寝ている間は異世界転移!?寝ている間にできる簡単なお仕事です

ベルピー

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第56話 現実世界でも目立ってきた小林君!?

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幹部研修も二日目になり、ユウヤは昨日と同じように本社の会議室に向かう。
昨日目立ったからであろうか。出席してる他の社員から声を掛けられた。
「小林さんおはようございます。」
「おはようございます。」

(昨日目立ったからかな。めっちゃ声かけられる・・・)
ユウヤの見た目は幹部研修の中でも1人浮いている。周りは22歳~30歳の若手ばかりだ。そこに40歳のユウヤがいるとそれだけでも目立っていたのだが、昨日の発言を直接見ていた社員達はユウヤを優秀な社員だと思い仲良くなろうと話しかけていたのだった。

席につくと周りのひそひそ話が聞こえる。昨日は誰だ?みたいな声だったが今日は褒めたたえる内容が多かった。といっても小声の為、ユウヤには内容までは聞き取れなかった。

「小林先輩おはようございます。隣いいですか?。」
話しかけてきたのは昨日食事をした田村涼子だった。
「田村さん。おはよう。」
「昨日はありがとうございました。とても楽しかったです。」
「ああ、俺も楽しかったよ。今日もよろしくね。」
「はい。」

ユウヤは小林涼子と並んで席に座り、幹部研修が始まる。今日の講師も昨日に引き続き同期の佐々木だった。昨日の事が気に食わなかったのか講師の佐々木はいつも以上にユウヤに絡んできた。

しかし異世界で知力を鍛えたユウヤには何も問題はなかった。入社した頃から異世界へ行く前までの事しかしらない佐々木はユウヤに討論をもちかけてきたが、ユウヤに言い負かされていた。

佐々木の行動はユウヤを陥れるつもりが逆にユウヤの評価を上げていた。一緒に参加した講師や社員にもユウヤの有能差が伝わったのだった。ユウヤは特に気合を入れて臨んだわけではなかったが普通に行動するだけで、今までと成果が格段に違っていた。

(やっぱり異世界すげーな。レベルを上げたら全てが変わった感じだ。これは女神様に感謝だな。もっともっとレベル上げてがんばろう。そして借金も返さないとな。)
普段のユウヤなら借金が返せないと嘆いて何も行動せずにただただ過ごしていただけだったが、目に見える成果を上げた事で自分の行動に自信がついたユウヤはやる気に満ちていた。

幹部研修が終わると他の参加者から次々に声を掛けられた。携帯の番号やラインを交換してくれと頼まれてユウヤはそれに応じていた。
(やば!?俺人気者じゃん。)

幹部候補生でワイワイ騒いでいると、講師の佐々木が近づいてきた。
「小林。調子に乗るなよ。たかだか幹部研修で評価がよかったからと言って。現場でちゃんと成果を出してこそだからな。」
佐々木が嫌味を言ってきた。
「わかってますよ。佐々木支店長。謙虚にやっていきます。」
ユウヤは嫌味をヒラリと躱して下手に出た。
「チッ」
佐々木は舌打ちをしてユウヤの元を去って行った。

「小林先輩。佐々木講師と知り合いなんですか?」
「ああ同期なんだ。」
「そうなんですね。でも小林先輩の方が優秀なんじゃないんですか?」
「俺はこの前までお荷物社員だったからな。あいつはエリートだったから出世も早かったよ。」
「そうなんですね。俺は佐々木支店長じゃなくて小林先輩のようになりたいです。これから色々教えてください。」

(幹部研修受けてよかったな。参加する社員も良い人達ばかりだった。俺この会社でもっと頑張れそうだな。異世界で魔王を倒したら異世界でも有名人になるよな。現実世界でもこの会社で成果を出せば有名になれるのか??俺が?お荷物で借金まみれの俺が??)

ユウヤはそんな事を考えながら、飛行機に乗って自宅に戻って行った。
「着いた~。長かった幹部研修も終わったし明日と明後日は仕事休みだから異世界に集中できるな。でもこっちの世界の行動も考えないとな。ちょっと前じゃ考えられないな。仕事について考えるなんて・・・いつもなら行って帰っての繰り返しだったもんな。」

そんな事を考えているとアイテムボックスの中に女神様からの手紙が入ってる事に気付いた。
「おっ女神様から手紙だ!何だろ」
ユウヤは手紙を呼んだ。

【親愛なるユウヤさんへ】

【お久しぶりです。といっても現実世界じゃ1週間程しか経っていませんけどね。
異世界でダンジョンを攻略したり奴隷を強くしたり魔王討伐に向けて順調に力を付けて行ってくれてありがとうございます。

現実世界でもレベルアップの影響が出てるのに気づきましたね。もっとユウヤさんに喜んでほしくて頑張っちゃいました。
(褒めて下さいね。)

私がユウヤさんの代わりに借金を返せれば、ユウヤさんの不安事も解消できるのかもしれませんが、それはできないので異世界で良い事がたくさん起きるように幸運のスキルを授ける事にしました。ユウヤさんががんばってくれているのでご褒美です。

これがあればハーレムも加速するかも。王様とかと知り合いになれるかも。レアアイテムがドロップするかも・・・でも魔王討伐を忘れないでくださいね。
(そして魔王討伐したら私もユウヤさんのハーレムに・・・キャッ)

それでは引き続き異世界ファルコンの事をよろしくお願いします。】

【あなたの心の恋人 女神ユリアンヌより】

(なんか女神様すごく軽いな!!期待してくれているのはわかるけど・・・。幸運スキルか。運の良さって大事だよな。あっ!!もしかして宝くじとか買ったら当たるのか!!やばい!!億万長者だ。)

ユウヤは女神様に感謝して異世界に行くために眠りについた。夜遅かったので宝くじは買えなかったのだった・・・
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