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第55話 幹部研修の講師は同期の佐々木!?
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東京の本社に幹部研修に参加する事になったユウヤ。幹部研修とは将来の幹部候補育成の為のプロジェクトで22歳~30歳の将来有望な社員が参加するプロジェクトだ。小林ユウヤはここ最近の会社での仕事ぶり(主に営業成績部分)が評価されて初めて幹部研修に参加しに来ていた。
幹部研修が行われる会議室に向かっている最中に声を掛けられて振り返ると良く知ってる顔だった。
「佐々木・・・支店長。」
(まじか~ここで同期の佐々木と会うとは・・・俺、アイツは苦手なんだよな~。)
「やっぱり小林だ。久しぶりだな。聞いたよ。幹部研修に参加するんだってな。今回の講師は俺なんだよ。よろしくな。」
「そうなんだ。よろしく。幹部研修は初めてだからよくわからないんだ。そもそも本社に来ることもめったにないからな。」
「だろうな~。なんか小林が最近変わったって部長が言ってたぞ。なんかあったのか?」
「このままじゃいけないと思ってな。最近頑張ってるって感じだよ。」
「なるほどな。まあ精々がんばれよ。じゃああとでな。」
佐々木はそう言って去って行った。
(は~。あいつが講師かよ。なんか上から見下してる感じが最悪なんだよな~。急に幹部研修に行きたくなくなってきたよ。俺うまくやれるかな・・・)
ユウヤは不安になりながらも会議室に入って行った。
(もう何人かはいるんだな。でもみんな若いな。)
席に座っている社員を眺めるがみんな若かった。ユウヤは前の席に座るか。後ろの席に座るか迷ったが、前に座る事にした。
(ここで前みたいに一番後ろに座ってもよかったが、どうせ40歳で参加するのは俺だけだろ。どうせ浮いてるんだ。前に座って開き直ろう。)
ユウヤが前に座ると、後ろの席からコソコソと話声が聞こえてきた。声が小さくて内容は聞き取れなかったが、ユウヤの事を言っているというのはなんとなくわかった。
(だよな~。こんなおっさんが前に座ってたら誰だ?ってなるよな・・・は~。辛い・・・)
しばらく席でまっていると参加者が続々と集まってきていつの間にか席は埋まっていた。時間になると先ほどの佐々木と何名かの講師が現れた。
「おはようございます。今日から二日間幹部研修よろしくお願いします。もう何度も参加してる人や初めて参加する人など様々だと思いますが、基本的にこの幹部研修は
皆さんが幹部になる為に必要な考え方やスキルなどを教えて共有していく事が目的です。又、同じ幹部候補生同士の交流の場でもあります。全国から集まっているのでこの2日間をうまく活用してください。」
(交流って40のおっさんが22歳の若者とどんな話するっていうんだよ。しかも22年間お荷物だった俺と・・・)
ユウヤは不安になりながら幹部研修を受けた。初日は会社の業績や将来性、ビジョンなど幹部に必要な項目の講義だった。知力が上がったユウヤはちょくちょく疑問に覆った事を質問したり、自分の意見を言ったりと客観的に見ると目立っていた。
(ただ、講義を受けてわかりづらかった事に対して質問して、他の社員の話に対して疑問があれば質問していただけだったが、終わって見ると俺けっこう目立ってた?まあ質問に関しても他の人はあまりしてなかったもんな・・・)
知力が上がったユウヤは話の内容をすぐに理解できたとともに、思考力も上がり、話の内容からどんな事を言いたかったのかを考える事ができていた。それにより、まわりの幹部候補生よりも理解が早く、一日目ですでに、今回参加した幹部候補生から一目おかれる存在になっていた。
(は~終わったな。どんな感じの研修かなって不安はあったけど終わって見ると楽勝だったな。でもこれって俺の能力が上がったおかげなんだろうか?いつもの俺だったら話聞いてもあんまりよくわからなかったもんな。さてこれからどうしよ。飯食ってホテル戻るか。)
ユウヤはそんな事を考えながら帰る準備をしていると、
「あの小林さん。ですよね。よかったら一緒にご飯いきませんか?」
幹部候補生の女性から声を掛けられた。
「俺?こんなおっさんと一緒にご飯なんか食べてもおもしろくないよ。」
「いえ。今日の研修で小林さんの説明すごくわかりやすかったです。講師の人の講義じゃわかりづらかったんですが、小林さんの質問で内容が理解できたっていうか。そんな人が自分の会社の先輩にいたからよかったら色々教えてもらおうと思って。あっ私、今回幹部研修を初めて受ける田村涼子って言います。」
(おいおい女性を声をかけられて食事に誘われたぞ。こんなレアケースめったにないぞ。でもせっかくだ。行ってみるか。)
「俺は小林ユウヤだよ。もうおっさんで40歳かな。俺も今回幹部研修には初めて参加したんだ。よろしくね。」
「はい。よろしくお願いします。」
食事を誘われたユウヤは田村涼子と一緒に近くのファミレスで食事をした。22年間お荷物社員だった事を伝えると田村涼子は驚いていたが、ユウヤにとっては久しぶりの若い女性と話して楽しかった。
「異世界でルリとエミリと食事するのも楽しいが、こっちはこっちでやっぱり楽しいな。」
