暑さで具合の悪い動物が大勢いたらしい。よし子さんたちは帰りが遅くなる、とでも話してもらおう」
 カーテンの隙間から見えるマナさんは、葉っぱに手を伸ばしているようです。
「みんなの携帯に電話をかけて、今の事を伝えてください」
 園長さんはこそこそとちかこさんに指示しました。

 そんなこととはつゆ知らず、よし子さんはのんきにたこ焼きのパックを片付けていました。
「今何時かしらね」
 よしこさんは、携帯を取り出しました。
「お日様があんなところにいるぞ」
 オライオンがゆっくり首をもたげました。
「ちょっとゆっくりしすぎたわね。そろそろ行きましょう」
 時間を見ようとすると、画面が開きません。
「あれま! いつの間にか充電が…… これは大変」
 よし子さんは、慌ててたこ焼きのパックをテーブルから落としてしまいました。
「どうしたの?」
 ゴルちゃんが、サングラスを外してよし子さんを見上げます。
「携帯の充電が切れていたのよ」
 よし子さんがだらんと腕をおろしています。
「電話が使えないってこと?」
 ポニーちゃんが、よし子さんの顔をのぞき込みます。
「そうなの」
 よし子さんは茫然と携帯を見つめます。
「ひやー」
 ゴルちゃんは、両足で立ち上がりました。
「大丈夫だ。よし子さん、おれ様の携帯がある。ポニーちゃん」
 オライオンは落ち着いて言いました。
「はーい」
 ポニーちゃんが、ポシェットの中から携帯を取り出しました。
「へっへっへ。驚いただろう」
 オライオンが、たてがみをわっさわっさとゆすります。
「驚いたわ」
「驚いたよー」
 よし子さんとゴルちゃんはあっけにとられています。
「実はね。りょうさんが持たせてくれたんだよ。よし子さんはおっちょこちょいのところがあるから念のためって。おれ様カバンがないだろ。だから、ポニーちゃんに持っていてもらっていたのさ」
 オライオンが、あっはっはと声高く笑いました。
「なーんだ。そうだったのね」
 よし子さんはほっと胸をなでおろしました。
「りょうさんが気が利く人でよかったな」
 オライオンは、よし子さんの肩に手をあてました。
「本当ね。帰ったらりょうさんに何かおごらないといけないわね」
「たこ焼き買っていくか」
 オライオンが言うと、よし子さんもうなずきました。
「そうね。おやつにちょうどいいわね」

「おじさん、さっきはたこ焼きおいしかったよ。お土産にもう一つくださいな」
 ゴルちゃんがよし子さんからもらった五百円玉を一枚差し出しました。
「とびっきりおいしいたこ焼きを一つ!」
 オライオンも叫びました。
「まかしときな」
 ひげのおじさんは、静かに鉢巻をしめなおします。
 その時ポニーちゃんのポシェットから携帯の音がしました。
 ポニーちゃんが携帯をくわえてオライオンの耳に当てます。
「はい。オライオンです。あ、りょうさん。えっそうなんですか……」
「動物が携帯をいじるなんてすごい世の中になったもんだな」
 ひげのおじさんは驚きながら、たこ焼き器に種を流し入れました。
「よし子さん。みんな遅いから心配しているようだ。帰った方がよさそうだぜ」
 ポニーちゃんは携帯をポシェットにしまいます。
「ぐりちゃんたちが、ゴルちゃんがあまりにも遅いって心配しているらしい」
 よし子さんは、うーんと腕を組みました。
「そうなのね。ぐりちゃんに勘づかれると面倒だわね。帰った方がいいっていうけど、オライオンはドッグランに行かなくてもいいの?」
 よし子さんはオライオンの背中に触りながら確認します。
「ああ、ドッグランに行きたかったがな。だけど、これからドッグランに行ったら帰りが遅くなってしまう」
 オライオンもうーんと空を見上げました。
「兄さん、やけに物分かりがいいんだな」
 突然たこ焼きを焼いていたひげのおじさんに話しかけられて、オライオンはびくっとしました。
 ひげのおじさんは、鉄板の周りの生地を素早く切り取ってたこ焼きをひっくり返します。
「よし子さんが、動物園のみんなに約束したんだよ。海でゴルちゃんのサングラスを見つけて、ポニーちゃんを思う存分走らせる。それから帰りにドッグランによっておれ様を走らせたら帰るって。だけど、予定よりのんびりしすぎてしまったようだから早く帰らないと……」
 おじさんはたこ焼きが焦げないように見守りながら、オライオンに鋭い視線を向けました。
「それはわかったよ。だけど、兄さん本当は海よりドッグランに行きたかったんだろ。そこのハムスターのサングラスを見つけるのはいい口実だよな」
 おじさんはオライオンの顔から視線を外そうとしません。
「ど、どうして……」
 おじさんの鋭い視線に見ているよし子さんやポニーちゃん、ゴルちゃんまでドキドキしてきました。
「さっきたこ焼きを食べながら話しているのが聞こえちゃったんだ。彼女の前だからあまり言わねえが……たこ焼きを食べながら何度も初めてドッグランで走って楽しかったことを話していたじゃないか。だからあれ?と思ったんだ」
 たこ焼きの焼き加減を確かめています。
「お前さんがあんまりライオンらしくないから不思議に思っていたんだ。どうしてだろうって考えてみたら、思いついたんだ。みんなで行った海が楽しかったというポニーとサングラスをなくしたおとなしいハムスターを連れて行けば、まず海には行ける。そこでうまくいけばサングラスは見つかるし、見つからなかったとしてもおそらくハムスターは納得し、海で遊んでポニーのストレスは解消されるだろう。そうしたら、その帰り道にドッグランで遊べるかもって思ったんじゃないのか」  
 ひげのおじさんは程よく焼き目のついたたこ焼きをくるくるとひっくり返していきます。
 ポニーちゃんは黙ってオライオンの様子を伺っています。
「お、おう。よく気が付いたな」
 オライオンが足元の砂を踏みつけています。
「しかも、お前さんの頭を見て驚いたよ。ライオンが円形脱毛症になるなんて、前代未聞だぜ」
 おじさんは、たこ焼きをパックに詰めました。
 オライオンがはっと頭を隠そうとしてバランスを崩しかけます。
 よし子さんが、心配そうにオライオンをみつめます。
「まずいぜ。よう、動物園のお姉さん」
 おじさんは、今度はよし子さんに鋭い眼光を向けました。
「それはわかっているつもりです。だから、今日ここへ連れてきたんです」
 よし子さんは、きっぱりとおじさんの目を見て答えました。
「でも、こちらの兄さんはお前さんたちに気を使って、またストレスをため込んじまったぜ」
 おじさんの目がきらりんと光りました。
「兄さん、あまり我慢しない方がいいぜ。ドッグランで走り回った方がいいぞ。姉さんも飼育員だろ。もっと前に何かしてやれなかったのか?」
 おじさんがよし子さんにきつい口調で問い詰めていきます。
 よし子さんは地面を見たままゴルちゃんをぎゅっと抱きしめます。
「おじさん…… 俺は動物園のオライオンだぜ…… ただのライオンと違う」
 ひげのおじさんは、手を止めてオライオンを見つめました。
「おれ様は動物たちのお悩み相談室のカウンセラーでもあるんだ。よし子さんたちは何にも関係ない。カウンセラーがお客さんのことを考えて何が悪い。自分のこともだ」
 オライオンのたてがみがふるふると揺れています。
「動物たちのお悩み相談室だって! 動物が動物のカウンセラーやっていること自体、動物園がうまく動いてない証拠じゃないか」
 おじさんは、たこ焼きをよし子さんに渡しました。
「動物園のスタッフは何をやっているんだ」
 おじさんの眉毛がやや吊り上がりました。
「お、おれ様は…… 少しだが字が読める」
「それがどうした」
 おじさんは、オライオンのつぶらな瞳をきっとにらみました。
「おれ様はみんなが好きだから…… カウンセラーの勉強をした。動物園のみんなは忙しいから、少しでもみんなの役に立ちたかったんだよー」
 がおおーん
 がおおーん
「スタッフのみんなが大好きだから、おれ様は、おれ様は…… ドッグランに行かなくたって平気なんだー」
 オライオンが泣きながら駆けだしました。
 よし子さんはポニーちゃんのポシェットから携帯を取り出しました。
「もしもし、りょうさん? りょうさん? 大変よ」
 おじさんも、あわててポニーちゃんのポシェットに自分の携帯を突っ込みました。
「ポニーちゃんとやらよ、ライオンを助けてやんな」
 ポニーちゃんの頭をなでようとしました。
 ポニーちゃんは、その手にかみつこうと口をあけます。
「おじさんが、余計なこと言うからよ」
 ポニーちゃんは、ぷっとおじさんに息を吹きかけると、携帯を投げ捨てました。
「待って、ポニーちゃん」
 よし子さんは、おじさんの携帯を指さしました。
「ポニーちゃん、携帯を拾って。オライオンを捕まえてちょうだい」
 よし子さんが叫びます。
「もしもし、よし子さん?」
 電話の中でりょうさんも叫んでいました。
「拾うのね」
 ポニーちゃんが、ぱくりと携帯をくわえます。
「そうよ。私たちはあとから追いかけるから。オライオンを見つけたら連絡してちょうだい」
 よし子さんは、携帯を手で押さえながらポニーちゃんに話し続けました。
「もしもし、もしもし」
 りょうさんの声が宙に浮いています。
「よし子さんも連絡してね!」
 ポニーちゃんは、よし子さんの体に顔を寄せました。
「りょうさん、またあとで連絡するから。とりあえず今日は遅くなります。園長さんに伝えて。おじさん、携帯お借りします!」
 よし子さんとポニーちゃんは、走りながらオライオンの後姿を追いかけました。
 やけにオライオンの背中が小さく見えました。


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