寝ている間は異世界転移!?寝ている間にできる簡単なお仕事です

ベルピー

文字の大きさ
上 下
74 / 90

第73話 9-1日目 ワルシャイ伯爵とドミノ奴隷商

しおりを挟む
ワルシャイ伯爵と奴隷商のドミノの事を調べる為、マイヤとメイヤを買い取っており、同じ奴隷商のセイロンの元を訪ねていたユウヤとマイヤとメイヤ。

受付でセイロンにその事を伝えると奥にあるオーナー室へ案内された。

オーナー室に入って、ソファーに座るとセイロンは静かに話し始めた。

「ワルシャイ伯爵ですが、私との関係は、私がワルシャイ伯爵より奴隷を買うというぐらいですね。」
「ワルシャイ伯爵はここで奴隷を買わないんですか?」

「そうですね。これはここだけの話にしてほしいのですが、ワルシャイ伯爵から引き取る奴隷の状態を見ると、さすがに私の所の奴隷を売る気にはならないんです。私はこの仕事に誇りを持っておりますし、王家より認定も頂いております。」

「なるほど。それではマイヤやメイヤみたいな奴隷をワルシャイ伯爵はよくこちらに奴隷を連れてくるんですか?」
「それほど頻繁に連れてくるわけではありません。ただ・・・連れてくる奴隷はかならずどこか欠損があります。」

「そうですか・・・。」
「先ほど、ユウヤ様が言われていたドミノの所で奴隷は購入していると思います。ドミノはワルシャイ伯爵のお抱え奴隷商ですから」

「お抱えがいるのになんでワルシャイ伯爵はここに奴隷を連れてくるんですか?」
「正直な所・・・。厄介な奴隷だからドミノの所に持って行かずにここに持ち込んでいるんだろう。と思ってます。」

「断らないんですか?」
「もちろん断る事も出来ます。ですが、奴隷の子が不憫で・・・」

(この人はすごく良い人なんだな。こんな人ばっかりなら、奴隷制度ももっとうまく回るだろうに・・・)

「セイロンさん!この話もここだけの話にしてくれますか?セイロンさんを信用してぶっちゃけますが、俺はワルシャイ伯爵の不正の証拠を見つけてくれとある方から依頼を受けています。その方が言うにはワルシャイ伯爵は確実に違法奴隷の売買に関わってるみたいです。だから俺に証拠を見つけるように依頼しました。」

「!!??ユウヤ様!!そんな重要な事を・・・」
「大丈夫です。はじめは話さずセイロンさんに話を聞くつもりでしたが、セイロンさんはとても信用できる人だと思いました。なので全てを話して協力してもらおうと思ったんです。」

「それは・・・」
「俺はこれ以上マイヤやメイヤのような奴隷を出したくないと思ってるし、なりたくないのに無理やり奴隷にされるのも間違ってると思います。その事にワルシャイ伯爵が関わっているのなら全力で叩き潰したいんです!!!」

「・・・わかりました。私もその噂はよく聞きます。ですが、今までは気づかないフリをしてました。ワルシャイ伯爵という貴族の権力に怯えていたんです。・・・ですがユウヤさんの言う通りです。これ以上違法奴隷を増やされたら奴隷のイメージが更に悪くなってしまいます。」
「はい。お互いの為に一緒にワルシャイ伯爵に引導を渡してやりましょう。」

その後はセイロンからかなり詳しくワルシャイ伯爵とドミノの事を聞く事が出来た。

ワルシャイ伯爵とドミノは週1回は必ず会っている事。
ドミノの奴隷商には一般には公開していない部屋があるらしい。
ワルシャイ伯爵家の地下の部屋は違法奴隷の保管場所になっているらしい。

(もうドンピシャだな。書類を抑えなくてもドミノの奴隷商かワルシャイ伯爵の家に忍びこめばなんとかなりそうだな。)

ユウヤはワルシャイ伯爵の家に忍び込む気満々だった。なぜなら、異世界小説を読んだ時に隠密のスキルを発動して誰にもバレずに屋敷に侵入するシーンにとても感動していたからだ。

(問題は誰が侵入するかだな。俺なら隠密スキルをレベル3まで取る事ができる。だがルリならレベル5まで上げる事ができる。ルリに任せた方が成功する確率は上がるが、ルリが侵入した後うまくやれるだろうか?。それを考えると俺がスキルを取った方が良い気もするんだよな・・・)

ユウヤはここにきて、スキルポイントを貯めていなかった事を後悔するのだった。

ユウヤはドミノ奴隷商にも訪ねようと思ったが、嗅ぎまわっている事がバレたらやりづらくなる。とセイロンに言われたので、ドミノ奴隷商には行かずに家に戻るのだった。

家に戻るとルリとエミリがまだ戻ってきてなかったので、ワルシャイ伯爵の屋敷の中についてマイヤとメイヤに聞く事にした。

「ワルシャイ伯爵の屋敷に忍び込むとして、護衛やメイドの数、ワルシャイ伯爵の部屋や家の配置図なんかわかる事は全て教えてもらえるか?」
「「はい。」」

マイヤとメイヤは知っている限りの情報をユウヤに教えた。家の配置図に関しては紙に手書きした。

「なるほど。よくわかった。とりあえずルリとエミリの情報を待ってから考えようか。できればワルシャイ伯爵がいないときに一度忍び込んでみようと思う。」

マイヤとメイヤとワルシャイ伯爵の屋敷について話しているとルリとエミリが戻ってきた。

その後は、ルリとエミリを交えて情報を交換していった。それで分かった事だがワルシャイ伯爵は3日後出かける予定があるらしい。

3日後に忍び込み話をしてその日の打合せは終了になったのだった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。 転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。 こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり 授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。 ◇ ◇ ◇ 本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。 序盤は1話あたりの文字数が少なめですが 全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜

EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」 優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。 傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。 そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。 次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。 最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。 しかし、運命がそれを許さない。 一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか? ※他サイトにも掲載中

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

月が導く異世界道中

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  漫遊編始めました。  外伝的何かとして「月が導く異世界道中extra」も投稿しています。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 ***************************** ***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。*** ***************************** マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

手違いで勝手に転生させられたので、女神からチート能力を盗んでハーレムを形成してやりました

2u10
ファンタジー
魔術指輪は鉄砲だ。魔法適性がなくても魔法が使えるし人も殺せる。女神から奪い取った〝能力付与〟能力と、〝魔術指輪の効果コピー〟能力で、俺は世界一強い『魔法適性のない魔術師』となる。その途中で何人かの勇者を倒したり、女神を陥れたり、あとは魔王を倒したりしながらも、いろんな可愛い女の子たちと仲間になってハーレムを作ったが、そんなことは俺の人生のほんの一部でしかない。無能力・無アイテム(所持品はラノベのみ)で異世界に手違いで転生されたただのオタクだった俺が世界を救う勇者となる。これより紡がれるのはそんな俺の物語。 ※この作品は小説家になろうにて同時連載中です。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

処理中です...