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2話-10 夢に住う住人
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「流石にあれだけの兵隊を出せば、時間稼ぎにはなるか」
ガルドラは歩きながら目的地へと到着した。そこには他の兵士と違い、全身フルアーマー状の鎧を装着した兵士が何人かいた。
「ガルドラ様、お帰りなさい」
「出迎えはいい。それで何人いる?」
「ガルドラ様は既に2名を殺害、残りは確認しただけで
9名は確認中です」
「まだいるでしょう。必ず探し出して殺せ」
ガルドラはそう言い、階段を上がる。周りにいた兵士達数名も彼の後を続く。
「了解しました。必ず見つけ、確実に殺します」
「そう、それでいい」
兵士の言葉を聞き、階段の上にある扉を開けた。刹那、扉は突然と崩壊した。斬られた痕跡はなかった。だが、少し開けただけでそれらは綺麗な切断面が浮かび上がった。
扉の崩落で崩落で煙が舞い上がった。
「くそ、何が」
咄嗟の事で、ガルドラは目元を腕で隠した。煙が風で吹き飛ぶ中、彼は中を見る。
「・・・んな!?」
中には数多くの兵士の残骸、奥のテーブルに一人の女性が座っていた。
「あら、意外にも遅い帰りね」
女性はテーブルから飛び降り、ゆっくりと歩く。
場所は聖堂教会と呼ばれる場所、その女性の姿を見たガルドラは驚きつつ、怒りを露わにしていた。
「なぜ、ここにいる。お前を足止めする為に数多くの兵士を出したというのに」
「あぁ、それって殺しかけたあの子の事を言ってる?」
ガルドラは腰に掛けていた剣を抜き取る。それを目の前にいる彼女に刃を向けた。
「その通りだ。あぁ、ルナと言ったか。ここできっちりと俺らの手で殺してやるよ」
「あらあら、随分言葉遣いも荒くなったようだな」
彼女はどこからか大鎌を取り出した。それを回しながら、握り心地を確かめる。斬れ味を試す為に周りにあった長椅子を瞬時に切断した。
「さあ、私を楽しませれる相手か・・・ここで白黒はっきりとしましょうか」
彼女は鎌に重力の力を加える。鎌はオーラに包まれながら、不気味な紫や黒が混じった色を出していた。
「私はナル。夢の世界にしか存在出来ない存在である」
「・・・いつの間にかナルの反応が消えている」
私の中にいるはずのナルはいつの間にかいなくなっていた。感覚で分かる。声を出しても反応すらない。
「ここは夢の世界だから、もしかしたら体を得て出現してるかも」
ナルは夢の世界なら、体を得て現れるはずだ。今まで私にアドバイスなどをしていたけど、もしかしたら、体を自由に私の中に入れたり、出したり出来るのかもしれない。
なぜ、彼女がわざわざ自らの体を出してまでここに現れる必要があるのか。
「・・・私には分からないよナル・・・」
小さく呟いた。前へと進みながら、私はただ目的地の場所に行く為に彷徨っていた。
ガルドラは歩きながら目的地へと到着した。そこには他の兵士と違い、全身フルアーマー状の鎧を装着した兵士が何人かいた。
「ガルドラ様、お帰りなさい」
「出迎えはいい。それで何人いる?」
「ガルドラ様は既に2名を殺害、残りは確認しただけで
9名は確認中です」
「まだいるでしょう。必ず探し出して殺せ」
ガルドラはそう言い、階段を上がる。周りにいた兵士達数名も彼の後を続く。
「了解しました。必ず見つけ、確実に殺します」
「そう、それでいい」
兵士の言葉を聞き、階段の上にある扉を開けた。刹那、扉は突然と崩壊した。斬られた痕跡はなかった。だが、少し開けただけでそれらは綺麗な切断面が浮かび上がった。
扉の崩落で崩落で煙が舞い上がった。
「くそ、何が」
咄嗟の事で、ガルドラは目元を腕で隠した。煙が風で吹き飛ぶ中、彼は中を見る。
「・・・んな!?」
中には数多くの兵士の残骸、奥のテーブルに一人の女性が座っていた。
「あら、意外にも遅い帰りね」
女性はテーブルから飛び降り、ゆっくりと歩く。
場所は聖堂教会と呼ばれる場所、その女性の姿を見たガルドラは驚きつつ、怒りを露わにしていた。
「なぜ、ここにいる。お前を足止めする為に数多くの兵士を出したというのに」
「あぁ、それって殺しかけたあの子の事を言ってる?」
ガルドラは腰に掛けていた剣を抜き取る。それを目の前にいる彼女に刃を向けた。
「その通りだ。あぁ、ルナと言ったか。ここできっちりと俺らの手で殺してやるよ」
「あらあら、随分言葉遣いも荒くなったようだな」
彼女はどこからか大鎌を取り出した。それを回しながら、握り心地を確かめる。斬れ味を試す為に周りにあった長椅子を瞬時に切断した。
「さあ、私を楽しませれる相手か・・・ここで白黒はっきりとしましょうか」
彼女は鎌に重力の力を加える。鎌はオーラに包まれながら、不気味な紫や黒が混じった色を出していた。
「私はナル。夢の世界にしか存在出来ない存在である」
「・・・いつの間にかナルの反応が消えている」
私の中にいるはずのナルはいつの間にかいなくなっていた。感覚で分かる。声を出しても反応すらない。
「ここは夢の世界だから、もしかしたら体を得て出現してるかも」
ナルは夢の世界なら、体を得て現れるはずだ。今まで私にアドバイスなどをしていたけど、もしかしたら、体を自由に私の中に入れたり、出したり出来るのかもしれない。
なぜ、彼女がわざわざ自らの体を出してまでここに現れる必要があるのか。
「・・・私には分からないよナル・・・」
小さく呟いた。前へと進みながら、私はただ目的地の場所に行く為に彷徨っていた。
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