30 / 37
3話-7 破滅
しおりを挟む
「よし、これで最後ね」
最後の怪物を仕留めた頃、この建物にいた兵士達は列を作るかのように移動していた。全員行く場所は同じらしく、途中で合流しては流れに乗って移動していた。
彼らの表情は変わらず、無表情をしながら武器を持ち、そのまま歩いていた。
「役目を終わった者は退場ってわけね」
彼らはどこに向かおうが私には関係ない。
「彼らは役目を終え、元の場所に戻るだけだ」
そこにナルがやってくる。
「元の場所?」
「私が作った人形だから。最後は土に帰る」
彼女はそう呟いた。土に帰る、それは元に姿へと消えていく事だ。この世界は主にナルの影響で作られている。他世界からの侵略もあれど、全て迎撃出来る体制にある。
あの兵士も所謂ナルによって生まれた被害者かもしれない。
「今回は大きな収穫はあったし、私は戻る」
「何かあったの?」
「えぇ、それはまた近い内に分かるわ」
ナルは行進していく兵士達を一目見た後、何処かへと向かっていった。何を分かったのかは分からないが、彼女なりに何かを見つけたと言う事だろう。
私は目を閉じ、消滅するかのようにその場から消え、夢から抜けた。
「原因の一つではあるけど、新たな核の出現とも呼べるかしら」
何かに触れたと感じたナル。
「今回の襲撃で何かを目覚めさせてしまったかもしれないけど、私達なら何とかなるよね」
ふとそう小さく呟き、そのまま歩き進んで行った。
「・・・」
どこかの空間、紫に覆われた空間に1人が走っていた。
「・・・どこまで」
永遠と続く。大地と大地は別れているが、彼女はそれを飛び越えて移動している。それも何かから逃げているかのように。
「出れる場所はどこ!?」
出口もなく、入口もない。ただ延々と走り続けていた。
そこに何かが飛んでくる。
「もう・・・いや・・・」
彼女は抵抗しようとした。そう思い、後ろへと振り向く。刹那、彼女は勢いよく飛んできた物に吹き飛ばされる。体が回りながら、勢いよく地面へと叩きつけられた。
「・・・うぅ」
痛みが全身へと走る中、彼女は何かの攻撃が集中的に飛んでくる。飛んで来て、彼女はそれを見た瞬間、それらは彼女の周りへと落ち、煙を上げまくった。
「・・・」
声も聞こえない。彼女は動く事なく、その場で消滅していった。いなくなった所にはクレーターのような跡が残っていた。
それが無数にあっちこっちにあった。中には誰かの武器がそのままの状態で地面へと刺さって置いてあった。
「・・・」
何も聞こえず、何も動かない。そのような場所にまた誰かが足を踏み込むのだった。
最後の怪物を仕留めた頃、この建物にいた兵士達は列を作るかのように移動していた。全員行く場所は同じらしく、途中で合流しては流れに乗って移動していた。
彼らの表情は変わらず、無表情をしながら武器を持ち、そのまま歩いていた。
「役目を終わった者は退場ってわけね」
彼らはどこに向かおうが私には関係ない。
「彼らは役目を終え、元の場所に戻るだけだ」
そこにナルがやってくる。
「元の場所?」
「私が作った人形だから。最後は土に帰る」
彼女はそう呟いた。土に帰る、それは元に姿へと消えていく事だ。この世界は主にナルの影響で作られている。他世界からの侵略もあれど、全て迎撃出来る体制にある。
あの兵士も所謂ナルによって生まれた被害者かもしれない。
「今回は大きな収穫はあったし、私は戻る」
「何かあったの?」
「えぇ、それはまた近い内に分かるわ」
ナルは行進していく兵士達を一目見た後、何処かへと向かっていった。何を分かったのかは分からないが、彼女なりに何かを見つけたと言う事だろう。
私は目を閉じ、消滅するかのようにその場から消え、夢から抜けた。
「原因の一つではあるけど、新たな核の出現とも呼べるかしら」
何かに触れたと感じたナル。
「今回の襲撃で何かを目覚めさせてしまったかもしれないけど、私達なら何とかなるよね」
ふとそう小さく呟き、そのまま歩き進んで行った。
「・・・」
どこかの空間、紫に覆われた空間に1人が走っていた。