食事を終えたユウヤはホテルへ戻り、明日に備えて眠る事にした。もちろん田村涼子とワンチャンなどはなかった。しかも年上なのでユウヤは食事代を田村涼子の分も払った。急ぎアイテムボックスから1000ゴールドを1万円に換金して・・・
幹部研修が行われる会議室に向かっている最中に声を掛けられて振り返ると良く知ってる顔だった。
「佐々木・・・支店長。」
(まじか~ここで同期の佐々木と会うとは・・・俺、アイツは苦手なんだよな~。)
「やっぱり小林だ。久しぶりだな。聞いたよ。幹部研修に参加するんだってな。今回の講師は俺なんだよ。よろしくな。」
「そうなんだ。よろしく。幹部研修は初めてだからよくわからないんだ。そもそも本社に来ることもめったにないからな。」
「だろうな~。なんか小林が最近変わったって部長が言ってたぞ。なんかあったのか?」
「このままじゃいけないと思ってな。最近頑張ってるって感じだよ。」
「なるほどな。まあ精々がんばれよ。じゃああとでな。」
佐々木はそう言って去って行った。
(は~。あいつが講師かよ。なんか上から見下してる感じが最悪なんだよな~。急に幹部研修に行きたくなくなってきたよ。俺うまくやれるかな・・・)
ユウヤは不安になりながらも会議室に入って行った。
(もう何人かはいるんだな。でもみんな若いな。)
席に座っている社員を眺めるがみんな若かった。ユウヤは前の席に座るか。後ろの席に座るか迷ったが、前に座る事にした。
(ここで前みたいに一番後ろに座ってもよかったが、どうせ40歳で参加するのは俺だけだろ。どうせ浮いてるんだ。前に座って開き直ろう。)
ユウヤが前に座ると、後ろの席からコソコソと話声が聞こえてきた。声が小さくて内容は聞き取れなかったが、ユウヤの事を言っているというのはなんとなくわかった。
(だよな~。こんなおっさんが前に座ってたら誰だ?ってなるよな・・・は~。辛い・・・)
しばらく席でまっていると参加者が続々と集まってきていつの間にか席は埋まっていた。時間になると先ほどの佐々木と何名かの講師が現れた。
「おはようございます。今日から二日間幹部研修よろしくお願いします。もう何度も参加してる人や初めて参加する人など様々だと思いますが、基本的にこの幹部研修は
皆さんが幹部になる為に必要な考え方やスキルなどを教えて共有していく事が目的です。又、同じ幹部候補生同士の交流の場でもあります。全国から集まっているのでこの2日間をうまく活用してください。」
(交流って40のおっさんが22歳の若者とどんな話するっていうんだよ。しかも22年間お荷物だった俺と・・・)
ユウヤは不安になりながら幹部研修を受けた。初日は会社の業績や将来性、ビジョンなど幹部に必要な項目の講義だった。知力が上がったユウヤはちょくちょく疑問に覆った事を質問したり、自分の意見を言ったりと客観的に見ると目立っていた。
(ただ、講義を受けてわかりづらかった事に対して質問して、他の社員の話に対して疑問があれば質問していただけだったが、終わって見ると俺けっこう目立ってた?まあ質問に関しても他の人はあまりしてなかったもんな・・・)
知力が上がったユウヤは話の内容をすぐに理解できたとともに、思考力も上がり、話の内容からどんな事を言いたかったのかを考える事ができていた。それにより、まわりの幹部候補生よりも理解が早く、一日目ですでに、今回参加した幹部候補生から一目おかれる存在になっていた。
(は~終わったな。どんな感じの研修かなって不安はあったけど終わって見ると楽勝だったな。でもこれって俺の能力が上がったおかげなんだろうか?いつもの俺だったら話聞いてもあんまりよくわからなかったもんな。さてこれからどうしよ。飯食ってホテル戻るか。)
ユウヤはそんな事を考えながら帰る準備をしていると、
「あの小林さん。ですよね。よかったら一緒にご飯いきませんか?」
幹部候補生の女性から声を掛けられた。
「俺?こんなおっさんと一緒にご飯なんか食べてもおもしろくないよ。」
「いえ。今日の研修で小林さんの説明すごくわかりやすかったです。講師の人の講義じゃわかりづらかったんですが、小林さんの質問で内容が理解できたっていうか。そんな人が自分の会社の先輩にいたからよかったら色々教えてもらおうと思って。あっ私、今回幹部研修を初めて受ける田村涼子って言います。」
(おいおい女性を声をかけられて食事に誘われたぞ。こんなレアケースめったにないぞ。でもせっかくだ。行ってみるか。)
「俺は小林ユウヤだよ。もうおっさんで40歳かな。俺も今回幹部研修には初めて参加したんだ。よろしくね。」
「はい。よろしくお願いします。」
食事を誘われたユウヤは田村涼子と一緒に近くのファミレスで食事をした。22年間お荷物社員だった事を伝えると田村涼子は驚いていたが、ユウヤにとっては久しぶりの若い女性と話して楽しかった。
「異世界でルリとエミリと食事するのも楽しいが、こっちはこっちでやっぱり楽しいな。」
食事を終えたユウヤはホテルへ戻り、明日に備えて眠る事にした。もちろん田村涼子とワンチャンなどはなかった。しかも年上なのでユウヤは食事代を田村涼子の分も払った。急ぎアイテムボックスから1000ゴールドを1万円に換金して・・・
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