「・・・どこまで」
永遠と続く。大地と大地は別れているが、彼女はそれを飛び越えて移動している。それも何かから逃げているかのように。
「出れる場所はどこ!?」
出口もなく、入口もない。ただ延々と走り続けていた。
そこに何かが飛んでくる。
「もう・・・いや・・・」
彼女は抵抗しようとした。そう思い、後ろへと振り向く。刹那、彼女は勢いよく飛んできた物に吹き飛ばされる。体が回りながら、勢いよく地面へと叩きつけられた。
「・・・うぅ」
痛みが全身へと走る中、彼女は何かの攻撃が集中的に飛んでくる。飛んで来て、彼女はそれを見た瞬間、それらは彼女の周りへと落ち、煙を上げまくった。
「・・・」
声も聞こえない。彼女は動く事なく、その場で消滅していった。いなくなった所にはクレーターのような跡が残っていた。
それが無数にあっちこっちにあった。中には誰かの武器がそのままの状態で地面へと刺さって置いてあった。
「・・・」
何も聞こえず、何も動かない。そのような場所にまた誰かが足を踏み込むのだった。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが集団お漏らしする話
赤髪命
大衆娯楽
※この作品は「校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが小さな公園のトイレをみんなで使う話」のifバージョンとして、もっと渋滞がひどくトイレ休憩云々の前に高速道路上でバスが立ち往生していた場合を描く公式2次創作です。
前作との文体、文章量の違いはありますがその分キャラクターを濃く描いていくのでお楽しみ下さい。(評判が良ければ彼女たちの日常編もいずれ連載するかもです)
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが小さな公園のトイレをみんなで使う話
赤髪命
大衆娯楽
少し田舎の土地にある女子校、華水黄杏女学園の1年生のあるクラスの乗ったバスが校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれてしまい、急遽トイレ休憩のために立ち寄った小さな公園のトイレでクラスの女子がトイレを済ませる話です(分かりにくくてすみません。詳しくは本文を読んで下さい)
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
転生してギルドの社畜になったけど、S級冒険者の女辺境伯にスカウトされたので退職して領地開拓します。今更戻って来いって言われてももう婿です
途上の土
ファンタジー
『ブラック企業の社畜」ならぬ『ブラックギルドのギル畜』 ハルトはふとしたきっかけで前世の記憶を取り戻す。
ギルドにこき使われ、碌に評価もされず、虐げられる毎日に必死に耐えていたが、憧れのS 級冒険者マリアに逆プロポーズされ、ハルトは寿退社(?)することに。
前世の記憶と鑑定チートを頼りにハルトは領地開拓に動き出す。
ハルトはただの官僚としてスカウトされただけと思っていたのに、いきなり両親に紹介されて——
一方、ハルトが抜けて彼の仕事をカバーできる者がおらず冒険者ギルドは大慌て。ハルトを脅して戻って来させようとするが——
ハルトの笑顔が人々を動かし、それが発展に繋がっていく。
色々問題はあるけれど、きっと大丈夫! だって、うちの妻、人類最強ですから!
※中世ヨーロッパの村落、都市、制度等を参考にしておりますが、当然そのまんまではないので、史実とは差異があります。ご了承ください
※カクヨムにも掲載しています。現在【異世界ファンタジー週間18位】
わたしの家の“変わったルール”
ロアケーキ
大衆娯楽
この家には“変わったルールがある”。そう、他の家にはないルールが…。
※主人公のまいちゃんが理不尽に“お仕置き”を受ける物語です。 苦手な方はご注意くださいませ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる